インド最後の秘境「レー」がまるで異世界だった
インドの北、ヒマラヤ標高3000mに位置する街「レー」をご存知でしょうか?
ここはインドにも関わらず、住民のほとんどがチベット族の人々。インド定番のリクシャーもなければウザい勧誘もない。あるのは、仏教を熱心に信仰するチベットの人々の暮らしのみ。
デリーからレーに降り立った僕は、世界のあまりの変化に本当にびっくりしました。
そんな「レー」ですが、定番の観光の一つに”ゴンパ”と呼ばれるチベット仏教のお寺巡りがあります。
実はこのゴンパ、まさに”秘境”と呼ぶにふさわしいお寺なんです…!数百年の歴史を持つ壁画、仏教美術、そして今でも修行が行われている寺内の空間。遥か昔から使われてきた状態そのものが残る、まさに”生きた美術館”の世界がそこにはありました。
今回はそんな”ゴンパ巡り”の魅力について紹介していきます!
レーとは?
地図上ではこんな所にあります。
インドの中でもほぼ最北端に位置し、レーのあるラダック地方はパキスタン・中国との国境に接しています。そのため、至る所に軍の基地などを見かけます。
チベット仏教の中心地であり、小チベットと称されることもあるそうです。チベットといえば中国内のチベット自治区が有名ですが、この地域は破壊や侵略を受けなかったため古い文化や美術品が残っているそう。
ゴンパとは?
チベット仏教のお寺は総じてゴンパと呼ばれています。地域によって色んなゴンパがある中、レーのゴンパは保存状態がよく宗教的・美術的に価値が高いと有名。
レー周辺にはいくつもゴンパが点在しており、それを効率よく回るために各旅行会社やタクシーの運転手がゴンパ巡りツアーなるものを組んでいます。
ゴンパ一つ一つが車で数時間離れているものもあり、自力で回るのは厳しいです。値段も統一されていないので、是非数社しっかり比較してから値下げ交渉を行ってベストなツアーを選んでください。
月の世界と呼ばれる絶景
photo by Yuichi
ゴンパ巡りの一番の見所は、もちろんゴンパです。
しかし、その道中も実は大絶景が広がっています。ヒマラヤ山脈の標高3000mに広がる世界は荒々しく、あまりに広大なため「月の世界」と称されるほど。
photo by Yuichi
僕はちょうど冬の時期に行ったため、緑が全くない岩肌むき出しの荒々しい地形に出会えました。
photo by Yuichi
インダス川も流れており、コバルトブルーがとっても綺麗。
photo by Yuichi
あまりの寒さに滝も凍っていました。
ティクセゴンパ
photo by Yuichi
レーの近くにあるゴンパ。時間がない日でも来ることが可能です。
このように、多くのゴンパは丘の上に立っています。
photo by Yuichi
外観はこんな感じです。
photo by Yuichi
中ではお坊さんが修行の真っ最中。
photo by Yuichi
日本のお寺の仏像と似ていますが、色使いなどがこちらの方が派手です。
古くから残る装飾も保存状態がよく、実際に目の前にするととても神秘的な気持ちにさせられます。
photo by Yuichi
ゴンパの装飾は非常にカラフルなので写真映えもバッチリです。
ラマユルゴンパ
photo by Yuichi
こちらはレーの街から車で数時間離れているので、1日かけてツアーを通して行くのが一番でしょう。
photo by Yuichi
入り口に説明が書いている看板があります。
photo by Yuichi
中は他のゴンパと同様に、仏像がいくつも安置されています。
photo by Yuichi
未だ現役で使われている机です。お経の様なものが書いてありますが、意味はさっぱり…。
観光用のツアーを寺が開催しているわけではないので、ガイドの説明などはありません。自分で考えて感じるしかありません。
photo by Yuichi
このゴンパは壁画がとても綺麗。日本に存在する同じ仏教といえど、ここまで違う雰囲気の壁画になるんです。
アルチゴンパ
こちらのゴンパはラダック地方の中でも最も古く、価値のある仏教芸術が残ります。しかし、多くの場所が撮影禁止です…。
photo by Yuichi
この橋を渡った先にあります。タルチョと呼ばれるチベットの旗がたくさんかかっています。
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こちらはどのゴンパにもある「マニ車」と呼ばれるもの。時計回りに回すとお経を読んだのと同じだけ功徳があるとされています。
なので、参拝にきている人は皆必ずこのマニ車を回しながら歩きます。
photo by Yuichi
この中に壁画や仏像が保存されています。中は、本当に”生きた美術館”と呼びたくなる様な世界。
古くから残る多くの仏像や壁画が、今も信仰対象として使われています。
しかし、中は撮影禁止なので今回この記事に写真を載せる事はできません…。是非実際に行って、自分の目で確かめてください。
photo by Yuichi
また敷地内にこの様な建造物もたくさんあり、中には曼荼羅が描かれています。
photo by Yuichi
こちらがその曼荼羅。美術館の中でガラス越しに観れる様な壁画に、360度囲まれる経験はなかなかできません。
レーへのアクセス
レーへはデリーから飛行機でのアクセスが一番簡単です。1日数本出ており、時間も1時間半とそこまでかかりません。
陸路で行く方法もありますが、冬には道がふさがれていますので利用できません。もし夏や春に行くのであれば、陸路も検討してみてください。3日ほどかかるそうですが、大きな節約にはなります。
また途中でマナリという街に止まるらしいのですが、そこは自然豊かでゆっくりできると旅人の中で評判が高い街でした。
まとめ
いかがでしたか?
レーやゴンパはまだまだ日本では馴染みが薄いかと思います。ですが、その分全く違う世界、違う文化を体験できる数少ない場所です。
是非インドに行った際にはレーへ足を伸ばしてみてください。