みなさん、こんにちは!最近本格的にカメラ沼にハマってしまっているAsunaです。海外を旅するのが大好きなわたしですが、旅をする時にいちばん心がわくわくする瞬間が、街歩きをしているときです。

歩けば歩くほど、移り変わっていく景色を眺めながら歩くこと、ふと気になったものをファインダー越しに覗いてみること、ときめきを感じた場所で、気が済むまで立ち止まって見つめること、そんな時間が大好きなのです。

今日は、ときめきいっぱいの街歩きになること間違いなしの、ポルトガルのオビドスという村についてご紹介していきたいと思います。

ポルトガルのオビドスってどんな町?



みなさんは、ポルトガルと聞いてパッとどこの都市が浮かぶでしょうか。首都のリスボンでしょうか、カラフルな港町ポルトでしょうか、それとも有名な傘のお祭りを開催するアゲダでしょうか?今回は、そのどれでもなく、別名「谷間の真珠」や「中世の箱庭」と呼ばれる、絵に描いたような可愛い村「オビドス」についてご紹介いたします。

わたしは今まで約20か国の旅をしてきました。まだまだ行きたい国は山ほどありますが、ここオビドスはその20か国の中でもお気に入りスポット3本の指に入るくらい、魅了されてしまいました。



ここ、ポルトガルのオビドス(Obidos)は首都リスボンから車で1時間半ほど北上したところにあります。人口はおよそ800人ほど。周りには目立った建物はなく、田園風景が広がる景色の中にポツンと存在する城壁に囲まれた小さな村。そこは、かつてポルトガル王妃がこの地を深く愛したことから「王妃の村」と呼ばれ、代々皇后直轄の地となった経緯があるほど、実はポルトガルの歴史と深く結びついている場所なのです。

時は1228年、ディニス1世(ポルトガル王)が10歳年下のイザベル王妃に、この地「オビドス」をプレゼントしたところ、イザベル王妃が大変喜ばれたということから、19世紀頃まで「王妃の村」と栄えていたのだそう。

オビドス城をふくめオビドス一帯をぐるりと囲む城壁は、この地が強固な要塞のように見えることから、「ポルトガルの七不思議」といわれるのだとか。(他の6つも気になるところ)

オビドス城を北に見たとき南側には、敵の侵入を防ぐための二重構造の門があります。この門は1380年に完成したもので、村に入るためには必ずこの門を通らなければならない造りになっています。(車で入る際には別ルートがありますが、バスで訪れる際には最初に目にすることができます。)



この門は「ポルタ・ダ・ヴィラ(Porta da  Vila)」といい、天井にはフレスコ画で聖書の場面が、壁面には鮮やかな青色で細かなアズレージョ(装飾)が施されていて、美しくて思わず立ち止まってしまいます。

バスで向かうと、バス停を降りたところからすぐに私たちを出迎えてくれるのがこの門です。リスボンのカンポ・グランデ駅から出ているバスに乗ると、およそ1時間弱で到着するので、走っている本数で考えると電車よりもバスの方が便利かもしれませんね。



ちなみに、オビドス駅まで電車で来ると、無人駅の駅舎にも青色で美しいアズレージョが施されているので、ぜひご覧ください。静かな無人駅の壁一面に施されたオビドスの風景を描いたアズレージョが、電車を降りた瞬間にみなさんを待っていてくれますよ!

オビドスの魅力に迫る

石畳×オレンジ色の屋根×白い壁×色とりどりの花

この組み合わせは、「可愛い」の代名詞としても良いのではないか…と思うほど、歩けば歩くほどに美しい街並みがとっても魅力的なんです。また、白い壁だけでなく、それぞれの家には青や黄色のラインがひかれていて、そこもまた白い壁とマッチするのです。



壁につたうようにツルを伸ばして咲いている花の中には、日本でもよく見かける藤の花や、鮮やかなピンク色で咲くブーゲンビリア、オレンジ色に咲くノウゼンカズラなど、種類はさまざま。新しい花を見つけるごとに、街並みと合わせた写真を撮るのも楽しいですよ。

360度ぐるりと見回して、どこを見ても絵になる可愛いオビドスは3時間ほどあれば歩いて回れるほどの広さ。たとえ道に迷ったとしても、人がいる方に歩いていけば自然と大通りに戻ることができます。



ポルタ・ダ・ヴィラから、村の中心部であるサンタマリア広場まで続くおよそ300mほどのディレイタ通りは、オビドスならではの街並みを眺めながらお土産を買ったり、食べ歩きをしたりするのに最高のスポットです。オビドスおすすめのスイーツや、名産品をゆっくり見ることができます(わたしは行列ができていた、人気パン屋さんで買った菓子パン片手に歩きました。)



オビドスの食堂で食べたご飯はどれも日本人の口に合う味付けで、とっても美味しくいただくことができました。ちなみに、この魚料理は日本人にとっても馴染み深い「鱈」が使われています。大量の玉ねぎの下には、ムニエルのように調理された鱈が隠れていて、とても美味しかったです。玉ねぎをどけてみると、普段見ている鱈の数倍大きいサイズの鱈でびっくりしました!

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村をぐるりと囲む城壁歩きがスリル満点だけど絶景



ジッパーを開けたときのようなジグザグしたこの城壁は、子どものころに見た絵本に描かれているお城の城壁そのもの。ちなみにこの城壁、村の数か所に階段があり城壁歩きのルートがいくつかあるんです。城壁歩きに料金が発生する町もありますがここは無料。いつ登っても良いそうです。



わたしが城壁歩きをしたのは、夕日が沈んで空が赤く染まったころでした。壁越しに見える夕日のおかげで、城壁のシルエットがより一層濃く見えました。城壁に囲まれていることで、村全体に日の光が入る時間は日没時刻より早まりますが、東側の空がピンク色からやがて青色に染まっていくとともに、夜を迎える村の様子に、思わずうっとり。時間がゆっくり流れているかのように感じました。



どの時間にのぼっても美しく、村全体を高いところから見渡すことができる城壁歩き。オビドスに訪れた際にはぜひ楽しんでみてください!…とここで注意点。城壁に手すりや柵はありませんので、足元に十分ご注意の上、特に夜間はお気を付けくださいね。

オビドスの名産品って?



先ほどご紹介した、メインストリートであるディレイタ通りを歩くと、オビドスならではのお土産にたくさん出会うことができます。まずその1つ目がこちら、ジンジャと呼ばれるチェリー酒です。赤い色をした可愛いらしいお酒ですが、アルコール度数はおよそ20%だそうです。

こちらのジンジャ、カップはなんとチョコレート。ショットグラスというよりもミニ計量カップのようなカップにジンジャを注いでもらい、ジンジャを飲み終わったらそのままカップのチョコレートもパクッとするそうです。ですが、私の前に並んでいたお客さんは、お酒もチョコも一口でパクッとしてしまいました。そんな飲み方(食べ方?)もあるんですね!



ここでひとつ言わせてください。ポルトガルのチョコレート美味しすぎます…。甘さが丁度良いだけでなく、口溶け、ほんのり後から来る苦味とカカオの香りといい、とにかく美味しいんです。オビドス内に、高級チョコレート屋さんがあるくらいですから。

お店の人に「ポルトガルののチョコレートとっても美味しいですね!」と話しかけたところ、「ポルトガルではチョコレート作りに高い誇りを持っているんだよ」とのこと。情熱を持って作られたポルトガルの美味しい美味しいチョコレート、お土産にももってこいです。



さて、お次がこちら、ケイジャータというお菓子です。ベイクドチーズケーキ風味なエッグタルトなような見た目と味でした。下の部分はタルトのようになっていて、サクサクしていました。大きさは手のひらサイズ。歩きながらパクパクできちゃうので、気軽に食べることができます。パン屋さんやケーキ屋さんなど、オビドス内の色々なお店で売っているので、食べ比べをして楽しむこともできます。

最後がこちら、コルク。コルクはワインの栓として馴染み深いですが、ここポルトガルでは、このコルク材を原料にしたさまざまな雑貨が売られているのです。なぜなら、ポルトガルはコルクの生産量が世界1位だから。



栓の形をしたコルクや、鍋敷のようになっている分厚いコルクしか見たことがなかったので、薄くのばされて、鞄、財布、パスケースや筆箱に作り替えられているお土産を見てびっくり。

しかも、触り心地はとっても滑らかですべすべ。つい、ほっぺにすりすりしてしまうような材質なのです。もちろん染料を塗って、違う色にされていたり、写真のように絵がプリントされていたりするコルク雑貨もありましたが、そのままのコルクの色を生かした雑貨の方が多かったように思います。もちろんお土産として筆箱とパスケースを購入しました。日本では珍しいコルク雑貨、お土産に買って帰ったら喜ばれること間違いなしだと思います。

城壁に囲まれたオビドスでのんびりした旅を



そもそも、なぜわたしがオビドスを訪れようと思ったかというと。大学生の頃に見ていたテレビで一瞬写った、白い壁に映える鮮やかな藤の花とオビドスの景色が、目に焼き付いてしまったからなんです。その時のわたしはとっさに携帯のメモに「ポルトガル・オビドス」と残していました。その数年後、そのメモを辿ってオビドスに行くことを決めたのです。

来てよかったと心から思うと同時に、あの時のわたしよくぞメモしておいた、と今でも自分を褒め称えています。

たくさんのスポットを訪れて、旅行期間内になるべく多くの国を巡る旅もしてきましたが、オビドスではゆっくり街歩きをしたいと思い、村での宿泊を決めました。でも正直、うっとりする景色や、可愛い雑貨、ときめく路地がありすぎて、1泊でも足りませんでした。なので、オビドスを訪れる際には、歴史ある教会や美しいアズレージョを見たり、城壁を歩いたりして街歩きをしたりする時間をたっぷりとることをおすすめします。



オビドスでは年に3回、村のお祭りがあるそうです。わたしが訪れたのは8月だったのでお祭りには間に合わなかったのですが、3月にチョコレート祭り(行きたい)7月に夏の中世祭り(気になる)12月にクリスマス祭り(絶対可愛い)と3回設けられているのだとか。花がたくさん咲いていて可愛いのは、春と夏だと思いますが、クリスマスの時期も気になりますね。



いかがでしたでしょうか?別名「谷間の真珠」、「中世の箱庭」と呼ばれる、絵本のような色合いで、小さな空間にぎゅっと可愛いを詰め込んだ村オビドス。美しい街並みに癒されたいあなた。田舎でちょっとゆっくり観光をしたいあなた。カラフルなお花が大好きなあなた。リスボンから北へ足をのばして、絵本のような世界に飛び込んでみてはいかかですか?

All photos by Asuna Igari

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