いま、世界最高の呼び声高いケーキがあるのを知ってますか?なんでもノルウェーではあまりにファンが多いことから、“国民的ケーキ”扱いになっているとかいないとか。

実際のところどうなのよ、そんな疑念を抱いたSarah Jampelが“最高”の芯部に迫った「Food52」の記事を紹介します。最高かどうかを確かめるために甘〜いケーキを食べるだなんて、それこそ“最高”の言い訳だなぁ。

最高を“最高”たらしめるもの

「世界最高の〇〇」といった形容はいいけれど、その信ぴょう性を過小評価してはいませんか?

ここ数週間で思ったことは、白黒のクッキーであろうと、アイスクリームトラックで買うアイスだろうと、ベーグルとクリームチーズの比率だろうと、“最高”と呼ぶのは、おでこに牛の目のタトゥーを入れてそれをいい!と言っているのと同じようなもの。

何が言いたいかって、何を思って“最高”とするかはさておき、中にはそれを否定する人も少なからずいるということ。ならば負けを認めたほうが話は早い。だって、リベラルアーツ目線から言えば、それでは確実な勝者を見つけるどころか、「最高の〇〇」の意味をただ複雑化しているだけだから。

論理的に考えれば「最高の〇〇」が主観でしかないと理解できるものの、クリックベイト(釣りタイトル)のために、ネット上で多用される「最高の〇〇」に私たちユーザーはつねに騙されているのだから。

でも、なんでかこう言われると分かっていても、やっぱり気になっちゃうんですよね。「トーストにのせる最高の具材はコレだ!」とか、「夏にぴったり極上のサラダ」とか、「ニューヨークで最も人気のあるバーガー屋」などなど。

人生と同じように資源にも限りがあるわけだから、私たちはいつ何時も、最高を求めてしまうのかもしれない。だって、一生のうちで食べられるピザの枚数に限りがあるわけだから、そこそこ生ぬるいような一枚に時間をかけたくなんかない。

だから私はSweet Paul Magazineで「世界最高のケーキ」の話題を目にしたとき、やっぱり試してみるほかないと思ったんです(ちなみにノルウェー生まれのこのケーキ、2002年には同国の国民的ケーキになったんだとか)。

というのも、Sweet Paulに掲載されるケーキ(例えば塩アーモンドプラリネケーキレモンハニーシロップ漬けポレンタケーキカルダモン揚げケーキ)には、以前から心酔しっ放しで。でも、“最高”の冠がついたのは、これが初めてでした。

では、いったいこのケーキの何が彼らに“最高”と言わしめ、ノルウェー国民の心を奪ったのでしょう?

メレンゲとホイップクリーム、パウンドケーキの重層的な幸せ

レシピを見る限り、たしかにこのケーキのつくりはテクニカル。なんせ生地にメレンゲを載せて、全部一緒に焼いてしまうんだから。30分もすればメレンゲは黄金色にふくらみ、ケーキ自体も完成。

それを冷ましてから、真ん中にナイフを入れると長方形のスライスがふたつ。ソフトなホイップクリームをひとつのスライスの表面に塗りたくり、上にもう片方のスライスをどんと載せ、冷蔵庫で約1時間。すると、幾重にも重なるバターたっぷりのパウンドケーキの層が、ふんわりとしたメレンゲ、ホイップクリームとともにしっかりと固まってくれるんだそう。

このレシピを用いれば、メレンゲを焦がす心配も、タワーケーキを均一にするため層を端折ったりする必要もなし。コーティングが粉々にならず、ボウルを2つ以上使う必要もありません。

けれど、欲張りな私は“最高”では物足りず(この件についてはおいおいセラピストにでも相談します)、さらにもうひとアレンジ。スライスしたバナナ、トーストしたココナッツ、挽いたシナモン、さらにはカルダモンで味と食感をグレードアップさせてみました。

Sweet Paulではフレッシュないちごを薦めていましたが、私はクリーミーでやわらかなバナナがお気に入り。ココナッツとスパイスはと言えば、これほど大きなケーキを食べる至福にちょっとだけエンタメをプラスしたという程度。

これが果たして世界最高?正直、そうは思えなかったんですが、それを否むこともまたできませんでした。ということで、決めるのはアナタ。

Sweet Paul Magazineのレシピをオリジナルに改編した「世界最高のケーキ」〜バナナ&ココナッツ入り〜。詳しいレシピはこちらからどうぞ。

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