「魔女の宅急便」の街のモデルとなったスウェーデン離島の「ウィズビー」
スタジオジブリの人気映画「魔女の宅急便」。1989年劇場公開だったので、あと数年で公開から30年という月日が経つことになります。けれどその人気は未だ衰えず、世界中の人々から愛され続ける名作です。
その舞台となった架空の街「コリコ」には、モデルとなった場所があることをご存じでしょうか。今回は、スタジオジブリが公式に「大いに参考にした」と認めている街「ウィズビー」(Visby)をご紹介したいと思います。
北欧スウェーデンの離島にある街「ウィズビー」
ウィズビーは、北欧スウェーデンの離島ゴットランド島(Gotland)にある街。ゴットランド島は上の地図の中央下、2つの島の中の大きいほう(右)になります。面積は約3千183平方キロメートル。日本の都道府県でいうと鳥取県が約3千507平方キロメートル、佐賀県が約2千440平方キロメートルなので、その中間くらいの大きさになります。
そのゴットランド島の街であるヴィスビーは、1995年に世界遺産に登録されたことでも有名です。街の周囲約3.4キロメートルが城壁に囲まれ中世都市の面影を残していますが、この城壁は北欧の中では最も良い状態で現存するもののひとつなのだとか。
城壁の中には、オレンジ色の三角屋根の街並みが。「海が見える三角屋根の街」は、確かに「魔女の宅急便」のワンシーンを連想させますね。
ほうきにまたがったキキが、今にも横切って飛んでいきそうです。
では、ウィズビーには他にはどんな見どころがあるのでしょうか。
「薔薇の街」と呼ばれる美しい風景
ウィズビーのアクティビティとしては、城壁に沿ったウォーキングツアーや「教会廃墟めぐり」などがあります。中世には数多くの教会施設が存在したようですが、現役で活躍してるのは1つの大聖堂のみ。それ以外の13の教会の廃墟を回ることができます。
けれど歴史的名所でなくても、ウィズビーの街並みは非常にフォトジェニック。
特に「薔薇の街」という愛称を持つほど花が多い街でもあります。
春なら、こうやって散歩しながら花を愛でるだけでも心が満たされそうです。
それでは、ウィズビー以外のゴットランド島の見どころにも目を向けてみましょう。
足を延ばして奇岩見学
ゴットランド島北部のフォーロー(Fårö)という場所は、Rauksと呼ばれる奇岩群があることで有名です。
石灰岩が厳しい自然環境下でこのような奇妙なかたちに形成されたのですが、訪れる時間帯によってはこんなインスタ映えしそうな画像も撮影できるかもしれません。
ゴットランド島までは飛行機でも行かれますが、フェリーでもストックホルム近郊(電車で1時間程度)の港から約3時間の距離です。
近づいてくる島を眺めれば、初めてコリコの街を訪れたキキのような気分を味わえそうですね。
[All Photos by Shutterstock.com] [STUDIO GHIBLI] [Gotland, Sweden’s largest island]