死ぬことを忘れた人々が住む「イカリア島」
エーゲ海に浮かぶ、ギリシャの離島・イカリア島。今ここは死ぬことを忘れた人々が集まる長寿の島として最近、話題を呼んでいます。人口およそ8000人。大きさは沖縄の石垣島より少し大きい程度。
ギリシャ国立統計局の調査結果によると、ヨーロッパの他の地域では人口のわずか0.1%に過ぎない90歳以上の高齢者が、イカリア島では高い生活の質を維持しながらこの約10倍に達しています。
その理由はなんなのでしょうか?
ギリシャコーヒー
イカリア島での80歳以上のコーヒー消費量は1日平均約2杯(300cc)ギリシャコーヒーはブリキのボットにひいたコーヒー豆を水を入れて煮出して作ります。フィルターを使わないのが特徴で、その方がはるかに濃厚に仕上がります。
ポリフェノールと抗酸化物質が多く含まれる一方、カフェインの量は比較的少ない為血管の老化防止に役立っているとのこと。
昼寝の習慣
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同じく80歳以上の毎日昼寝をする平均は男84%、女67%。
のんびりと1日を過ごす人が多く、みんなランチをしようと言っても朝10時に来る人がいれば、夕方頃になってやっと顔を出す人もいるそうです。
時間に正確な日本人には少し信じられないかもしれないが、その時間に追われない生活というのが良いのかもしれないですね。
自給自足
イカリア島にはコーヒーの他に、ワイン、ハチミツ、オリーブ、など抗酸化作用の高い食べ物がたくさん。自分でオリーブオイルを作ったり、野菜を自分の家の庭で育てています。
一人の男性は「恵の雨の中で農作業が出来て最高に幸せだ」とのこと。雨の日はジメジメとするし着ている物も濡れる、洗濯物も干せないなど気が落ちるもの。そんな天気まで楽しんでしまうとはさすがです。
農作業をすることで自然と体を動かし、自分で育てた野菜を食べる。このシンプルなルーティーンが最高に贅沢なのかもしれないですね。
家族や友人との大切な時間
自分で育てた野菜を近所の友達におすそ分けに行く。料理をたくさん作っておすそ分け、一緒に食べる。ディナーでワインを一緒に飲み、たわいもないお喋りをする。また、今でも自宅で暮らす人々が多いのもイカリア島の特徴。
決して多くない島民でも一人一人が大切に想っているのです。
まとめ
いかがだったでしょうか?10月にはイカリア島の人々にスポットを当てたドキュメンタリー映画「ハッピー・リトル・アイランド」が公開され、最近では首都アテネからイカリア島へ移住する若者も増えています。
それは日本でも今流行っている若者の田舎暮らしの風潮にどことなくリンクするところがある気がします。イカリア島へはアテネからフェリーが毎日運行しています。忙しい日本人だからこそ、喧騒を離れた人の温かさを感じられる旧世界ギリシャでのんびりと休暇を過ごしてみてはいかがでしょうか?