ヨーロッパの歴史が紀元前からあるのに対し、アメリカの歴史はほんの250年程度。しかし、この短い間に飛行機が開発され、インターネットが普及し、手のひらに収まるほどになりました。この国がきっかけに世界は大きく変わったのです。

そんなアメリカの政治の中心になるエリアには、アメリカのほぼ全てを知ることが出来る施設が多く点在しています。とことん歩き回った私が、ワシントンD.C.の魅力をお伝えします。

*編集部追記
2017年8月公開の記事に新たに追加しました。(2018/08/13)
2018年8月公開の記事に新たに追加しました。(2018/09/21)

ワシントンD.C.(コロンビア自治区)ってこんなところ

ワシントンD.C.の国会議事堂と景色

ワシントンD.C.の国会議事堂と景色

ワシントンD.C.(コロンビア特別区)と呼ばれる小さなエリアに、政治の中心がぎゅっと凝縮されています。

アメリカ大統領が就任する際、集まったたくさんの支持者の前で演説し、その光景が全世界に中継されますが、その演説の場所がここにある、アメリカ合衆国議会議事堂。テレビ放送ではこの議事堂以外もちらほら映るため、もしかしたら見たことがある方も多いかもしれません。

 

観光の中心はワシントン記念塔から国会議事堂までを覆う、ナショナル・モールと呼ばれる大きな国立公園です。ここに国立美術館や博物館、モニュメントなどが集まっています。

ナショナル・モールとは、厳密に国会議事堂からワシントン記念塔までのこと。歩くと大体30分程度かかります。その周辺にあるホワイトハウスやリンカーン・メモリアルまで歩くと、大体1時間くらいかかる、とても大きな一帯です。

美術館や博物館の宝庫!

ワシントンD.C.にあるスミソニアン博物館

ワシントンD.C.にあるスミソニアン博物館

ワシントンD.C.というと、ホワイトハウスや国会議事堂など政治機関が集まるイメージが強くありますが、それ以上に多いのは美術館や博物館。全てが歩ける範囲に点在しています。

その多くは無料で提供されているので、アメリカの歴史に触れるのに絶好の場です。世界で一番所蔵数が多い図書館も国会議事堂のすぐそばにあるため、資料が豊富。

 

さらに世界各国からこのワシントンD.C.へ観光客が訪れるため、カフェやレストランが多数あり、食事には一切困りません。ちなみに私が訪れた世界各国にあるハードロックカフェは、店員さんがものすごくフレンドリーすぎて、驚きの嵐だったのを覚えています。

ハンバーガーやステーキなど、アメリカを代表する食事がメニューに並んでいますので、食事に困ったらぜひ、ハードロックカフェをオススメします。

ワシントンD.C.の魅力

アメリカは他の国と比べてもその歴史は浅く、歴史よりも新しい施設などが中心に多く集まっています。ロサンゼルスやニューヨークからは、流行りのスポットや世界最先端が発信され、世界中から多くの人が集まります。

ワシントンD.C.はそんなアメリカの中でも、比較的歴史深い施設が集まっており、街並みもヨーロッパのような古い歴史ある建物を利用しリノベーションするなど、景観にもこだわっているのが特徴です。

博物館や公共図書館があるかと思えば、国際スパイ博物館やマダムタッソーなど、幅広い世代が飽きないような施設も充実しています。

政治の中心=デモが多い

言論の自由の主張が日本よりも激しいアメリカでは、大都市でのデモは頻繁に起こるそう。
特に、ワシントンD.C.は政治の中心だけあって、主張するのに最適な場。

もちろん国営の施設内で行うことは禁じられているのですが、ちょうど私が国立宇宙博物館で見学をしていた際、数人のデモ隊を警察官が逮捕している瞬間に立ち会いました。手を後ろに回されて手錠が掛けられたシーンと、あんなに目がギラギラした警察官を見たのは、人生で初めてでした…。

その後国立宇宙博物館が一時閉鎖になってしまい、全てを見ることができませんでした。残念…

地下鉄やバスで移動はラクラク!

ワシントンD.C.の地下鉄

ワシントンD.C.の地下鉄

地下鉄やバスなどの交通網がとっても充実しています。歩いても十分回ることは出来ますが、少し遠くに行きたい時も交通に困ることはありません。ですがご覧の通り、真昼間でもプラットホームがとにかく暗い。ちょっと不気味な感じもしますが、車内は明るいのでご安心を。

海外の地下鉄って懸念されがちですが、ローカルの方の利用率も比較的高く、スーツをビシッと来たおじさん方も乗っています。

ワシントンD.C.の観光スポットは映画から学ぼう

映画『ナイト・ミュージアム2』にはリンカーン・メモリアル、航空宇宙博物館、国立自然博物館など、ワシントンD.C.のおすすめスポットが多数出てきます。CGで動いていた模型たちが、今にも動き出すかのように展示されているのが魅力的です。

ワシントンD.C.はお堅い政治のイメージが強いのですが、この映画を一度鑑賞してから訪れると、滞在が何十倍も楽しくなること間違いありません!

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続いて国会議事堂や航空宇宙博物館など、ワシントンD.C.にはたくさんの観光名所が集まっています。ワシントンD.C.のオススメ観光スポット17選をご紹介します!

国会議事堂

ワシントンD.C.の国会議事堂

ワシントンD.C.の国会議事堂

ワシントンD.C.といえば、これ!代表的な建物の一つです。アメリカで何か起きた時に、中継で映ることが多いので、見たことのある方も多いのではないでしょうか。

議事堂内は予約または当日に配布される整理券があれば、無料で見学することができます。

■詳細情報
・名称:United States Capitol
・住所:East Capitol St NE & First St SE, Washington, DC 20004, USA
・地図:
・営業時間:8:30AM–4:30PM
・定休日:毎週日曜日、サンクスギビングデー、クリスマス、新年、大統領就任式の日
・電話番号:+01 202-226-8000
・料金:無料
・所要時間:目安2時間、ツアーだと大体2~3時間程度
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.visitthecapitol.gov/

議会図書館

ワシントンD.C.の議会図書館

ワシントンD.C.の議会図書館

所蔵数が世界最大の図書館。1800年に建設され、木造をベースとした本棚の数々と1億冊がまるで美術館かのように、美しく展示されているのが特徴的です。

とっても古そうな本棚に、本がびっしり敷き詰められている様は、少しでも地震が起きたら全部倒れてきそう…。世界一大きな図書館と評される、この議会図書館も入館無料です。

■詳細情報
・名称:Library of Congress
・住所:101 Independence Ave SE, Washington, DC 20540, USA
・地図:
・営業時間:8:30AM–9:30PM
・定休日:毎週日曜日、11/23,12/25,1/1
・電話番号:+1 202-707-5000
・料金:無料
・所要時間:1.5時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.loc.gov/

ワシントン記念碑

ワシントン記念碑

ワシントン記念碑

ジョージ・ワシントン大統領を記念した、アメリカ合衆国大統領記念碑の一つ。彼は常に歴代大統領の人気ランキング上位にいる人物です。

観光地一体に広がるエリアの、ど真ん中に建つこの塔の目の前にはリフレクションプールがあるので、リンカーンメモリアルを背に向けると、こういった写真を撮ることが可能になります。夜はライトアップされてより綺麗に映ります。

 

なお、モニュメント内のエレベーターが現在無期限工事中(目安は2019年)のため、現在中から楽しむことが出来なくなっています。

■詳細情報
・名称:Washington Monument
・住所:2 15th St NW, Washington, DC 20024, USA
・地図: ・営業時間: 9AM–10PM
・オススメの時期:2019年以降
・公式サイトURL:https://www.nps.gov/wamo/index.htm

ナショナル・ギャラリー

ワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー

ワシントンD.C.のナショナル・ギャラリー

正式名称はナショナル・ギャラリー・オブ・(NGA)。国立美術館で入場は無料です。

フェルメールの手紙を書く女性やモネの日傘をさす女、ゴッホの自画像など、たくさんの美術品が展示されています。東棟、西棟、さらには彫刻庭園もあり、とても一日では見切れないほど。足を運ぶ際はポイントを絞ることをオススメします。

■詳細情報
・名称:National Gallery of Art
・住所: 6th & Constitution Ave NW, Washington, DC 20565, USA
・地図: ・営業時間:月曜日〜土曜日: 10AM–5PM、日曜日: 11AM–6PM
・定休日:12/25、1/1
・電話番号:+1 202-737-4215
・料金:無料
・所要時間:3時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.nga.gov/content/ngaweb.html

リンカーン・メモリアル

ワシントンD.C.のリンカーン・メモリアル

ワシントンD.C.のリンカーン・メモリアル

ナイトミュージアム2で実際に出てきた、大きなエイブラハム・リンカーン大統領の像。奴隷解放・南北戦争の功績で知られるリンカーンが見ている先は、国会議事堂。

新しい大統領がスピーチをする際リンカーンの方を見て話しているなんて、なんだかリンカーンに決意表明をしているようですね。

■詳細情報
・名称:Lincoln Memorial
・住所:2 Lincoln Memorial Cir NW, Washington, DC 20037, USA
・地図: ・営業時間:24時間
・定休日:なし
・電話番号:+1 202-426-6841
・料金:無料
・所要時間:15分
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.nps.gov/linc/index.htm

航空宇宙博物館

ワシントンD.C.の航空宇宙博物館

ワシントンD.C.の航空宇宙博物館

スミソニアン博物館群の中でも特に人気なのが、この航空宇宙博物館。

ここには人類で初めて飛行機を開発した、ライト兄弟制作の実物の飛行機や、アポロ11号の搭乗員を乗せて地球へ戻ってきた司令船「コロンビア」など、これまで航空宇宙の歴史に名を残した展示品が収納されています。

ここの博物館の一番のポイントは、実際の飛行機が上からワイヤーで吊るされながら展示されていること。映画ナイト・ミュージアム2では吊られている飛行機をCGを使い動かしていましたが、まさにそのシーンが目に浮かぶよう。今にも動き出しそうな迫力ある展示品がたくさん置かれています。

■詳細情報
・名称:National Air and Space Museum
・住所:600 Independence Ave SW, Washington, DC 20560, USA
・地図: ・営業時間:10AM–5:30PM
・定休日:なし
・電話番号:+1 202-633-2214
・料金:無料
・所要時間:5時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://airandspace.si.edu/

国立公文書館

独立宣言書が置いてある国立公文書館

独立宣言書が置いてある国立公文書館

アメリカの貴重な資料がたくさん置かれているこちらの文書館には、独立宣言書や人権宣言、合衆国憲法などの貴重な文書の原本などが置かれています。「世界の果てまでイッテQ」で出川哲朗さんが独立宣言書をレポートするために訪れたことで有名です。

中は撮影禁止なので、訪れた際はしっかり目に焼き付けておきましょう。

■詳細情報
・名称:The National Archives
・住所:700 Pennsylvania Ave NW, Washington, DC 20408, USA
・地図: ・営業時間:10AM–5:30PM
・定休日:11/23,12/25
・電話番号:+1 866-272-6272
・料金:無料
・所要時間:2時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.archives.gov/dc-metro/washington

ホワイトハウス

ワシントンD.C.のホワイトハウス

ワシントンD.C.のホワイトハウス

アメリカの歴代大統領が就任期間中の住居兼オフィスとして使うのが、このホワイトハウス。影響力のあるアメリカのトップだけに、ホワイトハウスの周りには何人もの警備員が立っています。

見学ツアーは無料ですが、予約は超満員。半年前の予約が必要だそう。

ホワイトハウス情報が気になる方は、公式TwitterとInstagramも更新しているのでチェックしてはいかがでしょうか。

■詳細情報
・名称:White House
・住所:1600 Pennsylvania Ave NW, Washington, DC 20500, USA
・地図: ・営業時間:7:30AM–4PM,金曜日は~12pm、土曜日は~13時まで
・電話番号:+1 202-456-1111
・料金:無料
・所要時間:2時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.whitehouse.gov/

第二次世界大戦記念碑(National World War II Memorial)

第二次世界大戦記念碑(National World War II Memorial)

第二次世界大戦記念碑(National World War II Memorial)

第二次世界大戦に徴兵され戦死したアメリカ兵の追悼のため、建てられた記念碑です。ワシントンD.C.の観光の中心である、ナショナル・モール(国立公園)内に位置しています。

周りには大きな噴水があり、とても記念碑には思えない雰囲気を醸し出しているので、誘われるように辿り着くでしょう。

■詳細情報
・名称:National World War II Memorial
・住所:1964 Independence Ave SW, Washington, DC 20227, USA
・営業時間:24時間
・定休日:なし
・電話番号:+1 202-426-6841
・料金:無料
・所要時間:30分
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.wwiimemorial.com/
・マップ

国立自然史博物館

ワシントンD.C.国立自然史博物館

ワシントンD.C.国立自然史博物館

動物や恐竜の模型や、海のエリアにはちょっとした水族館がある博物館。とても一日では回りきれないほど、たくさんの展示品が収納されています。

一番のオススメはサイやパンダ、キツネなどの実物大模型が大きなショーケースの中に飾られているエリア。一部はショーケースから飛び出して展示されており、まるで動物園に来ているよう。

ちなみに博物館イチの人気を誇る恐竜模型は、恐竜の模型は、2019年まで休館中なのでご注意ください。

■詳細情報
・名称:National Museum of Natural History
・住所:10th St. & Constitution Ave. NW, Washington, DC 20560, United States
・地図:
・営業時間:10AM–5:30PM
・定休日:12/25
・電話番号:+1 202-633-1000
・料金:無料
・所要時間:3~4時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://naturalhistory.si.edu/

国際スパイ博物館

ワシントンD.C.国際スパイ博物館

ワシントンD.C.国際スパイ博物館

名前からして興奮する方も、いるのではないでしょうか?そうです、ここには世界のスパイ達が実際に利用していた小型ピストルや、盗聴器などあらゆるスパイグッズが展示されています。

さらには長年のスパイの歴史や各国のスパイ紹介のエリアなど、とても珍しい博物館として、有料にも関わらず大人気の博物館です。ちなみに日本のスパイはNinja(忍者)として紹介されています。

■詳細情報
・名称:International Spy Museum
・住所:800 F St NW, Washington, DC 20004, USA
・地図: ・営業時間:9AM–7PM(日付によって若干の変更があるため公式サイトをご確認ください)
・定休日:11/23,12/25
・電話番号:+1 202-393-7798
・料金:$21.95(12歳〜64歳まで)
・所要時間:1〜2時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.spymuseum.org/

マダムタッソーMadame Tussauds

世界の著名人がろう人形になり展示されている博物館。本物そっくりに作り上がっているのでとてもリアルなことと、密着して写真を撮ることができることが特徴です。ニューヨークやロンドン、日本など全世界に点在していますが、各国によって置いてある人形は少しずつ異なります。

ワシントンD.C.のマダムタッソーには政治にちなみ、アメリカの歴代大統領・ファーストレディーの展示がされています。もちろん、現役大統領のトランプ氏の人形もあります。実際にはなかなかお目に掛かれない著名人と、仲良く肩を組んで、写真を撮ってはいかがでしょうか。

■詳細情報
・名称:Madame Tussauds Washington D.C.
・住所:1001 F St NW, Washington, DC 20004, USA
・地図: ・営業時間:10AM–6PM
・定休日:なし
・電話番号:+1 866-823-9565
・料金:オンラインで$25.60〜
・所要時間:2時間
・オススメの時期:通年
・公式サイトURL:https://www.madametussauds.com/washington-dc/en/

ワシントン大聖堂


こちらは、ワシントンD.C.にあるキリスト教聖公会の教会です。世界で6番目のゴシック建築という名の通り、規模が非常に大きく、またスターウォーズに出てくるダース・ベイダーの像があることでも有名です。

■詳細情報
・名称:ワシントン大聖堂
・住所:3101 Wisconsin Ave NW, Washington, DC
・地図: ・公式サイトURL:https://cathedral.org

オールドタウントロリーバス

オールドタウントロリーバスは、ワシントンにある20の停留所で乗り降り自由なバスで、広いワシントンを効率良く観光するのにおすすめです。外観もレトロで可愛く、停留所のなかにはお土産店がすぐ近くにある場合もあり、お土産購入にも便利!

■詳細情報
・名称:オールドタウントロリーバス
・公式サイトURL:https://www.trolleytours.com/washington-dc

アーリントン墓地


アーリントン墓地は、もともと南北戦争の戦没者供養の墓地として1864年に建てられたもので、その後も様々な戦争の戦没者慰霊施設として利用されています。米国最大規模を誇る場所で、敷地内にずらりと並ぶお墓は、他ではなかなか見ることができない光景です。

■詳細情報
・名称:アーリントン墓地
・住所:22211 Virginia Arlington
・地図: ・公式サイトURL:https://www.arlingtoncemetery.mil

ペンタゴン

ペンタゴンは、アメリカ国防総省の本庁舎です。ペンタゴンとは英語で五角形という意味で、本庁舎はその名の通り、五角形の形をしていることで有名。非常に大きな建物ですが、移動の効率が良いように設計されており、最も離れた場所であっても10分もかからないといわれます。

■詳細情報
・名称:ペンタゴン
・住所:Washington, DC 22202
・地図: ・公式サイトURL:https://pentagontours.osd.mil

ジョージタウン


ワシントンD.C.にあるジョージタウンは、英国風の美しい街並みが今なお残されており、DC内でも治安が良いエリアとして知られています。ヨーロッパを思わせるような美しい街並みの中でショッピングスポットを楽しめることでも人気です。

■詳細情報
・名称:ジョージタウン
・住所:District of Columbia Washington DC
・地図:

アメリカの歴史を感じるために、ワシントンD.C.に行こう

アメリカには色々な顔があるので、あまりクローズアップされずちょっとお堅いイメージがあるワシントンD.C.。

しかし一歩町に出てみると、昔ながらの古い建物をリノベーションしたカフェやレストランなど、実はおしゃれな一面も。博物館好きも、そうでない方も、歴史ある魅力溢れるスポットを制覇してみてはいかがですか?

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