皆さんはオーストラリアのシドニーにどんなイメージを持っていますか?

象徴的なオペラハウス、歴史的な街並みが残るザ・ロックス、定番のボンダイビーチ、オフィス街など、シドニーと聞いて思い浮かぶ景色はさまざまだと思います。

でもこれらのパッと思いつくイメージは、シドニーの一面でしかありません。

今回わたしはオーストラリア政府観光局主催の「オーストラリア・ツーリズム・エクスチェンジ(ATE)2022」に招待していただき、2回目となるシドニーを訪れました。

2022年7月より、ワクチン接種の有無に関わらず、オーストラリアの入国が可能になりました。ETAなど必要なビザの申請をするだけで、スムーズに入国することができます。

空港にも活気が戻っており、街は多くの旅行者で賑わっていました。

参加したのは、「新しい視点でシドニーを見る」がテーマのツアーです。そこで初めて見るシドニーの景色やカルチャーと出会い、新しい発見やインスピレーションを得ることができたので、皆さんにもシドニー観光を今までとは少し違った視点で楽しむ15通りの方法をご紹介したいと思います。

1. 進化を続ける「Art Gallery of NSW」でアート鑑賞&ランチ

2021年に150周年を迎えた、オーストラリア国内で2番目の大きさを誇る歴史ある美術館「Art Gallery of NSW」。オーストラリア国内外のアート作品が展示されています。

2022年秋には、日本の建築家である「SANAA」が設計を手がけるアートギャラリーを新設。屋外とシームレスに繋がるデザインで、芸術、建築、景観の融合を試みます。

また館内のレストラン「Crafted by Matt Moran」では、光が差し込む開放的な空間で、オーストラリアの旬の食材を地中海風にアレンジした創作料理をいただくことができます。

■「Art Gallery of NSW」詳細情報
・住所:The Domain, Art Gallery Road, Sydney NSW 2000

・公式サイトURL:https://www.artgallery.nsw.gov.au/

2. スペシャルなイベントに参加する

シドニーでは毎週のようにさまざまなイベントが開催されています。わたしが訪れた期間は、ちょうど2年に1回開催されている大規模なアートイベント「23rd Biennale of Sydney 」の期間(2022年3月12日〜6月13日)でした。

街なかの10ヶ所の会場のうち、「The Cutaway at Barangaroo」と「Pier 2/3 Walsh Bay Arts Precinct」を訪れました。

先住民族、土地、水、文化とのつながりを認識し、過去、現在、そして未来への敬意を表現した様々なアートワークが会場を彩ります。草や土、布を使った作品など、表現手法にも工夫が凝らされていました。

最新のイベント情報は「ニュー・サウス・ウェールズ州政府観光局」公式HPのイベント情報をチェックしてみてください。

3. デザインホテルでユニークな滞在

シドニー滞在をより楽しむなら、ホテル選びにもぜひこだわりを。シドニー湾の埠頭に位置する「Ovolo Woolloomooloo」は、デザインにこだわった5つ星のブティックホテルです。

個性的なアートや、ロフト付きの客室など、随所に遊びゴコロを感じることができます。

ホテル併設のレストラン「Alibi」は、プラントベースのサステイナブルな特製料理をいただくことができます。ビーツやニンジンを使った見た目も鮮やかな前菜や、ジューシーなマッシュルームのパイなど、味もボリュームも大満足でした。

■「Ovolo Woolloomooloo」詳細情報
・住所:6 Cowper Wharf Road, Woolloomooloo NSW 2011

・公式サイトURL:https://ovolohotels.com/ovolo/woolloomooloo/

4. ローカル注目のレストランで創作料理を堪能

ビビットな内装が目を引く「MuMu」は、新オープンのローカル注目のレストラン。マレーシア、シンガポール、香港、台湾、ベトナムを旅した3人のシェフがインスピレーションを得てメニューを開発したそう。

ネオンが光る賑やかな店内で、東南アジアのストリートフードをアレンジした創作料理を異国の雰囲気に包まれながら味わうことができます。

■「MuMu」詳細情報
・住所:Ivy Precinct 330 George Street, Sydney NSW 2000

・公式サイトURL:https://merivale.com/venues/mumu/

5. シドニーハーバーでサンライズカヤック

都会的なイメージのシドニーで、カヤック体験ができることは知っていましたか?

早朝のシドニーハーバーでカヤックに乗り込むと、普段とは全く異なる景色に出会うことができます。水面はとても穏やかで、夜明けの光を反射してガラスのように煌めいていました。

カヤック初心者のメンバーもいましたが、10分もすればパドリングに慣れて、グングンと進んでいました。荘厳なオペラハウスを海の上から眺める特別な体験になるはずです。

■「Sunrise Kayak and Coffee」詳細情報
・公式サイトURL:https://sydneybykayak.com.au/kayak-tours/sydney-sunrise-kayak-coffee/

6. ローズベイのボートハウスで朝食

シドニー周辺の美しい水辺に、ダイニング、宿泊施設、ウエディング、イベントなどのホスピタリティを提供する10店舗の「 The Boat House」という施設があります。

今回はその中でもレストランを訪れ、気持ちの良い水辺で朝食をいただきました。ふわふわのホットケーキは、フルーツ、メープルシロップ、クリームがたっぷり乗って、食べ応え抜群。目の前に海が広がる最高のロケーションで、優雅な朝を過ごすことができます。

■「The Boathouse Rose Bay」詳細情報
・住所:594 New South Head Road, Rose Bay

・公式サイトURL:https://www.theboathouserosebay.com.au/

7. プライベートクルージングでシークレットビーチを巡り

シドニー周辺のビーチといえば、ボンダイやマンリーが有名ですが、実はそれ以外にもたくさんの隠れたビーチがあります。プライベートクルージングでは、そんな秘密のビーチやベイを船の上から眺めることができます。

各エリアに残る歴史や自然、生き物についても、物知りな船のキャプテンがたくさん教えてくれます。デッキで仲間とくつろいだり、風を感じながら流れる景色を見つめたり、思い思いに穏やかな時間を過ごしました。

■「My Sydney Boat」詳細情報
・公式サイトURL:https://www.mysydneyboat.com.au/

8. シドニーの建築・都市デザインを学ぶ

シドニーで注目すべき建築は、オペラハウスだけではありません。郊外にも歴史的な建造物や、美しいランドスケープを見つけることができます。

シドニーを拠点に活躍する建築都市学者ベンジャミンによる、まち歩きツアーに参加し、都市の成り立ちやユニークな建物、お気に入りのベニューを教えてもらいました。マルチカルチャーシティであるシドニーでは、都市デザインからも「多様性」を感じることができました。

■詳細情報「Splendour Tailored Tours」
・公式サイトURL:https://www.splendourtailoredtours.com.au/

9. 高さ134mの頂上を目指すスリル満点のブリッジクライムに挑戦

市街地とノースシドニーを結ぶ全長約1.5km、アーチ最上部の高さ134mのアイコニックな橋「シドニー・ハーバーブリッジ」。じつは、頂上まで登ることができるんです!

事前に防護服やハシゴの登り方など、安全に関するレクチャーを受けて、インストラクターの方と共に一緒に登っていきます。下を見下ろすと足元を車が行き交い、少しドキドキしますが、ポートジャクソン湾とシドニー市街を見渡す360度のパノラマは壮観です。

この土地に暮らしていた先住民族のストーリーや、橋が完成するまでの歴史を聞くことで、目の前に広がる絶景により感動することができました。

■「BridgeClimb Sydney」詳細情報
・住所:3 Cumberland Street, The Rocks NSW

・公式サイトURL:https://www.bridgeclimb.com/

10. 郊外を歩くローカルツアーで、シドニーの日常を体験

観光地から少し離れた郊外では、そこで暮らす人々のリアルな生活を垣間見ることができます。そんなシドニーの“日常”へ案内してくれるのは、ローカルガイドのジャスティン。

ひとりでは見逃してしまうオーストラリア人のユーモアや、特有のカルチャーを教えてくれました。ツアーの最後には、地域の憩いの場になっているパブへ。お店の人気者であるオウムが出迎えてくれました。

地元の人が愛するシドニーの一面を知ることができた気がします。

■「Hidden Sydney – Stories, Food and Coffee」詳細情報
・公式サイトURL:https://localsaucetours.com.au/tour/hidden-sydney-stories-food-coffee/

11. 新進気鋭の絶品ダイニング「Lana」へ

昨年2021年10月にオープンし、人気を集める新進気鋭のレストラン「Lana」。1860年代の建物をリノベーションした店内は、レンガ作りの趣ある空間にセンスの良いインテリアが配置され、素敵な雰囲気に仕上がっています。

ゼロ・ウェイストをサステナビリティを重視した手法で、シーフードや季節の食材を使った料理を提供。メインのお魚には味噌のソース、デザートには湯葉や黒胡麻など、日本の食材も随所に取り入れており、クリエイティビティの高い料理はどれも絶品でした。

■「Lana」詳細情報
・住所:First Floor, 5-7 Young Street, Sydney NSW 2000

・公式サイトURL:https://lana.sydney/

12. フレッシュな牡蠣を海の中で味わう

シドニー含むオーストラリア東海岸は「シドニー・ロック・オイスター」と呼ばれる牡蠣の産地。オイスター好きには堪らない、牡蠣の養殖場での収穫体験とランチがセットになったスペシャルなツアーに参加してきました!

養殖場へと向かう船の中では、牡蠣の種類や養殖方法を教えてくれました。養殖プラントも見せていただきましたが、米粒ほどの小さな牡蠣の赤ちゃんがたくさん入っていて、1年ほどかけて私たちが食べる大きさまで育つそうです。

到着すると、海の中にテーブルが並べられていました。シーフードプラッターとシャンパンで乾杯して、牡蠣を味わいます。その後、静かなビーチに移動して、海を眺めながらランチをいただきました。

まさにここでしかできないユニークな体験ができます!

■「Sydney Oyster Farm Tours」詳細情報
・公式サイトURL:https://www.sydneyoystertours.com

13. 毎日ビーチライフを撮影する写真家のギャラリーを訪れる

シドニーの美しいボンダイビーチから歩いてすぐの場所に、1999年から毎日ビーチで写真を撮影するフォトグラファー「Eugene Tan」のギャラリーは存在します。世界中を旅するサーファーである彼が、とくに気に入った場所がボンダイビーチだそう。

水中、ヘリコプター、崖からの撮影など、ユニークなアングルでビーチの風景を切り取ります。気に入った作品はその場でプリントしてもらうことも。家に帰ってからもボンダイビーチの景色をお部屋に飾れるなんて、素敵ですよね。

■「Aquabumps Gallery」詳細情報
・住所:151 Curlewis Street, Bondi Beach

・公式サイトURL:https://www.aquabumps.com/

14. シドニーでもっとも高いホテルでくつろぐ

2020年にオープンした「Crown Towers Sydney」は、高さ275m、75階建てのシドニーでもっとも高い位置からの眺めが楽しめるホテルです(2022年6月現在)。シドニーのハーバービューを望む客室や、イタリアン、オージー料理、寿司、広東料理など種類豊富なレストラン、屋外プール、スパ、ジムなど、充実した設備も魅力。

目移りしてしまうほどの料理が並べられた朝食ブッフェや、夜景が楽しめるルーフトップバーなど、全てのサービスで満足できること間違いなし。

■「Crown Towers Sydney」詳細情報
・住所:1 Barangaroo Avenue, Sydney

・公式サイトURL:https://www.crownhotels.com.au/sydney/crown-towers

15. 客室からコアラやカンガルーが見える?動物園を眺める特別な滞在

「Taronga Zoo.」は1916年に開園した、オーストラリア最大級の動物園です。オーストラリアならではのコアラやカンガルーをはじめ約250種の動物が飼育されています。

そんな動物たちを身近に感じる場所が「Wildlife Retreat at Taronga」。滞在者のために作られた特別な空間「Sanctuary」で暮らす動物たちを客室から眺めることができます。

宿泊者は、サンクチュアリツアーやナイトウォークに参加することができ、普段の動物園とは違うロケーションや時間帯にゆっくりと動物たちを見ることができますよ!

■「Wildlife Retreat at Taronga」詳細情報
・住所:Bradleys Head Rd, Mosman NSW 2088

・公式サイトURL:https://taronga.org.au/sydney-zoo/wildlife-retreat

新しい視点でシドニーを再発見しよう!

シドニーには定番観光地から、隠れたローカルスポットまで、さまざまな側面があります。またひとつの場所を取っても、どこから眺めるかで、見え方は異なるはずです。

ご紹介した15通りの方法が、新しいシドニーを発見するヒントになれば嬉しいです。

All photos by Ai Tabata

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