可愛いメキシカンラグに出会える!テオティトランの楽しみ方とオアハカからのアクセス
こんにちは!メキシコのオアハカに在住しているライターのHISAKOです。
みなさんはメキシコ・オアハカ市内の近郊にある手仕事の村の中でも、羊毛ラグ(織物)の産地として世界的に有名な「テオティトラン・デル・バジェ」という村を知っていますか?
この記事では、オアハカ市内から車ですぐにアクセスでき、日帰りの旅先としてもおすすめの「テオティトラン・デル・バジェ」の魅力について紹介します。
オアハカ旅行で立ち寄りたい、羊毛の織物が有名な村「テオティトラン・デル・バジェ」
オアハカは、メキシコ国内の中でも指折りの「職人の街」として知られています。街を歩けば、目に留まるのはかわいい民芸品ばかり。ここは雑貨天国ともたとえられるほど、手仕事で作られたモノであふれている場所です。
なかでも有名な観光スポット「Teotitlan del Valle(テオティトラン デル バジェ)」は、オアハカを代表する民芸品の一つである、羊毛の織物で知られている小さな村。現在でも多くの先住民族が暮らしています。
中心地からは東へおよそ20キロメートル、車で20〜30分の距離にあり、日帰りでも訪れることができる場所です。
村の名前は聞いたことがなくても、「メキシカン・ラグ」や「タペテ」といった名前で売られているウールのラグを見聞きしたことがある方は、きっと多いのではないでしょうか。
テオティトランの織物の特徴は?
テオティトランで作られる織物の特徴は、この村や近隣の村から生産された高品質な羊毛を天然染料を用いて染め、機織り機で時間をかけて手織りしているところ。
羊毛を裂き、ざるに入れて近くの川の水で丁寧に洗い、天日干ししたのちに手で紡ぐという工程を経てから、藍やマリーゴールド、さらにはコチニール(サボテンに寄生する虫)などを原料とする染料を抽出し、羊毛の糸を染めます。
植物だけでなく虫すらも染料の原料にしてしまうという、この村の人々の生活の知恵には本当に驚き!
美しく染められた糸を数種類用いて作られる羊毛ラグは、最低でも制作に2週間はかかるようです。糸を紡いで染めるところからラグを作り終わるまで、すべての工程を手作業で行い生み出される、まるでアート作品のようなラグの数々。
テオティトランは、オアハカに在住するわたしが何度も通いたい!と思う村の一つです。
テオティトランで訪れたい、注目のスポット
テオティトランで織物巡りを楽しむために、いくつかのおすすめスポットをご紹介。とはいっても、テオティトランにはたくさんの織物工房があるので、ここで紹介する場所以外にもぜひ気に入った工房を見つけて訪れてみてくださいね。
Casa Don Taurino
まずは「Casa Don Taurino(カーサ ドン タウリーノ)」。村の大きなメルカド近くにある工房で、大中小さまざまな大きさのラグはもちろん、服やバッグのような普段使いにもぴったりな織物グッズを多数取り揃えています。
店内では天然染料をすりつぶす大きな石臼や機織り機など、ラグ作りに欠かせないアイテムも見ることができるはず。また、事前にInstagram(@casadontaurino)やFacebookで申し込むと、約2日間の天然染めのワークショップ (有料)に参加することもできます。
工房では民泊もあるので、時間に余裕があれば宿泊をかねて訪れてみてもいいかも。
・名称:Casa Don Taurino(カーサ ドン タウリーノ)
・住所:20 de Noviembre 15, Tecutlan, Teotitlán del Valle, Oax.
・地図: ・営業時間:9:00~19:00
・定休日:なし
・電話番号:+529515244059
Linda Zapoteca
モダンなデザインの羊毛ラグを見つけるなら、「Linda Zapoteca(リンダ サポテカ)」で真剣にお土産選びをするのも一つの手。花柄のラグがお店の看板になっていて、ついつい立ち寄りたくなってしまう外観の工房です。
お店の中は撮影禁止のため残念ながら店内の写真はありませんが、店主のお兄さんが「今織っているラグは、このあと日本に届けられるんだよ」と教えてくれ、ラグ織りの実演を見せてくれました。
ラグは写真のような天然染料の色を活かしたシンプルなグラデーション柄や、幾何学的な柄など、ほかの工房ではなかなかお目にかかれないようなデザインがとってもユニークです。
・名称:Linda Zapoteca(リンダ サポテカ)
・住所:Av Al. Hidalgo 28, Tecutlan, Teotitlán del Valle, Oax.
・地図: ・営業時間:不明
・定休日:不明
・電話番号:+529515244150
・公式サイトURL:https://www.facebook.com/Galer%C3%ADa-artesanal-Linda-Zapoteca-358288431200606/
Museo Comunitario
ここは工房ではなく村の博物館なのですが、テオティトランの織物について知れるスポットとしておまけで紹介。
「Museo Comunitario(ムセオ コミュニタリオ)」は、かつてこのオアハカの地で栄えたサポテカ文明の歴史をはじめ、テオティトランの織物の歴史やその制作工程を学べる小さな博物館です。
入場料はたったの10ペソ。村の職人さんがラグ作りをしている写真や、実際に使用されていた道具などの展示がなされており、英語表記の解説もあって、しっかりと見ごたえがあります。この村のコミュニティについて知るために、ぜひラグ工房と合わせて訪れてみて。
・名称:Museo Comunitario(ムセオ コミュニタリオ)
・住所:Hidalgo SN, Centro, 70420 Teotitlán del Valle, Oax.
・地図: ・営業時間:10:00~18:00
・定休日:月曜日
・電話番号:+529515244463
・公式サイトURL:https://www.museoscomunitarios.org/
休憩は地元のレストランでオアハカの郷土料理を!
ラグの工房巡りの途中でお腹が空いたら、村のレストランでひと休み。わたしのお気に入りは、地元の女性から「メキシコのおいしい伝統料理が食べられるよ」と紹介してもらった「El Descanso(エル デスカンソ)」というレストラン。
メニューはスープやサラダなどの前菜のほかに、オアハカの郷土料理が充実していて、おすすめはなんといってもモーレ料理です。
オアハカを代表するモーレは、何十種類ものスパイスを組み合わせて作られるソースで、このレストランではモーレ・ネグロ(Mole Negro)とモーレ・コロラディート(Mole Coloradito)を食べることができます。
ゆっくり時間をかけて丁寧に作られるモーレ料理は、ソースの味はもちろん一緒に煮込まれたお肉もとても柔らかく、お米やトルティーヤと合わせて食べるとさらにおいしい。
食後はお店に併設されている羊毛ラグの雑貨店で、クッションカバーを物色してみるもよし。レストランのおいしい料理でお腹を満たして、残りのラグ巡りを満喫してくださいね。
・名称:El Descanso(エル デスカンソ)
・住所:Av. B. Juarez 51, Seccion Segunda, Tecutlan, 70420 Teotitlán del Valle, Oax.
・地図: ・営業時間:9:00~18:00
・定休日:なし
・電話番号:+529515244152
オアハカ市内からテオティトランまでの行き方
最後に、オアハカ市内からテオティトランまでの行き方を簡単に解説します。
オアハカ市内から近隣の村へ行くときの交通手段は、コレクティーボと呼ばれる相乗りのタクシーか、通常の黄色いタクシーに乗るのがおすすめ。
コレクティーボはあずき色の見た目が特徴的で、フロントガラスにそれぞれの行き先が書いてあり、自分の乗りたい車を見つけて乗車します。料金は片道1人30ペソ。
テオティトランへ行くには、「Tlacolula(トラコルーラ)」と書かれたコレクティーボに乗車し、運転手さんに「テオティトランに行きたい! = Quiero ir a Teotitlan(キエロ イール ア テオティトラン)」と伝えればOK。
アバストス市場近くのペリフェリコ通り、もしくは街の北東側にある巨大野球場裏のデ・ロス・デレーチョス・ウマノス通りからトラコルーラ行きのコレクティーボを拾うことができます。
注意しておきたいのが、このコレクティーボはテオティトラン直通ではないこと。運転手さんに降ろしてもらった地点にある大きな歩道橋を渡り、向かい側に止まるテオティトラン行きのモト(トゥクトゥクのような乗り物)もしくはコレクティーボに乗り換えて村へ向かってください。
乗り換えはちょっとハードルが高いな、という方は、街で黄色いタクシーを拾い、テオティトランへ行きたいことを伝えましょう。
乗車の際、運転手さんに帰りの配車も一緒にお願いするのがベスト。メキシコではWhatsAppが主流のため、お互いに番号を交換していつでも連絡が取れるようにしておくと安心です。
可愛いラグに出会う旅へ
メキシコの可愛いお土産探しにもぴったりな「テオティトラン デル バジェ」の魅力とおすすめの工房やレストラン、アクセスをご紹介しました。オアハカへ来たなら、ぜひ一度は訪れてみてください。
All photos by Hisako Tanaka