ロシア極東にあるウラジオストクは日本から2時間30分で行けるヨーロッパとして、人気を集めています。近年、ウラジオストクには様々な観光スポットが出現していますが、その中で注目したいのが本格的なオペラが楽しめるマリンスキー沿海州劇場です。

この記事では、マリンスキー沿海州劇場の魅力と楽しみ方を解説します。

そもそもマリンスキー劇場とは?

Photo by Nitta Hiroshi

オペラに興味がある方なら一度は「マリンスキー劇場」を聞いたことがあるかもしれません。ウラジオストクにあるマリインスキー沿海州劇場はマリンスキー劇場の「別館」と考えてください。「本館」はサンクトペテルブルクにあります。

この投稿をInstagramで見る

Мариинский театр(@primmariinsky)がシェアした投稿 – 2019年10月月9日午後6時39分PDT

マリンスキー劇場はロシア最古のオペラ・バレエ団として、ロシアの音楽文化の発展に貢献してきました。創立されたのはエカチェリーナ2世時代の1783年のこと。「マリンスキー」という名前は皇帝アレクサンドル2世の妃、マリーヤの名にちなんでいます。サンクトペテルブルクにあるマリンスキー劇場は1860年に建てられました。

ソ連時代は革命家キーロフの名を拝借し「キーロフ劇場」と名乗っていました。ソ連解体後に再び「マリンスキー劇場」に戻っています。2013年、サンクトペテルブルクにマリンスキー劇場の新館が、2016年にはウラジオストクにマリンスキー沿海州劇場が完成しました。

マリンスキー沿海州劇場はどんな感じ?

マリインスキー沿海州劇場はルースキー島にあります。2016年建設ということもあり、建物はガラス張りでピカピカ。一見すると劇場には見えません。

Photo by Nitta Hiroshi

開演時間までに時間があれば劇場から金角湾大橋を撮影してみましょう。鷲の巣展望台など、また違ったアングルから撮影できます。

Photo by Nitta Hiroshi

劇場に入るには荷物検査を受けないといけません。荷物の中身も調べられるのでご注意を。大きな荷物はクローゼットに預けます。荷物検査の前には列ができるため、時間の余裕を持つことも大切です。

Photo by Nitta Hiroshi

チケットはホームページから購入できますが、メールで送られてくるEチケットと本チケットを窓口で交換します。こちらが本チケットの裏面です。チケットの見方は以下のとおり。

“開始時間(Начало)17:00”
“1階席(бенуар)ボックス(Ложа)L3 座席(Место)6”
“価格(Цена)1,500ルーブル

座席はホームページ予約時に指定できます。演目はオペラ『カルメン』でした。

Photo by Nitta Hiroshi

私は1階ボックス席を予約しました。価格は1人1,500ルーブル(約2,500円)と日本と比べると格安です。ボックス席から遮るモノがないため、演台がよく見えます。

Photo by Nitta Hiroshi

下に見える座席が1階座席、ちょうど演台の正面にあたります。なぜボックス席を予約したかというと、過去に前列に座っていた人の頭のせいでよく演台が見られなかったから。真正面に見える座席は同じく1階ボックス席です。

Photo by Nitta Hiroshi

劇場全体は3階まであります。もちろん1階部分が値段が高く、3階になると安くなります。せっかくロシアでオペラ、演劇が楽しめるのですから、座席にはこだわりたいところですね。

Photo by Nitta Hiroshi

ボックス席は2列になっており、他人に邪魔されずに鑑賞できます。私は友人3人で観劇しましたが、友人もボックス席に大満足の様子でした。

オペラ『カルメン』は2時間40分で、3回の休憩時間があります。休憩時間は喫茶店でワイン、紅茶などのドリンクやケーキが食べられます。休憩時間は20分~30分もあるので、それほど慌てなくても大丈夫ですよ。開始時間になるとブザーと放送で教えてくれます。

演目中は撮影厳禁です。もちろん携帯電話を鳴らすのもNGですよ。演目が始まる前に携帯電話が「OFF」になっているか、確認しましょう。

マリンスキー沿海州劇場でオペラ『カルメン』を観た感想

私はヨーロッパで何度かオペラを観たことはありますが『カルメン』は初めてでした。予習をせずに観ましたが、十分に楽しめました。美しい歌と迫力満点のオーケストラは言葉に表すことができないほど、すばらしいものです。

また劇場が新しい点も良かったですね。古い劇場ですと出入口が狭いため、帰りの際にスムーズに出られないというシーンを見かけます。マリンスキー沿海州劇場ではレイアウトを広くとってあるので、スムーズに出られました。

もっと見る

マリンスキー沿海州劇場のチケットはホームページから購入可!

Photo by prim.mariinsky.ru

マリンスキー沿海州劇場のチケットは劇場のホームページから購入できます。まずはマリンスキー沿海州劇場のホームページにアクセスし、日本の国旗をクリックしてください。

するとページが日本語に翻訳されます。チケットを購入するにはアカウントを作成する必要があります。ロシア国旗の横にある人のアイコンをクリックします。

Photo by prim.mariinsky.ru

ログイン画面が表示されますので、”Registration”をクリックしてください。Facebookアイコンをクリックすると、エラーが表示されました。

Photo by prim.mariinsky.ru

Eメール、パスワード、名前を記入します。記入が終わったら”Registration”をクリックします。

しばらくすると、記入したアドレスに劇場からメールが届きます。送られたメールにあるリンクをクリックします。

Photo by prim.mariinsky.ru

再びトップページに戻り、人のアイコンが”黒色”から”黄色”に変化したら、作業は終了。無事にアカウントが作成されました。

Photo by prim.mariinsky.ru

アカウントが作成されたので、チケットを購入します。都合のいい日付を選び、”切符を購入する”をクリックします。

Photo by prim.mariinsky.ru

座席表が表示されました。黄色が空席、青色は予約できない座席です。気に入った座席にマウスポインタを当てると料金が表示されます。基本的に”Full rate”があなたが支払う料金です。

Photo by prim.mariinsky.ru

気に入った座席をクリックすると赤色になります。これでよければ”Add to basket”をクリックします。

Photo by prim.mariinsky.ru

ここでは”Full rate”をクリックします。”Special rate”はロシア人に適用される割安価格です。続けて”Complete purchase”をクリックします。

Photo by prim.mariinsky.ru

支払いはクレジットカード(マスターカード、Visaカード)に対応しています。カード支払いの場合は”Payment card”、”Перейти к оплате”の順にクリックします。支払い手続きを済ませるとバーコード付きのチケットがメールで送られます。当日、窓口でEチケットと本チケットを交換します。

マリンスキー沿海州劇場の行き方は?ドレスアップは?

マリンスキー沿海州劇場へは行きはバス、帰りはタクシーをおすすめします。夜の演目ですと終わりが夜遅くになり、バスだと中心地まで時間を要します。

劇場があるルースキー島へはカフェ「ピロガバヤ」の正面にあるバス停「Тц изумруд」から15系統に乗車してください。15系統は鷲の巣展望台も通ります。

Photo by Nitta Hiroshi このバスは31系統です。

バス停「Театр оперы и балета チアトル・オペリ・イ・バレタ」で下車。バス停から徒歩約5分ほどです。このバス停は金角湾大橋を渡った最初のバス停です。

タクシーは白タクは使わず、タクシーアプリ「Yandex taxi」を使いましょう。バスの乗車時間は20分~30分、タクシーは15分ほどで中心地に出られます。

ドレスコードは短パン・サンダルといった超カジュアルなものでなければOK。服装に関してはそれほど神経質にならなくてもいいと思います。それではマリンスキー沿海州劇場でロシアの音楽文化を存分にお楽しみください。

■詳細情報
・名称:マリンスキー沿海州劇場(Приморская сцена Мариинского театра)
・住所:Fastovskaya Ulitsa, 20, Vladivostok, Primorsky Krai, ロシア 690012
・地図: ・アクセス:15系統でバス停「Театр оперы и балета チアトル・オペリ・イ・バレタ」下車、徒歩10分
・営業時間:演目によります。
・定休日:ホームページで確認してください。
・電話番号:+7 423 240-60-60
・料金:座席により異なります。
・公式サイトURL:https://prim.mariinsky.ru

もっと見る