オーストラリア先住民族アボリジニの世界では「K’gari(楽園)」と呼ばれていた、世界最大の砂の島「フレーザー島」。砂だけでなく緑と水に恵まれ、約4万年前の姿をそのままにとどめた環境のため、ユネスコ世界自然遺産にも登録されています。

Photo by Yuki

ブリスベンから北に300kmのところにあり、南北123km、幅25km。島のほぼ全域がグレート・サンディ国立公園として指定されています。

100キロ以上続くビーチ、砂の上に生い茂るジャングル、そこに住む354種類の野鳥達、自然に出来たプールがあり、ホエールウオッチングも楽しめるこの島を紹介します。

 

1. 世界で最も透明度の高い湖のひとつマッケンジー湖

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海と見間違うほどの大きさと、綺麗な青のグラデーションの湖。ビーチのような白い砂。海とは違って塩分がないため、泳いだあともベタつきません。

ゴミを出さないため水以外の持ち込みは禁止で、透明度を保つため日焼け止めも禁止です。

 

2. 100キロ以上の75マイルビーチとそれを望むインディアンヘッド

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ビーチへ出てみると、先が見えないほどどこまでも続く長いビーチ。道中には釣りをしている人も見かけます。波が強くサメが出るらしいので、泳ぐのには適していません。

犬のようなディンゴに遭遇することもありますが、狼の仲間で凶暴なため、近づかないようにしましょう。

途中で飽きてくるくらい長いビーチを走ると、小高い丘インディアンヘッドへ登れます。ここだけは火山岩。眺めは最高です!運が良ければクジラやイルカやエイが見られることも。

 

3. 全長130mの姿を残している難破船マヘノ号

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75マイルビーチを走っていると、大きな難破船の残骸が現れます。1935年にスクラップ処分のため、メルボルンから日本へ曳航される際に強いサイクロンに遭って打ち上げられたものだそうです。

 

4. 海水で出来たシャンパンプール

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フレーザー島の北端まで行くと、岩で自然に出来るプールがあります。波が打ち寄せて出来る泡がシャンパンのようなことから、このような素敵な名前がつけられたそうです。

透明度も抜群。プールには迷い込んだ魚達もいます。潮の満ち引きにより水深が変わるのも面白いです。

5. 地球上で唯一の砂の上のレインフォレスト

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通常は砂の上に植物が生息するのは難しいとされていますが、この島には亜熱帯雨林が広がっています。島内にはいくつもウォーキングトレイルがつくられていて、歩きながらその木々を観察することができます。

流れてる小川は透明過ぎるので、水が流れてることに気がつかないほど。

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6. エリー川でのんびり流れる

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この小川はフレーザー島の中で一番大きい川で、森へ続く遊歩道があるので少し上流へ歩いて行けます。そしてそこから浮き輪に乗ってのんびり川下りはとても癒されました。ただし水は冷たいです。

 

7. 天然のドクターフィッシュの湖

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まさかのドクターフィッシュがいっぱいいました。全身綺麗にしてもらえます。そこに向かう道中は、まるで砂漠でした。

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8. 道も全て砂なのでただの移動もアドベンチャー

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フレーザー島に舗装された道路はありません。四駆のバスは木々とギリギリの砂地を走り、時にジェットコースターかのように揺れます。シートベルトは必須で、乗り物酔いのある方は要注意。

冒険好きの車の運転が好きな人は、レンタカーで自分で走るのも面白いと思います。途中砂にハマっている車をみんなで押したりもいい思い出です。

 

フレーザー島への行き方

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ハービーベイやサンシャインコーストから船が出ていますが、ブリスベンやゴールドコーストからの移動も含めたツアーもあります。自力で行くことも可能ですが特別な許可が必要なため、ツアーに参加するのが一般的。4WDでのドライブ体験させてくれるツアーもあります。

日帰りツアーもありますがほぼ移動時間になってしまうので、1、2泊するのがオススメ。夜は南半球の満点の星空も楽しめます。

日本人にはあまり知られていないフレーザー島。「砂で出来てるから…って何か特別?」とあまり期待していなかったのですが、存分に楽しめました!

ぜひ足を伸ばしてみてはいかがでしょう。

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