最近では学生が卒業旅行ですることも多くなり、キャンピングカーでアメリカ横断することは身近な旅の仕方になりつつあります。

仲間たちと何日も朝から晩までひとつの車で共に過ごし、アメリカの壮大な景色を見て共に感動し、ハプニングに見舞われて共に乗り越えたり。私もキャンピングカーでアメリカ横断をしましたが、仲間と共に過ごした時間は忘れられない素敵な思い出になりました。

アメリカ横断を素敵な思い出にするためにも出発前の事前準備はしっかりやっておくことをおすすめします。

出発前に決めることの大切さ



私は8人でアメリカ横断をしましたが、1度も喧嘩することなく楽しくアメリカ横断を終えられました。しかし中には途中で仲間割れをしてしまったりして険悪な空気が流れた……。というグループの話も耳にします。

家族でもない赤の他人同士が24時間ずっと一緒にいるわけですから、価値観や生活スタイルの違いにちょっとしたことも気になり始め、些細なことでイライラしてしまい不穏な空気になってしまったり。

そうならないためにも、事前にメンバー同士で「どうやって旅をしていくか」を話し合って決めることはとても大事になってきます。私のアメリカ横断チームが事前に何を話し合って、何を決めて出発したのかご紹介します。

①役割を決める



まずはじめに各々の役割を決めると良いでしょう。私たちは男性4人女性4人の合計8人で旅をしましたが、役割は以下のように分担しました。

男1:メイン運転、動画撮影
男2:メイン運転
男3:運転、財布係
男4:財布係、dayプレート描き
女1:ルート管理、みんなのまとめ役
女2:運転、写真撮影
女3:運転、料理
女4:料理、Wi-Fi係

キャンピングカーの運転は、運転が好きな男性2人を中心に免許保持者の5人で順番に回し、その時に運転していない人で助手席兼ナビ係を交代で務めることに。

料理係を決めたものの、男の子たちがバーベキューをしてくれたり、自分の分は自分で作る日があったりと、途中から決めた役割とは違った形ができてきたりしましたが、最初からある程度は役割を決めておくのが良いでしょう。

もちろん、「役割にとらわれずお互い助け合って生活していこう」という認識も始めにしっかりと共有しました。これはとても大事なことで、その時の体調などで自分の役割をこなせないことも多々あります。そんな時にお互いに気遣いをしながら生活をしたからこそ、旅が楽しいものになったことは間違いありません。

②お金の管理方法を決める



トラブルになりやすい原因の一つにお金の問題があります。どうやって割り勘をするのか、誰がどう管理するのか、どこまでを割り勘で払うのかなど、そういったトラブルを避けるためにもはじめからしっかりとルールを決めておきましょう。

私たちは以下のようにお金の管理方法を定めました。

・財布係が共用財布を管理する。
・最初にドルを回収し、足りなくなったらその都度回収。
・毎日の家計簿をつける。
・RVパーク代、ガソリンなどは共用財布から出す。
・お米や野菜、肉などみんなで食べるものも共用財布から。
・お菓子など個人で食べるものは各自購入。
・お酒は飲まない人もいるので各自購入。

このような感じであらかじめ決めてはいましたが、旅をしていると「ここはどうする?」と迷う場面が何度かありました。その時はみんなで話し合いながら、全員が納得できる形でお金の管理を行なっていきました。

財布係が毎日の家計簿をつけてくれており大変そうでしたが、アメリカ横断中や旅を終わって見返した時に「何にいくら使ったのか、何に1番使ったのか」というのが一目見て分かり、家計簿をつけていて良かったなぁと思いました。

家計簿といっても「食費にいくら、日用品にいくら、ガソリンにいくら…」とざっくりと項目に分けての家計簿で十分です。アメリカ横断する際はぜひ家計簿をつけてみてください。

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③ルールをしっかり決める



価値観や生活スタイルの違う赤の他人同士と24時間ずっと一緒にいるというのは、どうしても多少のストレスが出てきてしまいます。そのちょっとしたストレスが溜まった時にグループ内に不穏な空気が流れてしまい、楽しいはずの旅がそうでないものとなってしまいます。

ちょっとしたズレを埋めるためにも、先に紹介したお金の管理方法に加えて、あらかじめルールを作っておくというのは大切なことです。私たちが決めたルールの一部を紹介します。

・キャンピングカー内のシャワー、トイレ、水道は使わない。(排水が大変なため)
・自分が使った食器は自分で洗う。
・長時間移動の時は、食器を洗えないのでラップを引いて使う。
・衣類の洗濯は男女それぞれで行う。
・助手席に座る人は寝ない。しっかりナビゲーションする。
・基本的に事故や違反は連帯責任。修理代などもみんなで割り勘。
・ガソリンのメーターが半分になったら、ガソリンスタンドを発見した時点で給油。
・車内は運転席を除いて土足禁止。
・RVパークの洗濯機は25セントコインが必要だから、ちゃんと取っておこう!

アメリカ横断中も臨機応変に新しくルールを作りながら、全員が少しでもストレスなく生活できるようにしていきました。

メンバーの男女の比率や年齢層、各々の性格、旅の経験値などによってもルールは変わってくると思います。事前に話し合ってお互いが納得できるルール作りをしましょう。

④余裕を持ってルートを組む



せっかくのアメリカ横断旅、行きたいところをたくさん詰め込みたくなりますが、ルートは余裕を持って決めましょう。

バス並みに巨大な車で、しかも日本とは交通状況が違うアメリカにおいては何が起こるか分かりません。そのため、イレギュラーな事態に遭遇しても落ち着いて旅を続けられるように、余裕を持ったルート決めをしましょう。

半日の予定だったけど気がついたら丸1日滞在してしまった、渋滞にハマってなかなか先へ進めない、途中で素敵なスポットと出会って寄り道をした等々、予定通りにいかないシチュエーションは多くあります。

そんな時に時間に追われてストレスに感じてしまったり、ここ良いな寄りたいなと思っても言い出せない環境になってしまったり、そういったちょっとしたことがトラブルに繋がり兼ねません。時間に余裕があれば心にも余裕が生まれます。



私たちも、途中で道を間違えて大幅に遅れてしまったり、買い物が予定より長引いてしまったり、雪が降って思うように進めなかったことも……。時間には気をつけて旅をしていたつもりではありましたが、どうしても予定より遅れてしまうことが何度かありました。

事前に余裕を持ったルートにしていましたし、その都度余裕を持ったルートに変更したりしたため、気持ちにも余裕を持って生活をすることができました。

事前にルートを決める場合は、少なくとも到着予定日の前日にゴールするルートを作成すると良いでしょう。

⑤アクシデントが起きた時のことを考えておく



キャンピングカーでのアメリカ横断にアクシデントはつきもの。アクシデントなく終わる人の方が少なく、小さいものも含めると9割の人がトラブルに遭うと言われています。

実際わたしたちもサイドミラーをぶつけて割ったり、ホイールカバーが気付いたらなくなっていたり、ラジオが流れて止まらなくなったりといくつものトラブルに見舞われました。

サイドミラーをぶつけて割ってしまった時はとても焦りましたが、事前に「サイドミラーを割ってしまうのはよくあること」と聞いており想定はある程度できていたので、その後の対処は落ち着いてすることができました。



さすがに割ってしまった本人はしばらく落ち込んでいましたが、他のメンバーが「大丈夫だよ、気にしないで」と心の余裕を持って慰められていたからこそ、悪い空気にならずに過ごせたのではないでしょうか。

事前にどんなハプニングがよく起こるのか調べておくこと、キャンピングカーのレンタル会社の連絡先をすぐ見られるように控えておくこと、この二つはやっておくべきでしょう。加えて、アメリカ横断経験者との繋がりを持っておくと、ちょっとしたハプニングが起こった時や分からない事があった時に相談ができるのでオススメです。

キャンピングカーでのアメリカ横断を成功させるために



キャンピングカーでのアメリ横断を成功させるために事前に決めておいたほうが良いことを紹介してきましたが、1番大事なのはアメリカ横断旅、それもキャンピングカーでという非日常な生活を楽しむことだと思います。

アメリカのただただ広い道路を走ったり、RVパークで安物の炊飯器でお米を炊いてカレーを食べたり、パーキングのトイレで歯を磨いたり、何でもない日々も日本の日常では経験できないことばかりです。

そんな何でもない日々を楽しみながら、キャンピングカーでのアメリカ横断を素敵なものとしてください!

All photos by Keiko Kawanami

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