ベトナムで知らない人の結婚式に飛び入り参加してみたら、衝撃を受けた7つのこと
結婚式と言えば、人生の新しい門出を祝う神聖な儀式。
近頃の日本では、形式に捉われず、バラエティに富んだ式も増えてきているように思いますが、文化の異なる海外では、日本とは全く違う形式で行われているのをご存知でしょうか?
今回は私が参列した、衝撃だらけのベトナム結婚式についてです。
参加したのは、知らない人の結婚式
ベトナムの結婚式は、新郎側・新婦側とそれぞれが1度ずつ開催し、それぞれのゲストを招待します。招待状は当日の1~2週間前頃に新郎新婦より手渡しで届けられます。
そのゲストの数は200~300人(規模によってはそれ以上)と、地元のお祭り規模です。
ここで注目したいのが、招待する人。お世話になっている人はもちろん、近所の人や友人の友人、さっき会ったばかりの人まで誰でもウェルカム!というオープンさ。
日本では考えられないようなこの仕組みの結果、私も式に参列することになったのですが、勿論驚きを隠せませんでした。
びっくりポイント1.数百人規模の結婚式の開催場所は…
photo by peco
数百人におよぶ結婚式ですが、開催場所はなんと自宅!
庭や駐車場スペースに式仕様のテントを張り、ステージを設け、机と椅子を並べて会場が作られていました。
大都市では日本のような結婚式場施設を利用することが増えているらしいのですが、まだ多くは自宅もしくは近隣で一番大きな家の敷地内で取り繕われることが多いようです。
びっくりポイント2.マナーなんてない。それより式に参加することに意味が有る!
日本の式には服装やご祝儀などの基本的マナーがあります。しかし、ベトナムでは、ご祝儀はあるものの、その他細かい決まり事はありません。
そのため、Tシャツにサンダルと言うような普段とほとんど変わりないラフなスタイルの人も居り、なんとも不思議な感覚でした。
とは言え、男性はスラックスに襟付きのポロシャツやシャツ。女性はドレスやワンピース等でいつもより華やかに着飾ることが多いようです。
恐らく、服装や細かい決まりよりも、「式の場に居ることに意味がある。」と考えられているからだと思います。
びっくりポイント3.来た人から適当に席に座る
photo by peco
日本では西洋系のコース料理が多いのですが、ベトナムでも似た様に順に前菜からデザートまでを提供されるスタイルです。
が、大きく違うのは、席が決まっていないこと。来た人から自由に着席するため、テーブルの人数も、料理の提供ペースも違います。
びっくりポイント4.そして、食べ終わった人から退席する
photo by peco
ちなみに料理はと言うと、サラダ系の野菜から、魚介、牛や鶏の鍋が運ばれてきて、各テーブル毎にカセットコンロで調理して食べるというスタイルでした。
知らない人だらけでも、皆気さくに飲んで食べているので、気まずい雰囲気はありません。
そして、食事が終われば自由に退席していくものなので、終わりの挨拶等も特に無く、お開きのタイミングは自分次第というものです。儀式と言うよりは宴に近いようにも思います。
びっくりポイント5.新郎新婦はひたすら挨拶回り
photo by peco
ステージや上座など、メインとなる場所には新郎新婦が居るものだと、誰しもが即答すると思います。
が、やはりベトナムは日本と違いました。基本的に新郎新婦は親とともに会場内をひたすら歩き回りながら挨拶し、その後友人らの居る席に座り、食事や談笑するという自由でフラットな印象を受けました。
びっくりポイント6.まるでクラブ!ステージにはバンド、そして参加者は踊り狂う
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新郎新婦が居ない間のメインステージでは、バンド演奏隊がスタンバイ。そして、参列者が順に歌い続けます。ステージ下では人が自由に踊る踊る。
スピーカーも設置されているので音が響き渡るため、結婚式と言うよりは、まるでクラブのようでした。
因みに、2次会では友人らと誘い合わせてカラオケに行くのが一般的なようです。
新郎新婦の幸せは、世界共通
このようにまとめても日本とは違いだらけで、結婚式の概念を大きく覆されたベトナム結婚式でした。
世界を周って、それぞれの宗教や考え方に触れた私は、日本の結婚式も海外の人から見たら同じように、不思議に思うこともあるのだろうなと感じます。
今回、初めて会った人を祝う結婚式と言うことで、心からお祝い出来るかなと内心不安はあったのですが、ドレスを着た新婦の笑顔と、その隣でしっかり支えている新郎を見たらそんな不安はすぐなくなりました。
言葉は通じなくても、初めて会った人でも、そんなことは関係なくて、心が通じ合うとはこういうことなのだなと、その空間に居ながら感じ取ることが出来ました。
旅を通じてのこのような経験は、まさに私自身の財産です!