【新型コロナ終息後に食べに行きたい世界の料理】美食の国ベトナムグルメ5選
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フランスがもたらした偉大なるパン文化 バインミー
朝食や軽いランチで食べられるバインミーは、バゲットに肉や野菜などをたっぷり挟んだサンドウィッチです。バケットの皮は薄く生地はサクサク。注文のたびにパンの表面を軽く炙ってくれるので、さらにクリスピーな食感になります。
具材はベトナムハムとレパーペースト、にんじんと大根のなます、パクチーが代表的ですが、ミートボールや照り焼きチキン、海老や白身魚など多彩です。そのままでも、チリソースやヌクマム、塩、胡椒などで、自分好みに仕上げても楽しいです。
南部の家庭料理 バインセオ
バインセオは“ベトナム風お好み焼き”と紹介されることが多いですが、お好み焼きとはまったく別物。米粉をココナッツミルクで溶いてターメリックで色付けした生地を、フライパンで極薄くパリパリになるまで焼きます。そこに豚肉や海老、緑豆、たっぷりのもやしなどを乗せ、半分に折ったら出来上がり。
手でちぎったバインセオをミントやシソなどのハーブと一緒にレタスにくるみ、酢やヌクマムがベースのヌクチャムというタレにつけて食べます。
ハノイではフォーより食べられている?ブンチャー
ブンチャーは、元アメリカ大統領のオバマ氏がわざわざ訪れた屋台もあるほど、本場ハノイでは親しまれている麺料理です。同じ米粉で作られている幅広の平打ち麺・フォーに対し、ブンは細いのが特徴。また、ベトナムでは珍しいつけ麺スタイルです。
ヌクマムをベースにしたつけダレは、甘味としょっぱさが絶妙に絡み合う味付け。たっぷりのハーブがアクセントとなります。ブンに欠かせないのがハーブとひき肉を混ぜ合わせて炭火で薄く焼いた肉団子。この肉団子のコクとさっぱりしたつけダレ、ブンのつるつるした食感がたまらなくて、ついペロっといってしまう一品です。
手軽に食べられる屋台グルメ ソイガー(鶏おこわ)
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ローカルの人が出勤前にさっと買っていく。そんなベトナムの隠れたB級グルメがソイガーです。鶏の出汁で炊いたもっちりとしたおこわと、小さく割いた鶏肉の上に乗ったフライドオニオンやフライドガーリックの香ばしい味と香りがたまりません。これらをまとめる醤油ベースのソースは、すっきりとさわやか。ベトナムでは頻繁に出てくるヌクマムのソースに少し飽きてきたころに食べると、日本食とは違うけど、何か安心する味・・・。
小さいランチボックスにたっぷり詰められたソイガーは、日本円で100円前後。そこに店頭に並ぶモツやキンカンなどの、さまざまな鶏の部位を加えて豪華なランチにすることもできます。
どこまでも進化するベトナムコーヒー文化
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ベトナムコーヒーといえば、ごく濃いめに淹れたコーヒーを練乳の甘味で飲む、独特のコーヒー文化ですが、そこからさらに進化は続いています。
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「エッグコーヒー」は、ネーミングからは想像できないほどの衝撃があります。コーヒーに卵の組み合わせ、まったく想像できませんが、現れたのはおしゃれにココアがまぶされた泡状のホットコーヒー。ひと口飲んでみると「ティラミス。極上のティラミスなの?」。まったりと濃厚なクリームの奥からずっしりとしたコーヒーの旨味がやってきて、スプーンが止まりません。
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さらに驚いたのが「ヨーグルトコーヒー」。コーヒーにヨーグルトと練乳を合わせるというアレンジに、正直「おいしいの?」というのが最初の印象でした。
味は想像以上。ヨーグルトはどっしりした存在感ですが、酸味はそれほどでもなくクリーミー。コーヒーをまろやかにしていて甘すぎず、ヨーグルトのさわやかさがちょうどよく溶け合って、新たな旨味を構築しています。既存の概念、というものより、おいしさを追求するからこそ生まれる、ベトナムのコーヒー文化には、驚きがいっぱいです。
ベトナムは日本と同じく、国土が南北に広がっていて、気候や産業もさまざまです。土地が生み出す特色や、歴史的背景に彩られたその街だけの一品に、たくさん出会うことができます。この国で食の探究者となる旅、というのも楽しいのではないでしょうか・・・?
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