新たなベルリンの楽しみ方!東ドイツを学べる映画とスポットを紹介
ドイツの首都ベルリンは、様々な楽しみ方ができる大都市です。一方、現代史の舞台ともなり、それを扱ったドイツ映画も多数あります。
この記事ではかつて存在したドイツ民主共和国(東ドイツ)を扱った映画を紹介しながら、東ドイツを感じられるベルリンのスポットをお伝えします。
東ベルリンの壮麗な建物が見られるカールマルクス・アレー


Photo by Nitta Hiroshi
ベルリンは1990年まで、自由主義陣営の西ベルリンと共産主義陣営の東ベルリンに分かれていました。東ベルリンは共産主義国家ドイツ民主共和国(東ドイツ)の首都として発展してきました。現在でも、東ドイツ時代の名残が見られるスポットがあります。
最初に紹介するのは大通りであるカールマルクス・アレーです。第二次世界大戦後に建設された建物群が残っています。カールマルクス・アレーの特徴はとにかく広いこと!通りを横断するのに数分はかかります。


Photo by Nitta Hiroshi
通りが広い割には自動車は少なく、あまり賑やかではありません。道は一直線なので、見通しはよく距離感覚が狂いそうになります。カールマルクス・アレーの下にはUバーン(地下鉄)が走っているので、「歩き疲れたな」と思ったら利用しましょう。


Photo by Nitta Hiroshi
通りにある建物はとにかく横に広い!これでもカメラには入りきっていません。このような建物がブロックごとにドンドンと建っています。


Photo by Nitta Hiroshi
歩いていると、このような未来的な幾何学的な建物に出くわします。これは映画館「コスモス(宇宙)」です。


Photo by Nitta Hiroshi
カールマルクス・アレーの地下を走るUバーン5号線の終点はアレクサンダー広場です。アレクサンダー広場には東ドイツ時代に建てられた世界時計があります。この時計は世界の諸都市の時刻がわかる仕組みになっています。
当時、東ドイツの人々は自由に海外に行けませんでした。きっと、世界時計を見ながら海外の風景を思い浮かべたことでしょう。


Photo by Nitta Hiroshi
ところで、世界時計には興味深い特徴があります。よく見ると「平壌、ソウル、東京」の順に並んでいます。共産主義国家北朝鮮の首都平壌が一番上にある点が当時の国際情勢を物語っています。


Photo by Nitta Hiroshi
広場の周辺には不思議なモザイク画が描かれたビルもあります。おそらく、このビルも東ドイツ時代に建てられたものでしょう。
ところで、東ドイツの日常生活を知るなら映画『グッバイレーニン』がおすすめ。この映画は「ベルリンの壁」崩壊後を舞台とした共産主義建設に燃える母と子どものヒューマンドラマです。また、東ベルリン住民の価値観の変わりようも見ものです。
東ドイツを知るならDDR博物館がおすすめ


Photo by Nitta Hiroshi
東ドイツを知るならDDR博物館に行ってみましょう。DDRとは「ドイツ民主共和国(東ドイツ)」の略称です。


Photo by Nitta Hiroshi
館内に入りると東ドイツの一般車愛らしい「トラバント」がお出迎え。「トラバント」は「紙でつくられた車」というフレーズで有名な自動車ですが、実際は繊維を用いたFRP製の車です。東ドイツ時代は「トラバント」を入手するのに購入後10年を要したとか。
一方、東ドイツの指導層はスウェーデンのボルボを乗り回していました。


Photo by Nitta Hiroshi
東ドイツ製の食料品やお酒です。現在から見るとシンプルなデザインの品物が多いですね。西ドイツとは全く別製品の物ばかり。現在では雑貨として東ドイツ製が密かなブームになっています。


Photo by Nitta Hiroshi
東ドイツ時代に出版された絵本です。ソ連時代のアニメキャラクター「チェブラーシカ」は日本でも人気ですが、東ドイツのキャラクターも負けていないような気がします。


Photo by Nitta Hiroshi
東ベルリンには住宅問題を解決するために多くの団地が建設されました。こちらは当時の団地の部屋を再現したコーナー。これはこれでレトロ調で好感が持てます。テレビでは東ドイツ時代に放映されたプロパガンダ番組が見られます。


Photo by Nitta Hiroshi
子どもたちは政府が組織する団体に所属していました。そこではネクタイのようなネカチーフを付けるのが決まりごと。共産主義社会には自由主義圏にはない独自の決まりごとがたくさんありました。
このようにDDR博物館は政治色がそれほど濃くないので、誰でも楽しめます。また英語解説が充実しているので、意外な東ドイツの姿が見られるかもしれませんよ。
・名称:DDR博物館(DDR Museum)
・住所:Karl-Liebknecht-Str. 1, 10178 Berlin
・地図:
・アクセス:Sバーン5号線・7号線・75号線「Hackescher Markt」から徒歩約10分
・営業時間:10:00~22:00(土曜日は22時まで)
・定休日:なし
・電話番号:(030)847123731
・料金:大人9.5ユーロ
・所要時間:90分
・オススメの時期:いつでも
・公式サイトURL:http://www.ddr-museum.de
ゾッとした怖さを感じるシュタージ博物館


Photo by Nitta Hiroshi
次はシュタージ博物館を紹介します。「シュタージ」とは東ドイツで暗躍した秘密警察のこと。正式メンバーの約9万人以外に非公式協力者もいました。
つまり、街の中は秘密警察とその協力者だらけ。うっかり政府批判したら、密告されました。シュタージ博物館は元シュタージ本部の建物を使っています。


Photo by Nitta Hiroshi
シュタージは西ドイツにも入り込んでいました。右側の人物は西ドイツのブラント首相(当時)です。耳元で囁いているのはブラントの「秘書」ですが、実は「シュタージ」のメンバーでした。つまり、西ドイツの情報はシュタージを経由して東ドイツに筒抜けの状態だったのです!


Photo by Nitta Hiroshi
シュタージはこのように旅行者に「変装」して西側諸国に潜入しました。今から見ると怪しさしか感じられないファッションですが。


Photo by Nitta Hiroshi
高速道路のパーキングエリアを堂々と「盗撮」しているシュタージです。これは東西ドイツの境にあるパーキングエリアの上を監視しています。西ドイツ・東ドイツの人間が接触していないかをチェックするためです。


Photo by Nitta Hiroshi
さてこれらの監視や密告で少しでも「反体制的」とみなされると、さらに監視は厳しくなりました。一見すると単なるじょうろに見えますが、監視カメラ付きじょうろです。
取っ手の部分に監視カメラがあります。また「反体制的な」グループを見つけると、メンバーとして「シュタージ」が入り込みました。そしてグループ内を混乱させたり、そこでの話を密告したりしました。
決定的な「証拠」が見つかると、、厳しい取り調べが待っています。場合によっては「シュタージ」に協力を迫る場合も。「シュタージ」の指示に従わせるために拷問はせずに、あらゆる精神的プレッシャーを与え続けました。
シュタージの厳しさを感じられる映画が『善き人のためのソナタ』です。主人公は現役バリバリのシュタージの局員。あるとき、反体制と思われる劇作家と同棲相手の舞台女優を監視するように命じられます。
最初は任務に従いますが、少しずつ心を揺れ動かされることになります。
東ドイツに興味のある方は、ぜひ訪れてみてくださいね。
・名称:シュタージ博物館(Stasimuseum)
・住所:Ruschestrasse 103 Haus1, 10365 Berlin
・地図: ・アクセス:Uバーン5号線「Magdalenenstrasse」から徒歩約5分
・営業時間:10:00~18:00(土日祝は11時から)
・定休日:なし
・電話番号:(030)5536854
・料金:大人6ユーロ
・所要時間:90分
・オススメの時期:いつでも
・公式サイトURL:http://www.stasimuseum.de