サンクトペテルブルクには、世界三大美術館のひとつであるエルミタージュ美術館があります。もちろん、エルミタージュ美術館はすばらしいのですが、個人的にはロシア美術館も訪れて欲しいところです。

なぜエルミタージュ美術館と合わせてロシア美術館をおすすめするのか?この記事を読めばよくわかりますよ。

ロシア美術館はどんなところ?

Photo by Nitta Hiroshi

ロシア美術館はロシア第二の都市、サンクトペテルブルクの中心地にあります。エルミタージュ美術館は世界三大美術館として有名ですが、主に外国の作品を収蔵しています。一方、ロシア美術館はロシア人画家の作品を収蔵しています。

また、ロシア美術館の建物はエルミタージュ美術館と同じく元は宮殿でした。建てられたのは19世紀初め。当時の流行に沿って古典主義的な建築スタイルです。

ロシア皇帝、パーヴェル1世が王子ミハイルのために建設されたのがはじまり。美術館になったのはロシア最後の皇帝、ニコライ2世の時代です。

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ロシア美術館にはイコン美術、18世紀~20世紀の作品を中心に数多くの作品が収蔵・展示されています。主要作品は展示されていますが、海外の展覧会などに貸し出される場合もあります。

いずれにせよ、ロシア好きなら必見に値する美術館であることに変わりはありません。

ロシア美術館のおすすめポイント1.ゆったりと美術鑑賞ができる

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ここからは各項目においてロシア美術館のおすすめポイントを紹介します。おすすめポイント1点目はゆったりと美術鑑賞が楽しめることです。

日本の美術館で人気のある企画展が開催されるとき、混雑により肝心の絵が見られない、といった経験はありませんか。また、一般的な美術館ですと椅子がないため、足が疲れることもあるでしょう。

ロシア美術館ではそのような苦痛を味わうことはありません。先ほども紹介したとおり、ロシア美術館の建物はもともと宮殿でした。そのため、建物自体の規模が大きく、一室も大変広いです。

また日本と異なり作品を詰め込むことなく、余裕のあるレイアウトになっています。

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言うこともなく宮殿はとても豪華。ロシア美術館を訪れたら絵画だけでなく宮殿の装飾もお楽しみください。しかも写真撮影は自由です。

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すべての部屋ではありませんが、館内には立派な椅子が置かれています。椅子の真正面には迫力満点の絵が。ゆったりとした絵画鑑賞は本当に贅沢な時間です。

ロシア美術館で絵画を楽しむなら最低2時間は欲しいところです。

ロシア美術館のおすすめポイント2.ロシア人画家の作品が楽しめる

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ロシア美術館をおすすめする最大のポイントは、ロシア人画家の作品が楽しめることです。よほど絵画通もしくはロシア通でないと、ロシア美術と聞いてもピンと来ないと思います。しかしロシア美術のジャンルは多岐に渡り、魅力的な作品が多いです。

個人的には19世紀に活躍したロシア人(民族的にはアルメニア人)のイヴァン・アイヴァゾフスキーが好きです。彼は海を描き続け、作品数は6,000点以上!

どの絵もドラマチックで観る者を「アッ」と言わせます。個人的には写真にある「第九の波」が好きです。写真ではわかりにくいですが、とても大きく迫力満点でした。

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思わぬ出会いも絵画鑑賞の楽しみだと思います。今回はこちらの女性に見入ってしまいました。作品名は「ルネー・ノトガフトの肖像」、画家は19世紀終わりから20世紀はじめにかけて活躍したボリス・クストーディエフです。

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また、このような抽象画も数多く収蔵・展示されています。ぜひ、いろいろな作品を見て、ロシア絵画の世界にどっぷりと浸ってください。

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ロシア美術館のおすすめポイント3.日本では入手しにくい画集が購入できる

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ロシア美術館にはお土産コーナーがあり、ロシア人画家の画集が購入できます。先ほども紹介したとおり、国内においてロシア美術はマイナーな扱いです。

そのため、企画展でもない限りロシア人画家の画集を購入するのは難しいのが現状。Amazonで購入できたとしても、送料が高くついてしまいます。

お気に入りの画家を見つけたら、思い切って画集を購入してみましょう。私はイヴァン・アイヴァゾフスキーの画集を購入しました。値段は5,000円ほどでした。なお、ロシア美術館ではクレジットカードで決済できます。

ロシア美術館のおすすめポイント4.他の主要観光スポットに近い

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ロシア美術館はサンクトペテルブルクの中心地にあり、他の主要観光スポットから徒歩でアクセスできます。最寄駅は地下鉄「ネフスキープラスペクト駅」「ゴースチヌイ・ドヴォール駅」で、両駅から徒歩10分ほどです。

主要観光地ですと、血の上の救世主教会から徒歩5分、ドムクニーギーからも徒歩5分です。ロシア美術館の隣には旧ソ連諸国の民族衣装を集めたロシア民俗学博物館があります。時間があれば、ロシア美術館と合わせて訪れるのも楽しいでしょう。

ただし、エルミタージュ美術館からは少し距離があります。バス停「Dvortsovaya Square」から1系統、7系統のバスに乗車し、バス停「Nevskiy prospekt Station」から徒歩約5分です。できれば、宮殿広場やネフスキー大通りと組み合わせながら、ロシア美術館に向かうといいでしょう。

ロシア美術館で迷子にならないために

ロシア美術館はとにかく広いのでなんとなくで回ってしまうと、必ず迷子になります。最初は地図をよく見ながら、各コーナーの最後にある作品を意識しながら歩くと迷子になる可能性は減ります。

とはいえ、個人的にロシア美術館には3回訪れましたが、毎回多少なりとも迷ってしまいます……。迷子にならないように、気をつけてくださいね。

■詳細情報
・名称:ロシア美術館(ルースキームゼーイ)
・住所:Inzhenernaya St, 4, Sankt-Peterburg, ロシア 191186
・地図: ・アクセス:地下鉄「ネフスキープラスペクト駅」「ゴースチヌイ・ドヴォール駅」で、両駅から徒歩10分ほど
・営業時間:10:00~18:00(木曜日は13:00~21:00)
・定休日:火曜日
・電話番号:+7 812 595-42-48
・料金:大人450ルーブル(学生200ルーブル)
・所要時間:2時間
・オススメの時期:いつでも
・公式サイトURL:http://en.rusmuseum.ru

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