はじめまして!Asunaです。みなさんは「」の言葉に魅力を感じたことはありませんか?わたしは耳にするだけでとってもわくわくしてきます。

今回は、人気の旅先イタリアの中でも、ローマやフィレンツェ、ベネチアなどメジャーな観光地はもう行った!少しマイナーなところに足をのばしたい。と、感じている方にぴったりなイタリアの秘境「チヴィタ」をご紹介したいと思います。

断崖絶壁、長い橋の先にあるイタリアの秘境



こちらの写真の景色を見たことがある人いませんか?実はここ、映画「ホタルノヒカリ」でも使われていた場所なんです。

あまり耳にしない、ラツィオ州ヴィデルボ県バニョレージョに属する、離れ集落。そんなところに、「天空の町」と呼ばれる「チヴィタ・デ・バニョレージョ」(Chivita di Bagnoregio)という町があります。

チヴィタはローマから北東に進んだ方角、フィレンツェとの間あたりに位置しています。車で行くとだいたい2時間程度で到着する場所ですが、最後に長い橋を徒歩で渡ってはじめて町に到着することができるのです。

「長い橋」と書きましたが、いったいどのくらい長いのかと言いますと、なんと、300メートル!平坦な道なら5分とかからず歩くことができる距離なのですが、坂と階段が続くので正直きついです。

でも、秘境好きにはたまらない「いい意味での不便さ」かと思います。では、なぜチヴィタは訪れにくい断崖絶壁につくられたのでしょう?

チヴィタはどのようにしてつくられたの?



それは遡ることおよそ2500年前。ローマの歴史よりも昔にエトルリア人によってチヴィタはつくられました。

エトルリア人とは、紀元前8世紀から紀元前1世紀ごろに、イタリア半島中部にあった都市国家群といわれています。高い建築技術を持ち、のちに都市国家ローマの建築にもその技術は生かされたそう。

当初は古代ギリシア人とは異なる「エトルリア文化」を築き上げましたが、徐々に古代ローマ人と同化し、消滅してしまったのだとか。建築技術の高い文化を持っていたエトルリア人は「自然の城壁」を利用すべく、この高い丘にチヴィタの町をつくりあげました。

そう、当時は「丘」だったのです。



しかしこの丘、「トゥーフォ」と呼ばれる火山灰が固まって形成される凝灰岩でできているため、その後チヴィタを襲った風雨や地震によって侵食が進んでしまいました。

街の崩落を心配し、危機を感じた住民たちが次々と町を離れたことにより、廃墟化が進んでいったといわれています。そのため、長い橋を渡らなければ町にたどり着くことができず、町全体が要塞のようになってしましました。(でも正直その雰囲気が秘境好きをそそるんですよね)

廃墟化を理由に、この「天空の町チヴィタ」は、別名「滅びゆく町」「死にゆく町」ともいわれています。町の入り口にも、「il paese che muore」(死にゆく町)という看板があります。訪れた際にはぜひ探してみてくださいね!

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チヴィタの魅力って?



わたしが思うチヴィタの良さとは、なんといってもこの古き良き中世にタイムスリップできるところだと思います。

訪れたのは夏だったので、歩いてチヴィタの橋に向かう道のりも正直とても疲れましたが、パッと視界が開けた時に見えるその大絶景は、心臓が震えるものがありました。

夏にこの荷物の量を持って急斜面を歩くのは相当大変だな……なんて思ったりもしましたが、すれ違う他の国の観光客の方々から「頑張れ〜!」「後少しだよ!」「すごい体力だね!」とエールをいただいたので、なんとか登り切ることができました。



門を潜るとそこには、いつか世界史の教科書で見たかのような古き良き中世のローマの風景がわたしを待っていました。赤茶色のレンガで造られたアーチや建物。住民のみなさんが丁寧にお世話されている、色とりどりの花たち。

目に映るもの全てに心を打たれたのを今でも覚えています。その美しいレンガに映る壁に、木々や花が映っている町全体の雰囲気が可愛くて可愛くて、何度もシャッターを切ってしまいました。

チヴィタは実は猫の町でもあるらしい



見てください、この神々しい猫を!この猫は、チヴィタに住む野良猫。

わたしがチヴィタに到着して、チェックインを済ませた後町を散策している時、何匹もの猫に出会いました。ある猫はレンガの上をスタスタ歩き、ある猫はお庭でスヤスヤお昼寝。またある猫は広場で日向ぼっこ。

猫好きのわたしは猫を見つけるたびに写真を撮って楽しんでいました。宿泊した夜、なんだか眠れなくて窓を開けて外を眺めていたところどこからともなく猫たちが同じ方向に向かって歩いていく光景を目にしました。

次の日の朝、昨晩の猫たちのことが気になったので「町のどこを歩いてても猫がいるんだけど、どうして?それに昨日の夜、猫が何匹も同じ方向に向かって歩いて行くのを見たの」と、ホステルのマザーに尋ねてみると……。

すると「あぁ、チヴィタにはね、野良猫のグループみたいなのがあるのよ。その数だいたい40匹くらいはいるんじゃないかしら。チヴィタに住む人たちはみーんな、猫が大好きなのよ。」こう答えてくれました。

町の人々は、共に生きる全ての動物たち(ホステルには猫も犬もニワトリもいました)に優しく、そして大切にしているのだそうです。チヴィタは秘境好きだけならぬ、猫好きの人にももってこいな町ってことですね!

チヴィタに訪れた際には、何匹の猫と出会うことができるのか数えてみるのも面白いかもしれません。

人々が守り続けるあたたかい町



さて、イタリアの秘境チヴィタの歴史とその魅力についておすすめしてきましたが、いかがでしたでしょうか?ローマから日帰りで行くのもよし、わたしのようにチヴィタで宿泊して満喫するのもよし。

伝統を守り続け、死にゆく町と言われながらも、これからも永続させようとする町の人々の工夫。門をくぐれば古き良き中世のローマが顔を覗かせる街の雰囲気。人が温かく、猫にも優しい小さな町。それがチヴィタです。

ぜひ、みなさんもイタリアに訪れる際には、旅程に組み込んでみてはいかがですか?

All photos by ASUNA IGARI

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