食欲をそそるバターの風味と、絶妙な塩加減。ここ最近では定番商品にラインナップするお店も増えてきている「」ですが、その発祥のお店は愛媛県の八幡浜市(やわたはまし)にありました。

多いときには、1日で6000個売れることもあるという元祖「塩パン」を誕生させたのは、八幡浜市役所のすぐ裏手にある「Pain Maison()」。愛媛の松前と、東京・浅草の吾妻橋には、それぞれ息子さんたちが支店を出しています。

夏はパンが売れない…そこで「塩パン」

さっそく、塩パン発祥である八幡浜の「パン・メゾン」本店へ行ってきました。

「14〜15年前ですかね。パンって、夏は本当に売れないんですよ。暑いからみんなソーメンを食べたり、おやつもスイカになったりしてね。なんとか夏に売れるパンができないかなぁと思って開発したのが、塩分補給もできる塩パンだったんです」

オーナーであり、塩パンの生みの親でもある平田巳登志さん。それでも最初はまったく売れなかったそうです。

「これは絶対に売れる! と思っていたし試食したらみんなおいしいって言ってくれるんだけど、見た目はバターロールと似ているし、それで値段が10円以上高かったから、最初は全然ダメでした。でも徐々に、県外から八幡浜の市場にくる人たちが気に入ってくれたり、息子と同じ世代の高校生たちがクラブ帰りに買ってくれるようになって、じわじわクチコミで広がりました。4年くらいかかったんですよ(笑)」

「塩パン」はバター・食感・岩塩にこだわりあり

おいしさの秘密は、ふんだんに使ったバターと、カリっ&モチっの食感、あとは岩塩、この3つ。

「八幡浜のお年寄りから子供までおいしく食べてもらうにはフランスパンでは固すぎますからね。あとは塩パンに合うように、通常では考えられないくらいのバターを使っています。原価は考えないようにしながら(笑)。塩は甘みのある岩塩を使っています」

基本的に作り方などはすべてオープンにしていますが、どこの塩を使っているのか、だけは内緒だそうです。「振りすぎても辛くないんです、この塩は」。

八幡浜から全国へ「塩パンが広まって嬉しい」

今では全国に塩パンがあり、看板商品にしているお店も多いですよね、と聞くと…。

「周りには特許を取ったほうがいいんじゃないか、なんていう人もいるけど、僕は単純に嬉しいんです。自分の考えたパンが全国に広がって、同じ業界の人たちに認められたようなものですから」

他の新商品は、売れなければ1週間でやめてしまうこともあるそうですが、塩パンだけは絶対に売れると信じ続けたそうです。結果、今ではラジオやテレビにもたくさん取り上げられるほど爆発的ヒットになりました。

—— 流行りのウラには、かならず元祖あり。八幡浜の「塩パン」で今年の夏も乗り切りたいですね。

パン・メゾン

住所:愛媛県八幡浜市北浜1-8-15TEL:0894-27-0348営業時間:6:30 〜 19:00定休日:火曜日

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