『きみが住む星』

《作品について》
世界を旅してまわる男性が旅先から恋人に送った22通の手紙。沙漠やアンデスの山、朝焼けに息をのみ、渡り鳥に故郷を思う。世界中の美しい風景、その中で出会った人々……。色彩の魔術師といわれたエルンストハースの写真に、旅する詩人池澤夏樹さんが文を添えた短編集。

作品のおすすめポイント

「ぼくはこの星が好きだと思った。どうしてなのか考えて、気がついた。この星には、きみが住んでいる。きみが住む星をぼくは旅する」。

大切な人への想いと世界の美しいかけらを拾い集めたような本。

遠く離れた地にいても想像という架け橋がふたりを、世界を繋いでいくのだと、どんなときに開いても幸せな気持ちを思い出させてくれます。

「この地球という星に生まれてきてよかった。これから先もずっと旅をする気持ちを忘れずに持っていたい」と素直に思えるので、心が疲れているときなどには本棚から自然とこの本を手にとっているわたしがいます。

自由に旅に出られない今、繰り返し読みたくなる一冊です。

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