思想家が創り上げた理想都市!インドにある世界最大のエコヴィレッジ「オーロヴィル」に行ってみた
この前、インド一周してきたんですが、インドの多様には驚き!北部だけでなく南部にも足を伸ばしてみると、そのことを強く実感しました。
まだ北インドしか行ってないと、「インドってほんとひどい!」と思っている人も多いかと思いますが、南インドに行ってみると、そのイメージは大きく変化します。
とくに宗教の違いというものは、その人物のメンタリティに大きな影響を与えるもの。
宗教の坩堝のようなインドでありますが、そこで今回はぼくが見てきた南インドにあるコミューン「オーロヴィル」をご紹介します。
コミューン「オーロヴィル」って何さ?
photo by Yasuo Nakagawa
「オーロヴィル」とは、インドのタミル・ナードゥ州ヴィリュップラム県にあるコミューン。最寄りの街は、白亜の建築物が立ち並ぶポンディチェリーです。
インドの独立運動にも関わった思想家・宗教家であるオーロビンド・ゴーシュのパートナーだったフランス人女性であるミラ・アルファサによって提唱され、1968年に設立。
世界各国の人びとが国籍や民族を越えて、調和した生活を送ることが目指されている持続可能なユニバーサルタウンを目指した、理想都市です。
ここに住む人びとは、教育や医療、食事などのサービスが、無料か、とても安価で受けられるそうで、貨幣にできるだけ依存しない生活が心がけられています。
現在、西欧諸国の人びとを中心に、40カ国以上から2,000人以上の人びとが暮らしていて、その中には日本人も10人弱の人が住んでいるそう。
町の構造がなんか未来っぽい!
photo by Yasuo Nakagawa
このコミューンの特徴のひとつは、黄金のゴルフボールとも呼ばれている瞑想ホール「マトリマンディル」を中心にして、それぞれの役割を持つ5つの区域に綺麗に整理された構造。
「文化ゾーン」、「産業ゾーン」、「国際ゾーン」、「居住ゾーン」、「森林ゾーン」。
町の全体像を上空から眺めると、「マトリマンディル」を中心として、スパイラル状にデザインされていることがわかります。
パッとみただけだと緑豊かなのどかな田舎の風景に見えるのですが、懐かしいような新しいような、そんな不思議な感覚になれる未来っぽい場所なのです。
観光客が入れるゾーンは限られている
photo by Yasuo Nakagawa
オーロヴィルは、基本的に観光客が入れるエリアが限られています、そのため、この町を訪れる際は、まずビジターセンターに向かうことに。
このセンターには、この町を形作っている思想を伝える書籍などの販売スペースや、歴史や構造を学べるギャラリー、そしておしゃれなカフェやブティックまであったり。
町の住民には、お店や会社を経営している人びとも多くいるそうで、観光産業も盛ん。
お店や会社を経営するために、地元の人びとを雇用するので、近隣地域の経済をも活性化させているそう。
訪れてみて感じた印象
photo by Yasuo Nakagawa
いわゆるコニューンというと、反近代というか、まず「反」が先にあって形成されているので、歪なイメージを持ちがちですよね。
けれども、実際に足を運んでみると、そんなイメージには、多くの偏見が含まれていることが分かります。
また、このコミューンはまだ完成しておらず、ゆっくりと無理せずに理想的な社会や都市を作ろうとしているとのこと。
一人の人生の長さ、それを遥かに超えたスパンで考えられ、それでいて人に優しい都市設計。それを肌で感じることができました。
まとめ
photo by Yasuo Nakagawa
いかがでしたか?
インドにある巨大なエコヴィレッジ「オーロヴィル」。ここを訪ねてみると、今まで持っていたコミューンのイメージが変わってしまうかもしれません。
異文化体験を旅の楽しみのひとつとするならば、ここはぜひ訪れて欲しいオススメの場所。
インドの多様さや懐の深さも感じられる忘れられない体験がそこには待っています。また、自分や社会、そして世界について考える良いきっかけになるかも!