スウェーデンといえば、シンプルでデザイン性に優れたインテリアや、ノーベル賞をイメージする方も多いのではないでしょうか?私・阿部サキソフォン(@abesaxophonist)もスウェーデンについての知識は乏しく、「IKEAとミートボール」くらいしか知りませんでした。

そんな私がスウェーデンまでひとっ飛び。現地で数日間過ごすうちに、みるみるスウェーデンの魅力にハマっていきました(ミートボールしか知らなかった自分を責めたい)。本記事では、スウェーデンに魅了された理由をご紹介します。読み終わる頃にはきっと、スウェーデンに行きたくなっているはず。

1.「魔女の宅急便」のモデルの街でキキ気分になれる


最初にご紹介するのはストックホルム市内に位置する、中世の雰囲気が残る街「ガムラスタン」です。最初に名前を聞いたときは、「なんだか強そうな名前だなぁ」と思いましたが、街に足を踏み入れてみるとそのイメージは一変。

まるでジブリ映画の中に入ったような、そんな風景が広がっています。


それもそのはず、実はガムラスタンは映画「魔女の宅急便」のモデルになったと言われているんです。石畳が続く路地を歩いていると、かわいらしいカフェやおしゃれなお店が並んでいます。どこかに黒猫のジジも隠れていたりして。

「ここ、あの飛行船がぶつかった時計台かも」「トンボと歩いていた道にそっくり」と、映画のシーンを思い出しながら散歩してみると、より街歩きが楽しめますよ。


ほら、ここもキキがホウキに乗ってくぐったトンネルにそっくり! 他にも劇中に出てくる噴水や、ガムラスタン特有の壁の飾りが見られるなど、魔女の宅急便の要素がたくさん詰まっているんです。

■詳細情報
・名称:ガムラスタン
・地図:

2.フィーカの文化が根付いている


「フィーカ」という言葉を聞いたことはありますか?カフェが好きな方やコーヒーに詳しい方は、知っているかもしれません。フィーカとはスウェーデンの習慣で、コーヒータイムのこと。彼らはお茶をする時間を大切にしており、休日はもちろん仕事中でも当たり前のようにフィーカを取り入れているそうです。

意識して時間を確保することで心に余裕が生まれたり、人とコミュニケーションを取れたりと、メリットはたくさん。毎日忙しく仕事をする日本人にも、ぜひ取り入れたい習慣ですね。


ストックホルム内のカフェでも、ゆっくりとコーヒーを飲みながら読書をする人や、仕事仲間と談笑するスーツを着た人も見かけました。それぞれがフィーカを楽しんでいて、とっても気持ちよさそう。

こちらのお店は、地元の人にも人気の「Löfbergs」。フェアトレードで取引されているオーガニックの豆を使い、パッケージも環境に優しいものを取り入れるなど様々な取り組みをしています。2030年までに、すべてのパッケージをバイオプラスチックに変更する目標を立てているそうです。

■詳細情報
・名称:Löfbergs
・住所:Löfbergs Rosteri och Kaffebar Kungsgatan 3 111 43 Stockholm
・地図:
・電話番号:08 – 445 56 60
・公式サイトURL:https://www.lofbergs.se/lofbergs-rosteri-och-kaffebar/stockholm/

3.サステナブルな考えが浸透している


最近、日本でもよく耳にするようになってきた「サステナブル(持続可能)」。スウェーデン人はものを捨てるのではなく、くり返し使ったり別のものに再利用したりするのが一般的だそう。

「ReTuna」という世界初の100%セカンドハンドショッピングモールには、ファッションや雑貨、おもちゃなどさまざまなお店が入っています。毎日のように要らなくなったものや使えなくなったものが届けられ、それぞれのショップの担当が再び販売できそうなものを選び、手入れをしてからお店に出しています。


モールに届けられるのは、雑貨やおもちゃの小物類から、テレビやオーディオなどの大型家電、自転車やスキー板などのスポーツ用品など。近くの学校や幼稚園がこのモールを訪れ、おもちゃなどを引き取っていくこともあるそうです。


中には、セカンドハンドとは思えないほどおしゃれなショップも。ReTunaの中に入っているこちらのガーデニングショップではケミカルなものを使っていない植物を買い付け、廃材をアレンジして花瓶に生けたりハンガーを使ってオリジナルリースを作成したりしています。

「ものを捨てない」という考えが、スウェーデン人にはとっては当たり前のように染み付いているんですね。私たち日本人も、見習わなくては。

■詳細情報
・名称:ReTuna
・住所:Eskilstuna Energi och Miljö Kundservice Folkestaleden 7, Eskilstuna
・地図: ・電話番号:016-10 60 60
・公式サイトURL:https://www.retuna.se/english/

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4.”食材”にこだわったレストランが豊富


こだわりの食材とは、高級な食材を意味するわけではありません。一見普通のレストラン「Sop köket」は、お店の名前を英語にすると「Gabage kitchen」。日本語に訳すと、「ゴミ(廃棄)のキッチン」という意味になります。

実はこちらは、スーパーのまだ使用できる食品廃棄を利用したレストランなんです。廃棄される予定の食材といっても、もちろん安心して食べられるものばかり。厳しいチェックを通った食材のみを利用し、その日の食材次第で当日のメニューを決めるそうです。


お店のテーブルや机もセカンドハンドのものが多く、ケータリングもサステナブルを意識して車を使わずに電動自転車を利用しているのだとか。お客さんには食事を入れるパッケージを持参してもらったり、残ったものはホームレスの方に寄付するなど、今までケータリングにおける食料廃棄はゼロだといいます。

もちろん、料理はどれも絶品! 日本にもあったら、間違いなく積極的に利用したいレストランの一つに入ります。ぜひレストラン選びの際は、”食材”に着目してお店を選んでみるのはいかがでしょうか?

■詳細情報
・名称:Sop köket
・住所:Medborgarplatsen 3, 118 26 Stockholm, Sweden
・地図: ・公式サイトURL:https://sopkoket.se/


「Restaurang Varma Skillebyholm」も、食材にこだわっているレストランのひとつ。敷地内で作られたオーガニックな野菜、そしてローカルな食材を使うことをモットーとしているそうで、素材を生かしたできるだけシンプルな料理を心がけているそうです。

少し悪くなった野菜も、皮を厚めにむいてできるだけ使ったり、使えないものはガーデンの肥料にしたりと、食材廃棄を減らそうと取り組んでいます。

■詳細情報
・名称:Restaurang Varma Skillebyholm
・住所:SKILLEBYHOLM 6, 153 91 Järna, Sweden
・地図:
・電話番号:08-551 577 84
・公式サイトURL:https://www.skillebyholm.com/konferens-mat/restaurang-varma-38689634

5.かわいいお土産だらけで迷っちゃう!


旅先の思い出として、日本で待つ友人にプレゼントとして、お土産を選ぶ時間も楽しいもの。特に海外は日本では見ないようなデザインのものや食品が多いため、スーパーを見るだけでもわくわくしますね。

日本では「オーガニック」は健康志向の人が選ぶ高級なイメージですが、スウェーデンではオーガニックな食品や製品を選ぶのは当たり前。特に有名なメーカーは、小麦粉や穀物系などを作っている「Saltå kvarn」です。

スウェーデン在住の方によると、どれにしようか迷ったら「KRAV」のマークがついているものを選べば、まず間違いないそうです。パッケージもかわいくて、どれにしようか迷っちゃう……。


たまたまスーパーで発見したのは、この大きなパン(!)。クネッケブロートと言われるパンで、薄いビスケットのような食感です。レストランでもよく出されるので、きっと目にする機会もあるはず。パン自体の味はシンプルですが、チーズなどを合わせて食べるとぱくぱくいけちゃいます。

このパッケージのイラストもとってもかわいい! 小さいサイズも売っているので、お土産にはそちらがおすすめです。


スウェーデンのスーパーには、びっくりするほど大量のグミが並んでいます。カラフルで日本では見たことがないグミが豊富で、見るだけでも楽しめますよ。量り売りで自分の気になるものだけ購入できるので、ぜひお気に入りを見つけてくださいね。

旅行者を魅了するスウェーデン

旅好きを刺激する「絶景」や「グルメ」はもちろん、環境への意識やサステナブルの考え方など、スウェーデンでは日本とは違う一面を見ることができます。人も優しく穏やかなので、安心して旅行を楽しめます。ぜひ次の旅行は、スウェーデンまで足をのばしてみませんか?

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