冒険心をくすぐる国「カナダ」の世界遺産全17カ所まとめ(写真43枚)
夏はハイキング、秋は紅葉、冬はスキー・スノーボードと季節によって様々な楽しみ方ができる国、カナダ。17カ所登録されている世界遺産を全てまとめましたので、ぜひ、旅行前の下調べに使ってください。
カナディアン・ロッキー山脈自然公園群
カナダ西部に広がる3000m級の山々が連なるロッキー山脈。白く輝く氷河、巨大な滝、エメラルドグリーンの美しい湖など手付かずの大自然がそのまま残っています。
夏は避暑地となり、トレッキングや登山を楽しむ観光客を集め、冬は世界的にも認められるパウダースノーを持つスキーリゾートとなり、スキーヤーやスノーボーダー達を集めます。
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恐竜州立自然公園
ロッキー山脈に近いバッドランドという荒野にある自然公園です。名前のとおり、赤茶色の大地からは500以上の恐竜の化石が出土しており、世界最大級の恐竜化石層として知られています。
観光客には化石散策のツアーが人気です。コヨーテやガラガラヘビなどが生息しており、7千万年前からのむき出しの地層を背景に独特の景色を醸し出しています。
ケベック旧市街の歴史地区
北米で最も古い歴史を持ち、そして唯一の城壁に囲まれた都市でもあるケベックはフランスの植民地時代の名残からヨーロッパを彷彿とさせる風景を持っています。
旧市街には教会や大聖堂、ローマ・カトリック神学校など、中世フランスの歴史をも感じさせます。細く続く石畳の道に並ぶブティックなどの店が、歴史情緒をさらに引き出しています。
ウォータートン・グレーシャー国際平和自然公園
世界で最初の国際平和公園で、アメリカとカナダにまたがって1995年に世界自然遺産に登録されました。二つの国の間の垣根をなくし、自然保護と国際協調のシンボルとなっています。
ウォータートン湖国立公園と呼ばれるのがカナダ側で、美しい湖を豊かな緑が取り囲み、ムースやエルクなどの野生動物が生息する動物達の楽園となっています。
ルーネンバーグ旧市街
イギリス植民地時代の面影を強く残す港町で、北米で最も美しい町とも称されるルーネンバーグ。元々はフランスの植民地でした。
イギリス領になってからはスイスとドイツからの移民の町として、ビクトリア朝様式の木造建築が多く建設されました。中心に建つゴシック様式のセント・ジョン大聖堂と共に大切に保存されています。
リドー運河
イギリス植民地時代に、首都オタワからオンタリオ湖まで、202キロメートルにも及ぶ運河が建設されました。アメリカの侵略に備えて建設された運河には、オタワ川との高低差を無くすためにオタワロックと呼ばれる8つの水門が設置されています。
現在も人の手で開け閉めされている水門には、その伝統を受け継いできている様子が見られます。
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グラン・プレの景観
フランス語で大牧草地を意味するグラン・プレは、17世紀にフランス人の入植者たちによって造られた農村地帯です。アカディアンと呼ばれた入植者たちは、ノバスコシアで最も大きな集落を作りましたが、イギリスによる弾圧を受け、最終的にはイギリス軍によって追放される悲劇が起こりました。
その歴史的遺構と、農村地帯の美しい景観が2012年より世界文化遺産として登録されています。
ジョギンズ化石断崖
約3億1000万年前の石炭紀の化石群が出土している断崖で、爬虫類最古とされるヒロノマスの化石もここから発見されています。
この断崖があるカンバーランド湾では潮の満ち引きの差が15メートルを越え、そのため激しい海水の流れが崖を侵食して切り立った断崖となりました。ここでは直立状態で化石化した樹木も見ることができます。
ランス・オ・メドー国定史跡
ニューファンドランド島にある、北欧のバイキングの集落跡です。ランスオメドーとはフランス語で草原の入り江を意味します。
溶鉱炉の跡や鉄器などが発見されている他、住居跡からは間仕切りの特徴からノルウェー様式が見て取れます。また、ここから発見された鉄釘によってコロンブスの新大陸発見説が覆りました。1978年より世界文化遺産に指定されています。
ウッド・バッファロー国立公園
4万4807平方キロメートルにも及ぶカナダ最大の国立公園です。およそ5000頭ものシンリンバイソンの生息地でもあり、保護するためにこの国立公園が設立されました。
ピース川、アサバスカ川、スレイブ川によって作られた世界でも規模の大きな淡水の三角州が敷地内にあることや、カルスト地形の陥没穴が見られることでも知られています。
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ミグアシャ国立公園
デボン紀の地層があり、魚類から四肢動物への進化の課程を示す重要な化石が多く発見されています。現在ガスペ半島にあるこの一帯は、3億7000万年前には赤道の近くにあったと考えられています。
棘をもつ魚類や甲殻類、そしてヒレや肺を持った魚類などもおり、進化の最も重要な段階のひとつとされています。1999年に世界自然遺産に登録されました。
レッドベイのバスク人捕鯨基地
ベルアイル海峡沿いに、バスク人の漁師によって建設された基地で、16世紀に行われていたバスク人による捕鯨の様子が保存されています。
ここは鯨の油を照明用オイルとしてヨーロッパに出荷するための主要生産地となっていました。水中文化遺産を対象とするものでは世界最初の世界遺産で、2013年より世界文化遺産に登録されています。
クルアーニー/ランゲル-セント・イライアス/グレーシャー・ベイ/タッチェンシニー-アルセク(カナダ側)
アメリカとカナダの共同世界遺産で、自然遺産として1979年に登録されました。切り立つ万年雪の山々と氷河、広大に広がる雪原が大変美しく、グリズリーやトナカイ、バイソン、ドールシープなどの生息地としても知られています。
ここの氷河は北極と南極を除いて世界一の大きさで、海にはクジラやアザラシも生息しています。
スカン・グアイ
クイーンシャーロット諸島のはずれに浮かぶ無人島、スカン・グアイには高さ6メートルもあるトーテムポールが数十本立ち並んでいます。
樹齢400年にもなる朽ちかけた巨大なベイスギの木でできており、ハクトウワシやクマなどの動物の顔が掘られています。動物達の霊を祖先にしていると信じた先住民のハイダ族によって作られました。1981年より世界文化遺産に登録されています。
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グロス・モーン国立公園
カナダ第二位の規模を誇る国立公園で、ニューファンドランド島にあります。南部には海底が700mも隆起してできたテーブルランドと呼ばれる赤茶色の岩の台地があり、地球の生命力を感じることができます。高緯度に位置していながら温暖な海洋性気候を保つこの一帯は動物達の宝庫ともなっており、様々な動植物が生息しています。
なんとこのフィヨルドはおよそ2万5000年前から1万5000年という年月をかけて形成されたとのこと。文句なしに自然の偉大さを感じられるパワースポットです。
ナハニ国立公園
サウスナハニ川が流れる一帯に広がる国立公園で、かつては金鉱を探す目的で賑わった場所でした。現在は広大な大自然が広がっており、グリズリー、ドールシープ、ヘラジカ、ビーバーなどの動物達が生息しています。
ナイアガラの滝の二倍の落差を誇るヴァージニア・フォールズは見ごたえ満点。1978年に世界自然遺産に登録されました。
ヘッド-スマッシュト-イン・バッファロー・ジャンプ
アメリカの先住民であるブラックフット族がバッファローの狩りをしていた場所です。この地は「血に染まった深い淵」と呼ばれ、バッファローを追い詰めて断崖から落として狩猟が行われていたため、崖下にはバッファローの骨が積み重なっています。
この一帯から発掘されている遺物は、古代先住民の生活を物語る上で重要とされ、1981年に世界文化遺産に登録されました。
まとめ
いかがだったでしょうか。日本からカナダへはバンクーバーまで直行便で9時間です。治安もよく、英語も通じますので、次の旅行先として、ぜひご検討ください。バンクーバーの夕日は本当に綺麗ですよ。