羊だけじゃなかった。ニュージーランドで出会った7種類の動物たち
ニュージーランドと聞いてどんなことを思い浮かべますか?テカポ湖の美しい星空?映画のロケ地?それとも草原に無数にいる羊たち?
自然豊かな大地をイメージして動物を頭に思い浮かべる人もいるかもしれません。先日ニュージーランドを訪れた際に、「ニュージーランドで出会えるのは羊だけじゃないんだよ」ってキョトンとした表情で羊たちが訴えているような気がしたので、TABIPPOで一番動物が大好きなわたくし、ちゅうやん(@misakiki623)が「心の声」とともにナビゲートしたいと思います。
ニュージーランドは野生動物の宝庫!
photo by abe saxophone
呼びました?//
ニュージーランドの大自然の中では数多くの動物たちが暮らしています。この場所でしか出会えない動物をはじめ、絶滅危惧種になっている動物、車窓から見える動物たち。エコツーリズムがとても盛んなニュージーランドではどんな動物たちに出会えることができるのでしょうか。
それでは可愛い可愛い動物たちの写真とともに癒しの時間をお過ごしくださいませ。
歩き方がとにかくキュートなブルーペンギン
photo by Misaki Naka
まず最初にご紹介するのは、うっすらと青い肌色をした「ブルーペンギン」。
ニュージーランドとオーストラリアの一部にしか生息しない、身長30cmぐらいの世界で一番小さなペンギンです。「リトルペンギン」の愛称でも知られています。はい、名前だけですでに可愛い。
photo by Misaki Naka
南島のオアマルにある、「オアマル・ブルーペンギン・コロニー」から海岸から巣に戻ってくるペンギンたちを眺めることができるんです。見学デッキはイルカショーみたいに囲まれたシアター形式になっており、遠くの方にはオアマルの街の美しい夜景が輝いていました。
photo by Misaki Naka
太陽が一日の役目を終えて沈む頃、会場には小さなペンギンの姿を一目見ようと多くの観光客が集まってきます。この日見た夕日がピンク色に染まっていて突然出会えた景色にうっとり。
photo by Misaki Naka
海岸を少し離れた場所でもペンギンがやって来ることもあり、「ペンギンの飛び出し注意!」の標識も。ペンギンの街ならではですね。
ブルーペンギンは集団で生活しているため、海から一斉に上がってきます。警戒心が強いので、観客たちは声を出してはいけないし写真・ビデオ撮影も禁止です(プレスということで特別に許可をいただき撮影しました)
photo by abe saxophone
耳に入ってくるのは岩場に波が打ち付ける音だけ。静まり返って席で待っていると、小さく動く物体がやってきました。
ブルーペンギンたちが腰を低くして家に帰ってきたのです!前に倒れてしまうぐらいの体勢だったので、その姿勢が危なっかしくて可愛くて、声を出したくなるのですがそこをぐっと我慢。
ペンギンの種類によって習性が違いますが、ブルーペンギンはオスもメスも子育てをするみたい。それぞれの家族ごとに巣があり、自分たちの家も把握してるので巣に戻る姿はまるで、まるで……サザエさんのラストシーンやないかーい!
つぶらな瞳でこっちを見ないでほしい、生後幼いオットセイ
photo by abe saxophone
ニュージーランドの南島の街、ダニーデンから参加したのは「エルム・ワイルドライフツアー」。野生で生活しているワイルドな動物たちを間近で観察することができます。より間近で観察するために車を停めて少し歩きます。
photo by Misaki Naka
まずはこの岩場とオットセイが一体化している写真をご覧ください。(6頭は確実にいるので見つけてください)
photo by abe saxophone
ここに写っているのは生後4ヶ月ぐらいのオットセイ。
この子達は母親のオットセイがいなければ生きていくことができません。なぜなら、オスのオットセイは自分の子供がどの子か認識できないんです!衝撃すぎる。メスの母親オットセイの出産が終わるまでは見守り続けますが、オスに関しては子供が生まれた後は全く育児をしないので、出産後はずっとバケーションみたいなものらしい。なんてこった。
photo by abe saxophone
つぶらな瞳でこちらを見つめてくるこの子の目がウルウルしてとっても愛らしくて。自然と笑顔になっちゃいます。たまらん。けがれのない瞳でこっちを見つめないで欲しい……お願い。
photo by abe saxophone
水が溜まっている場所では、子供たちが泳ぎの猛特訓中。「ちゃんと泳げるようになって、食べられないようにするのよー!」と心の中で応援していました。
目の前を通り過ぎた絶滅危惧種、イエローアイドペンギン
photo by Misaki Naka
かわいいオットセイたちを眺め終わった後は、イエローアイドペンギンに会いに行きます。途中の道は映画「ロード・オブ・ザ・リング」や「ナルニア王国」に出てきそうな山道を歩いていきます。もう頭の中ではエンヤが歌う映画の主題歌「May It Be」かエンドレスリピート。
どうでもいいけど私はオーランド・ブルームよりもイライジャ・ウッド派でした。
photo by Misaki Naka
さて。ブルーペンギンと違ってこの子たちは個人行動を好んでいるためバラバラで家まで帰宅します。パートナーの場合、日中は別々で過ごしますが巣の中では一緒に過ごすそうです。束縛しない関係、いいですね。
さてさてちょうど海岸までたどり着いた時に一匹のペンギンが帰ってきました。なんと、その先には天敵のアシカがいるではありませんか!逃げて!全力で逃げて!!
photo by abe saxophone
photo by abe saxophone
参加メンバーでペンギンの帰り道をあけながら、固唾を飲んで見守ります。よ、よかった…この子は無事に巣へと帰っていきました。
アシカはペンギンを食べることもあるみたい。この世は弱肉強食の世界やで。
photo by abe saxophone
そして大きければ3mを超えることもある、ニュージーランド・アシカ。英語でアシカは「sealion」っていうぐらいやから凶暴なのでしょう、近くで戯れてる姿もなんか戦っているような光景で迫力がありました。(稀に人間に襲いかかることもあるみたいなのでガイドさんに従って行動しましょう!)
photo by abe saxophone
いや〜でも首回りのモフモフした部分はモフモフ好きの私にとっては実に興味深いモフモフ具合ですな。
いきなりですがさて問題です。丘の上で胸を広げているこの子は何をしているのでしょう?
photo by abe saxophone
どや!!!//
①体をクールダウンさせている
②仲間にここにいるよー!ってアピールしてる
③ただぼーっとしているだけ
正解は、①!体をクールダウンさせています。体の熱をさげて体を乾かすことでペンギンの皮膚のオイルが自動的に調整されて、本来のウォータープルーフの肌に戻っていくそうです。その間こんな状態で微動だにしないので静止画みたいで笑ってしまいます。
真っ白な横顔が男前アルバトロス
photo by Misaki Naka
ニュージーランドで有名なコーヒー、フラットホワイトよりも白く、そしてシュッとした顔。こちらはロイヤルアルバトロスです。羊のモフモフとは全く違う毛並みの美しさ!これは惚れ惚れしてしまいます。
photo by abe saxophone
\急に飛び出してごめんあそばせ〜!//
アルバトロスは日本語ではアホウドリ。耳にしたとがある人もきっといるはず。オタゴ半島にあるタイアロア岬は、半島になっているため風が生まれやすく坂があって飛びやすい、というアルバトロスにとって好条件が揃っているためいつもこの場所に戻ってくるそうです。
photo by Misaki Naka
photo by abe saxophone
\ひなの時は毛並みフワッフワ!//
自然保護区内にあるのが、「ロイヤル・アルバトロス・センター」。ここでは数が少ないロイヤル・アルバトロスの飼育をしている様子を観察できたり、運が良ければ間近で飛び立つ瞬間を目撃することができます。
訪れた日は風がなくあまり見れないかもしれないと言われていましたが、旅人の強運が発動されたのか、急に現れるアルバトロス。写真では分かりにくいですが翼を広げると3mにもなる、世界最大級の鳥なんです。
photo by abe saxophone
私語厳禁の中向かった先にはガラス越しに野生のアルバトロスが。ミラーレスカメラだった私はアルバトロスの動きに追いつくことができず早々と前の席を撤退。こちら、アルバトロスの成長を伝えるぬいぐるみですが、可愛らしい見かけによらずこの子たちめっちゃ重いです(真ん中の子のくちばしを縫ってあげて欲しい)
photo by Misaki Naka
個人的に大好きな飛べない鳥、キウイ
photo by shutterstock
\果物のキウイの由来も僕からだよ〜!//
ニュージーランドを語る上で忘れてはいけないのが、国鳥キウイ。ハワイの現地の人たちを「ロコ」というようにニュージーランド人のことも「kiwi(キーウィー)」の愛称で呼ばれています。長いくちばしと足しかないのにどうやって生活してるの?って心配になっちゃうぐらい気になるこの子。
photo by Misaki Naka
まん丸のフォルムにつぶらな瞳。鳴き声も甲高い声で「キウイ!」となく夜行性の子なんです。夜行性なのにそんな小さな目で暗い中見えるの?と母性本能をくすぐられる可愛いやつ。くちばしの先に小さな鼻があり、とっても嗅覚が優れてるんですって。あー死ぬほど可愛い。(誰か共感してくれる人いません?)
photo by shutterstock
\このモフモフ感と小さな瞳を見て!!//
ニュージーランドは島国のため、古来より鳥たちが怯える外敵から身を守る必要がなかったので、羽が退化している動物が多いのです。キウイは夜行性のため今回のツアーでは時間が合わずご対面とはなりませんでしたが、次回訪れた時は絶対会ってみたいな。(今回はキウイの人形で我慢我慢……)
photo by abe saxophone
先住民マオリがやってきたことにより、外敵となる哺乳類が増えて卵が狙われることが増え、現在キウイの個体数は激減しており保護されている状態です。動物公園、施設などで現在はその姿を見ることができますが、実際に見ていただくとその愛らしい姿に守りたい!ときっと感じていただけるのではないでしょうか。守りたいその可愛さ、priceless。
そしてやっぱり羊は外せなかった
photo by abe saxophone
\真顔!!//
ここまでニュージーランドのいろんな動物たちをご紹介してきましたが、最後を飾るのはやはりこの子たち。ニュージーランドの人口よりも多いと言われている羊です。
photo by abe saxophone
\よく食べる!//
旅中、車窓から何度この子たちの大軍にキュンキュンさせられたでしょう。いつ見てもどんなタイミングでも草を貪り続けている彼ら。
ちょうど毛刈りの時期だったのか、モフモフな子もいたり細くなってしまった子もいたり。日本でなかなかこんな光景が続くことはないのでやはりテンションは上がります。
photo by Misaki Naka
\めっちゃこっち見てる!!//
無表情で人間のことをじーっと見つめてくるところがなんかすっとんきょんで、でも愛くるしい。
右を見ても左を見ても羊の光景はやっぱり新鮮。結局のところやっぱりニュージーランドの羊は可愛かったんですよね。
photo by abe saxophone
やはり、こんな眼差しで見つめたら心をわし掴みにされること間違いなしじゃないでしょうか。
おっとりしていそうで、実はとっても臆病な羊。人間が大きな動きをしてはしゃいでいるだけでびっくりして逃げていってしまいます。テンション高くて驚かせてしまってごめんね。
動物と共存していくために
photo by Misaki Naka
最後に、私たち人間が動物を守るためにできることは限られていますが、一人一人が知識を深め、認識していくことが貴重な動物たちを守っていく近道になるのではないでしょうか。生態や歴史を知り、エコツアーに実際に足を運ぶことでその尊さを目にして、理解を深めることで守っていきたいという意識が目覚めてくると思います。
ニュージーランドでは、「サスティナブル」という言葉を旅の中でよく耳にしました。「環境を破壊をせずに持続可能である」ことをとても大切にしています。大自然の中で過ごす動物たちに、あなたも会いに行ってみませんか?