ポルトガルのアレンテージョ地方に、エヴォラという街があります。訪れるまでどんな街か知らなかったのですが、実は日本と歴史的に関係があったり、おいしい食文化が根付いたりとすてきな街でした。

そんなエヴォラで行きたい観光スポットや、体験したいことをまとめましたので、ぜひ観光の際に参考にしてみてください!

エヴォラってどんな街?

エヴォラはポルトガルの南、アレンテージョ地方の中心都市。ポルトガルの名産品のひとつにコルク製品がありますが、この地方がコルクの木が多く自生していることで知られています。

1986年には旧市街が「エヴォラ歴史地区」として、ユネスコ世界遺産に登録されました。城壁都市が残り、古い歴史を感じられる街でもあります。

エヴォラ大聖堂

エヴォラ大聖堂はエヴォラを代表する観光スポットで、12〜13世紀に建てられました。

歴史の授業で、「天正遣欧少年使節」という名前を習った人も多いはず。当時13〜14歳だった少年たち4人は1582年にローマに派遣され、約2年かけてヨーロッパまで船で渡ってきました。

 

そしてこのエヴォラ大聖堂にも立ち寄り、パイプオルガンを演奏した記録が残っているのです。何世紀も前に少年たちが同じ地を訪れたと思うと、胸にくるものがありました。パイプオルガンは現在修復を予定しているそうで、日本人に修復をお願いしているとのこと。

■詳細情報
・名称:エヴォラ大聖堂
・住所:Largo Marques De Marialva, Evora
・地図:
・開館時間:9.00 – 5.00
・公式サイトURL:http://www.evoracathedral.com/

ロイオス教会

ロイオス教会は15世紀に建設されました。見所は何といっても、壁全体に絵が描かれたアズレージョ(タイル)。こちらは18世紀に作られたものだとか。

お土産として売られているアズレージョは花をモチーフにしたものや幾何学的な模様が多いですが、教会には物語が描かれていることが多いです。

あまり教会に興味がない人も、描かれた絵をぐるっと見て回るだけでも楽しめるはずです。

■詳細情報
・名称:ロイオス教会
・住所:Rua Augusto Simoes Francisco, 7000 Évora, ポルトガル
・地図:

ディアナ神殿

「あれ、違う国に来たんだっけ?」と、一瞬ローマを彷彿させるようなこちらの神殿。実はポルトガルのエヴォラは紀元前にローマに支配された歴史も。月の女神ディアナに捧げて、1世紀に作られたといわれています。

神殿の近くには小さな公園があり、そこからエヴォラの街を見下ろせます。そして、実はこちらの彫刻は日本人の方が作られたもの。こんな遠くの地に、日本人の作品があるなんて誇らしいですよね。ほかの方の彫刻作品もいくつか展示されているので、確認してみてください。

■詳細情報
・名称:ディアナ神殿
・住所:Largo do Marques de Marialva, Evora
・地図:

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サン・フランシスコ教会

サン・フランシスコ教会は外観はシンプルで美しい教会ですが、骨が埋められている人骨堂。中に進んでいくと観光客が何人も並んでいる列を発見しました。

こちらの礼拝堂は修道院が瞑想するために作られたそうで、5000体もの人骨が埋められているそうです。

遠くから見るとわかりづらいですが、よく見ると人骨が壁一面にびっしり。やはり人骨がここまで多い光景ははじめて見たので、じっと見ているうちにだんだんと不思議な気持ちになってきました。

人は必ずいつか死を迎えるというキリスト教の教えから、入り口には「あなたの骨を待っています」と文字が刻まれています。

■詳細情報
・名称:サン・フランシスコ教会
・住所:Praça 1º de Maio 7000-650 Évora
・地図:
・電話番号:266 704 521
・料金:5,00€
・公式サイトURL:http://igrejadesaofrancisco.pt/

アレンテージョ地方料理を作ろう

その国の食事を知ることは、旅の醍醐味のひとつ。アレンテージョ地方の料理を体験できるということで、ソフィアさんが教えてくれるクッキング教室に参加しました。普段あまり料理をしない私でも大丈夫なのかな……と少し不安でしたが、明るいソフィアさんと楽しくお話しているうちにスタート。

「じゃあこれから教室を始めるから、まずワインを開けるわね」と、いきなりお酒を取り出したソフィアさん。なんと、スタッフも生徒も一緒にワインを飲みながら料理をするという、なんとも海外らしいレッスンが始まりました。

チョリソーは専用の容器でフランベするのが一般的な食べ方だそう。ポルトガル人の家には、少なくとも1台はこちらの容器があるそうです。お土産として肉を持ち帰ることはできませんが、容器を購入して日本でチャレンジするのもよさそうですね。

絶品だったのが、こちらの豚肉とアサリのアレンテージョ風炒め。貝と肉を合わせるのは意外でしたが、こちらが止まらなく美味しさ!豚肉はパプリカで味付け、アサリはニンニクと蒸し焼きにしており、それぞれの味のバランスが絶妙でした。

■詳細情報
・名称:PORTUGUESE COOKING SCHOOL
・住所:Av Engº Arantes e Oliveira, 188, Évora
・地図:
・電話番号:+351 927 500 244
・公式サイトURL:http://portuguesecookingschool.com/en/

エヴォラへのアクセス

エヴォラへは、首都のリスボンから車で1時間ほどでアクセスが可能です。電車・バスを利用した場合は、約12ユーロで1時間30分ほどで到着します。リスボンとはまた違った魅力あふれるエヴォラに、日帰り旅に出かけてみるのはいかがでしょうか?

All photos by Abe saxophone

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