世界で一番日本人に合う!グルジア(ジョージア)料理15選
皆さんはジョージアという国を聞いた事がありますか?2015年4月21日まではグルジアと呼ばれていた国です。短期での旅行ではあまり選ばれる事がないジョージア(グルジア)ですが、世界一周では非常に人気のある国の一つです。
その理由は物価の安さや豊かな自然とも言われていますが、ジョージア料理も多くの旅人を惹きつける理由の一つだと言えるかもしれません。
日本ではあまり馴染みのないジョージア(グルジア)は、北にロシア、東にアジア、西にヨーロッパ、南に中東という位置にあり、様々な地方の特性を含んだ料理が多く、とても日本人の口に合い美味しいものばかりでした。
今回は旅する料理人の異名を持つ旅丸のshoが14種類のジョージア料理を紹介いたします。※2015年6月時点現在 1ラリ=約50円
*編集部追記
2015年6月5日に公開された記事に、新たに4つの料理を加えました。
2016年3月8日に更新された記事に、新たに3つの料理を加えました。
ジョージア料理のレシピを追加しました。(2018/01/29)
ジョージアの代表料理!オジャクリ(パクチーをのせたジャーマンポテト)のレシピ
ジョージア料理が気になる方へ、「全196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ」の本山尚義シェフが考案した「オジャクリ(パクチーをのせたジャーマンポテト)」のレシピをご紹介します。
「ジョージア風ジャーマンポテト」と言われる豚肉と野菜とポテトの炒めもの。フライドポテトが味を吸って美味しい。ワインビネガーでさっぱり食べられる味です。
オジャクリ(パクチーをのせたジャーマンポテト)の材料(2人分)
じゃがいも(2個・2cm幅)、豚ロース肉(カツ用)(2枚・一口大にカット)、サラダ油(大さじ2)、玉ねぎ(1/2個・薄切り)
A:パプリカ(赤・黄各1/4個・薄切り)、ピーマン(1/2個・薄切り)、ワインビネガー(30cc・大さじ2)、塩・胡椒(少々)
パクチー(1束・ざく切り3cm)
オジャクリ(パクチーをのせたジャーマンポテト)の作り方
1.フライドポテトをつくる。じゃがいもを180度の油で7分揚げる。
2.フライパンに油を熱し、中火で豚肉を5分焼く。 玉ねぎを加え、中火でしんなりするまで炒める。
3.Aと1を加え、中火で5分炒める。皿に盛り付け、パクチーを飾る。
肉汁たっぷり!ジョージア風小籠包“ヒンカリ”
見た目は小籠包そのままです。中に肉と野菜が入っており、周りの皮を噛むと肉汁が溢れ出てきます。肉汁には旨味がたっぷりですので、皮に穴を開けた部分から肉汁を飲み干してください。肉汁は非常に熱い為、火傷しないように気をつけながら、一滴もこぼさないぞ!という意気込みで飲み干しましょう。その後皮と中身をかじって食べてください。
中身の種類もジャガイモ・きのこ・チーズなどバリエーションも豊富で毎日食べても飽きがこない料理です。てっぺんの部分ですが、グルジアの方は食べない場合が多いです。僕はレストランに醤油を持参して醤油につけて食べていました。
料金:1つ 0.5〜0.6ラリ
ジョージアを代表するチーズ入りパン“ハチャプリ”
ハチャプリはグルジアの国民食とも言われているパンとチーズを使った料理です。街中ではいたるところにハチャプリ屋さんがあり、お店によっては行列ができるほどです。
写真のハチャプリは“アジャルリ”という種類のハチャプリで、楕円形の平たいパンの真ん中にくぼみを作り、生卵とバターをのせてチーズと混ぜながら周りのパンと一緒に食べるというものです。
僕のおすすめは“コブダリ”という種類のハチャプリ。グルジア北西部のスバネティ地方という場所でよく食されており、中に炒めた羊肉や豚肉が挟まれています。ハチャプリはパン屋さんなどで購入できますが、専門店がありますので、是非専門店の焼きたてハチャプリを食べてください。
料金:種類によって異なりますが、アジャルリであれば6ラリ〜7ラリ程。ベーシックなイメルリというチーズのみのハチャプリであれば1ラリ前後。
お肉が口でとろける!ジョージア風ビーフシチュー“オーストリ”
スープを一口飲んだ瞬間口の中に牛肉の旨味とトマトの甘みが広がるジョージア風ビーフシチューの“オーストリ”。口の中でとろける程煮込まれた牛肉は絶品です。お店によっては牛すじやホルモン等の部位を煮込んでいる場合があり、日本で食べるビーフシチューとはまた違った味わいです。
ジョージア(グルジア)のレストランで食事をする場合は1ラリ〜2ラリ程度でパンをオーダーできますので、オーストリにパンをつけながら食べるのが僕のおすすめです。知らない間にパンがどんどん減っていってる事にきっと驚く事でしょう。
料金:一皿 4ラリ〜6ラリ
この組み合わせで美味しくないはずがない!“オジャクリ”
ジョージア風ジャーマンポテトと言われているのが“オジャクリ”です。豚肉とジャガイモ、お店によってはパプリカや玉ねぎを一緒に炒めた料理。
味付けは非常にシンプルなもので塩と胡椒、そしてワインビネガーが使用されている場合が多いです。油で炒められた料理ですので味がしつこそうに見えますが、ディルやコリアンダー等の香草とワインビネガーによって、そこまでしつこい味ではありません。
日本だと居酒屋で頼まれるような大人数でワイワイつつきたくなるような一品です。
料金:一皿 6ラリ〜8ラリ
デートには不向き?いえ、二人で食べると美味しさ倍増“シュクメルリ”
初めて食べる方全員がその見た目のインパクトに驚くであろう“シュクメルリ”ですが、その正体はにんにく・サワークリーム・塩・油で煮込んだ鶏肉料理です。一欠片ではなく、一つ丸々使用されてるであろうにんにくの量は一瞬食後の口臭を気にしたくなりますが、その気持ちを押さえつけてでも食べていただきたい程の絶品です。
鶏肉は様々な部位が使われており、骨の周りまでしっかりと味が染み込んでいます。シュクメルリのソースにパンをつけて食べるのもおすすめです。
料金:13ラリ〜18ラリ
くせになる美味しさ!ジョージア風モッツァレラチーズ“スルグニ”
ジョージアではチーズの生産が豊富で地方によって様々なチーズを楽しむ事ができます。その中でもよく料理に使われているのがジョージアの西部サメグレロ地方のチーズ“スルグニ”です。とても弾力があり癖が少なく食べやすいスルグニはそのまま食べても美味しいのですが、料理に使われているとさらにその美味しさが倍増します。
写真のものは“ソコ”と呼ばれるキノコのソテーにスルグニを乗せてオーブンで焼いた料理です。英語メニューでは“mushroom with suluguni”と書かれていたりします。とてもシンプルな料理ですがスルグニが溶けてキノコのソテーによく絡んでとても美味しい一品です。
料金:8ラリ〜10ラリ(料理の料金)
ジョージアの伝統的な甘いスイーツ“チュルチュヘラ”
“チュルチュヘラ”はジョージアの家庭で毎年秋に作られている保存食です。
ワインの生産で有名なジョージアではぶどうの収穫時である10月にチュルチュヘラを作ります。くるみを紐で通し、周りをぶどうジュースと小麦粉を混ぜたもので覆い、乾燥させて棒状にします。ジョージアの街中で紫色や茶色の棒状のものがよくぶら下がっているのを目にします。
ぶどうの種類によって様々ですが、蜂蜜が入っているものなどもあり、周りのコーティングしている部分はとても甘く、中に入っているくるみが少しほろ苦い不思議な味わいですが、日本にはないジョージア独特の味わいですので一度は食べていただきたいと思います。
料金:1ラリ〜3ラリ
お酒だって美味しいジョージア(グルジア)!
ジョージアは世界でも有名なワインの産地です。特に甘口のワインが有名で、赤ワインは砂糖が入ってるんじゃないかと思うほど甘いものもあります。世界中でワインを飲んできましたがジョージアの赤ワインは本当に甘いと感じました。キンズマラウリやアカシェニ等は日本でも購入が可能なほど有名です。
そして、忘れてはいけないのが“チャチャ”というお酒。チャチャはジョージアウォッカと呼ばれているアルコール度数が非常に高いお酒です。ワインを絞った後のぶどうから造られる蒸留酒であるチャチャは世界で最も古いお酒の一つとして有名です。
アルコール度数は60度〜70度のものが定番で、ショットグラスに入れて「ガウマルジョス!(乾杯!)」の合図の後一気に飲み干します。アルコール度数は非常に高いのですが、二日酔いになりにくい不思議なお酒のチャチャ。
ジョージアの人々は“チャチャ”は医療効果もあり治療薬にもなると信じており、自家製のチャチャを作っている家庭も少なくありません。ワイン・チャチャ共に量り売りで購入することもできますので、いろいろ試してみてお気に入りのお酒を見つけてみてください。
牛肉とお米の絶品スープ、ハルチョー
ここからは、さらに編集部がおすすめするグルジアグルメです!グルジアはスープも絶品。こちらのハルチョーは、牛肉と米が入ったスパイシーなスープです。適度に辛味が効いたスープを飲めば、寒い日でも体はポカポカ。細かく切った野菜やスパイスなどが混じり合い、味に深みが出ています。
グルジアではお米ではなくパンをメインに食べるので、お米が恋しくなった時にもハルチョーはオススメです。(ハルチョーを頼んだとしても、レストランではパンも一緒に出されてしまうのですが)
ハヤシライスみたいでおいしい!チャホビリ
牛肉や鶏肉をワインで煮たチャホビリ。実はグルジアはワイン発祥の地と言われるほど、ワインが有名です。お肉、玉ねぎ、トマトなどをワインで煮込み、コリアンダーやパセリなどを加えてさらに煮ます。
味は、まるでハヤシライスのよう。グルジア料理は日本人の口に合うものが多いのですが、チャホビリも例外ではありません。一度食べればハマること間違いなし!
ビールのおともはあなた、ムスバリ
グルジア流BBQのムスバリ。鶏や豚の串焼きにしたもので、ビールとの相性抜群。グルジアは基本的に物価が安いのですが、ビールは特に激安!レストランで、ドラフトビールが50円で飲めることも!
観光で歩き疲れた日の夜、冷えたビール片手にムスバリを食べる…これほどの贅沢はありません。グルジアのレストランには居酒屋のようなビールに合うメニューが多くありますが、一番ビールに合うのはやはりこのムスバリです。
濃厚さにびっくり。バドリジャーニ
メイン料理の他に、ちょっと何かつまみが欲しい。そんなあなたにオススメなのは、バドリジャーニです。こちらは、ナスをソテーしたものに、クルミ、にんにく、香草のペーストを挟み、さらに上からもペーストをかけたものです。まろやかで濃厚な味わいに感動!トロッとした舌触りと、クルミの香りが食欲をそそります。前菜としてぜひどうぞ。
グルジア流バンバンジー・サツィビ(Satsivi)
グルジアの家庭料理の代表選手、サツィビをご紹介します。サツィビとは、骨付きの鶏肉を水と塩で煮込み、そのチキンスープにニンニク、玉ねぎ、サフラン、チリパウダーなどのスパイスと、すり潰された胡桃を投入して煮込まれた料理です。
グルジアは胡桃の産地として有名なので、料理やお菓子によく登場します。このサツィビにも胡桃がたっぷりと使われていて、ソースはとろとろの仕上がり。冷菜としてよく登場する料理の為、日本でいうバンバンジーのような存在で、味のほうも同じ系統です。
鶏肉を食べたあとのソースは、パンやパスタをからめて食べるのもおすすめ。
スパイシーなローストチキンが癖になる・タバカ(Tabaka)
ひな鳥を丸ごと開いてじっくり蒸し、最後フライパンなどで表面をローストします。外の皮はパリッパリで、中のお肉はふんわりジューシー。そのままでも充分美味しいのですが、よくトケマリソースが添えられているので、そのソースを付けて召し上がってみて下さい。
トケマリソースとは、プラムやプルーンの一種で、チリパウダーと一緒にすることで、甘酸っぱいソースが出来上がり、グルジア料理にはよく登場するソースです。
よく冷えたビールと言いたいとこですが、ここはグルジア!ワインも有名なので、よく冷えたスッキリした味わいの白ワインとご一緒にいかがでしょうか。グルジアで栽培されているムツヴァネ種は辛口の白ワインが作られ、ツィナンダリ・グルジャアニ・ヴァズィスバニなんかと合わせるのがおススメですよ。
マツォーニ(Mazoni)
photo by pixta
日本では有名なカスピ海ヨーグルトとしてすっかりお馴染みですが、実はグルジアのマツォーニというヨーグルトのことなんです。
もともとグルジアは日本同様長寿の国として有名なんですが、1986年に疫学研究のためにコーカス地方から持ち帰ったマツォーニを日本で増やし食べ続けていたことから世間に広まり、2012年には食品メーカーから製品が出され一躍注目をあびました。
このマツォーニは通常のヨーグルトとは異なり、少し粘り気があるのが特徴。また自宅で気軽に増やすことが出来るという点でも人気となり、日本でもマツォーニ(カスピ海ヨーグルト)ファンは多いです。
このマツォーニはあまり酸っぱくないので、ヨーグルトの酸味が苦手な人でもデザートとして食べることができます。また、マツォーニに含まれるクレモリス菌は生きて腸に届くことでも有名。食べることで免疫作用を高めるとも言われています。
旅先は何かと腸内環境が乱れがちですよね。グルジアで手軽に食べれるマツォーニで体の中をメンテナンスしてはいかがでしょうか。一度デトックスし、楽しい旅を続けて下さいね。
ジョージア(グルジア)で食事を100%楽しもう!
ジョージア料理はバリエーションも豊富な上に、日本人の口にあう料理ばかりです。また、その料金もバックパッカーに優しい金額設定になっています。数人でシェアすれば3品〜4品注文しても一人8ラリ〜10ラリ程になります。僕がレストランでシェアしていた時はヒンカリ・スープ一種類・メイン一種類で注文していました。
ジョージア(グルジア)は日本と同じように世界有数の長寿国です。長寿の秘訣は食にあると考えても不思議ではありません。日本ではあまり馴染みのないジョージア料理ですが、是非たくさんの方に食べていただきたいと思います。
「何の料理が好きなの?」「うーん、ジョージア(グルジア)料理が一番好きかなー」こんな会話が日本で飛び交う日も遠くない?そんな風に僕は思っています。
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