スラブの美しき国「スロバキア」の世界遺産まとめ
1993年にチェコスロバキアから分離独立したスロバキアに行ったことはありますか?チェコはあるけど、スロバキアは…という方のために、今回はスロバキアにある全ての世界遺産をご紹介します。
ヴルコリニェツ
スロバキア中央部の山岳地帯にあるヴルコリニェツ村には、スラブ民族の伝統的な家々が残されており、現在も人々が暮らしています。教会、鐘楼全てが昔ながら伝わる木造建築で、釘を使わない工法を用いて建設されています。
山々の青々とした自然に囲まれて並ぶ村の家は可愛らしく、まるでおとぎ話に出てきそうな雰囲気があります。
カルパチア山地のブナ原生林(スロバキア側)
スロバキアとウクライナに共同登録されている世界自然遺産です。カルパティア山地に広がる世界最大のブナの原生地域であり、ナラ、ボダイジュ、カエデ、モミの木など異なる種類の木が生える混合林もみられます。
古代より現在にかけても進化を続ける原始の姿を残した原生ブナ林は、陸上生態系の生物学の研究に不可欠となっています。
カルパチア山地のスロバキア地域の木造教会群
カルパチア山地の山間部に、8つの古い木造のキリスト教会が立っています。このうち2つはカトリック教会、3つはプロテスタント教会、残りの3つはギリシア正教会のもので、いずれも16世紀から18世紀の間に建設されました。
小さな村の中に、3つの宗派の宗教建築物が共存しているのは大変珍しく、2008年に世界文化遺産に登録されました。
バンスカー・シュティアヴニツァ歴史都市と近隣の工業建築物群
スロバキア語で「鉱山」の意味を持つバンスカーは、その名の通り古い鉱山都市で、オーストリア=ハンガリー二重帝国時代からハンガリー王国の金・銀・銅の採掘と精錬によって栄えました。
シュティアヴニツァ新城や聖カタリーナ聖堂など、旧市街にはロマネスク・ゴシック・ルネサンス・バロックの建築様式の建物が交じり合って残されています。
アグテレック・カルストとスロバキア・カルストの洞窟群
ハンガリーとスロバキアで共同登録されている世界遺産です。二つの国にまたがる洞窟の中には、長い時間をかけて自然が作り上げた鍾乳洞が700以上もあり、別世界のような神秘的な空気が漂っています。
夏には鍾乳洞内でオペラなども開催されます。同時に、カルスト地形によってできる地形や高原など、自然が生み出した美しい産物を見ることができます。
バルデヨフ市街保護区
1241年の書物に既にその歴史が残るバルデヨフは、中世の町がそのままに保存されています。14世紀に造られた城壁が旧市街を囲み、オレンジ屋根の家がラドニツネー広場を中心に広がっています。
広場にある旧市庁舎はスロバキアで最初のルネサンス様式の建築物であり、聖エギディウス教会ではゴシック様式の美しい建物の中に絵画や装飾品などが展示されています。
スピシュスキー城とその関連文化財
この一帯では紀元前5000年頃から人が住み、1世紀には砦と共に住居が建設されました。スピシュスキー城は13世紀前半に建造された後、改修や増築が加え続けられ、元々ロマネスク様式の聖堂のみだった建物にはゴシック・ルネサンス・バロック様式の要素が加えられていきました。2009年より世界遺産に登録されています。
まとめ
いかがだったでしょうか。ちなみに、スロバキアとよく混同されるスロベニアは、クロアチアとオーストリアに接した別の国です!あまりに名前が似ているために、月に1度はスロバキアとスロベニア大使館同士で間違って配送される郵便物を交換しあってるのだとか。