信玄餅といえば、山梨県の代表銘菓。求肥加工した餅に、きな粉と黒蜜をかけて楊枝で食べるスタイルは、多くの日本人に愛されています。

しかし「」となると話は別。きっと、まだ口にしたことがない人も多いのではないでしょうか。それもそのはず、実はコレ、かなりのレア商品なのです。

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製造元は、山梨県北杜市白州町に本店を構える金精軒。白州町はミネラルウォーター「南アルプス天然水」の採水地としても知られており、この名水を寒天で固めた水菓子が「」。

販売をスタートした2013年から2017年まで、だいたい6月上旬から9月末までの土日限定の取り扱いだったこともあり(祝日販売はナシ)、その希少価値は窺い知れるところ。

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寒天で固めるとはいえ、使用される量はごくわずか。そうして固体と液体の中間のような食感を実現しているのです。ただ柔らかいだけではなく、寒天独特のハリも維持。その状態は「ぎりぎり形を留めている」と言っていいでしょう。

さらに驚きなのは、運搬や日保ちといった一般的に考慮されるべき販売条件を一切考慮せずに作られていることです。限界を遥かに超えた水分を含ませているため、常温にさらすと30分ほどでしぼんでしまうことに。持ち帰りや予約はできず、お店に行かないと決して食べることはできません。

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販売店は金精軒本店と韮崎店の二店舗のみ。つまり、山梨県でしか食べられない“幻の信玄餅”というわけ。

その繊細さゆえ、効率的に大量生産を行う方法はなく、午前中に完売してしまう場合がほとんど。特に長期連休などでは、11時に来店したとしても食べられないこともあるそうです。

Licensed material used with permission by 金精軒製菓株式会社

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