「アゼルバイジャン」と聞いて何が思い浮かびますか? 私はアゼルバイジャン帰りの友だちに会うまで、アゼルバイジャンがどこにあるかも、首都の名前も、何語が使われているのかすら知りませんでした。国名もなんだか謎めいているし……。

でもそのミステリアス感に惹かれ、「行かなきゃ!」という謎の使命感に駆られてしまうのは、バックパッカーの性。中央アジアに行く旅の”ついで”に、1泊でアゼルバイジャンに乗り込んでみました。

結論から言うと、アゼルバイジャンは今まで訪れた国のなかでもトップレベルで好きな国になりました。今回は私の経験をもとに、アゼルバイジャンについて紹介します。

 

アゼルバイジャンの中で訪れた都市とルート、移動方法

photo by 西嶋結

たった1泊の旅だったので、訪れたのは首都・バクーのみ。ウズベキスタンのタシケントから空路でバクーに入りました。到着したのはヘイダル・アリエフ国際空港というバクーの空港です。ヘイダル・アリエフ国際空港から市内までは30kmほど。路線バスが便利です。

バクーには、路線バスに使える「BakiKART」というICカードがあります。バクーの空港でこのカードを購入し、市内へ出ました。市内行きの路線バスは、空港を出た目の前の道路に停まっています。

photo by 西嶋結

カードは空港を出たところの自動販売機で購入できますが、おつりが出ないので注意してください。私の後に買おうとしていた外国人はお金を崩していなかったようで、まわりの人に両替を頼んでいました。

 

アゼルバイジャンでのエピソード(人とのエピソード)

photo by 西嶋結

後から知ったのですが、バクーは親日で有名だそう。

印象的だったのは、ビザカウンターのスタッフとのやり取り。ビザカウンターのスタッフって、忙しいせいか、冷たいことがしばしば。しかしヘイダル・アリエフ国際空港のスタッフは違いました。「日本から来たの? ようこそ!」からはじまり、「漢字って難しいね」などとしばし雑談してくれました。

スタッフ同士も仲がいいようで、私に対応してくれたスタッフだけでなく、他のスタッフも仕事の手を止めて、私がビザ申請書類に書いた漢字に見入っていたのが印象的です。

 

アゼルバイジャンでのエピソード(場所のエピソード)

photo by 西嶋結

バクーで一番素敵だったのが、旧市街です。バクーには旧市街と新市街があり、風情ある旧市街とモダンな新市街がはっきりわかれています。新市街から旧市街へ歩いて向かうと、街並みががらりと変わります。

旧市街は城壁に囲まれています。建物の壁にはアゼルバイジャン風の絨毯がかけられていて、色鮮やかな絨毯が土色の壁によく映え、フォトジェニック。

城壁の街並みを歩いているだけでも楽しいのですが、緑豊かな公園でおしゃれな若者がデートをしていたり、ときどき真っ白な建物があったりして、新旧入り交じった雰囲気が独特な街です。

 

知っておくべきキーワードは「火」

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アゼルバイジャンを語るうえで欠かせないキーワードが「火」。アゼルバイジャンは別名「火の国」と呼ばれているほど、火がキーワードになっています。

その理由になっているのが、ゾロアスター教の存在です。後述しますが、ゾロアスター教は世界最古の宗教のひとつで、火を神聖視するそう。

そしてバクーのシンボルが「フレームタワー」。バクーを歩いているとどこからでも見える、火の形をした超高層の建物です。2013年にオープンし、オフィスやホテルとして使われています。総工費はなんと350億円。夜はライトアップされます。バクーに行ったなら必ず見てほしい建物です。

 

アゼルバイジャン旅行を楽しむためのアドバイス

photo by 西嶋結

徒歩で回るのが非常に楽しい街なのですが、実は路線バスが発達しており、観光に便利です。前述したとおり、空路でバクーに到着したらすぐ「BakiKART」(バクーカード)というICカードを購入することをおすすめします。地下鉄に乗るときも使えます。

BakiKARTはチャージ式で、日本のPASMOなどと同様、バスに乗ったときにピッとタッチして使います。バスの運賃は格安なので、ちょっと多めにチャージしておいてもいいかもしれません。

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アゼルバイジャンの治安

photo by 西嶋結

バクーの治安は良好です。一部をのぞき、バクーを含むアゼルバイジャンの大部分は、外務省によると「レベル1(十分注意してください)」となっています。

しかし私自身、バクーを歩いていて危険を感じたことはありませんでした。外国人だからといってジロジロ見られるなんてことも経験していません。バクーの中心部は常に人通りがありますし、夜に外を歩いている女性や子どもも多く目にしました。

もちろん日本とは違うので、スリや置き引き、ぼったくりなどには十分注意するようにはしていました。

 

アゼルバイジャンの物価

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アゼルバイジャンに行ったことがあるバックパッカーは決して多くないようですが、どうやらその理由のひとつに物価の高さがあるようです。私が訪問したとき(2018年3月)には、たしかにアジア諸国よりは少々高いかなという程度でした。

日本や西欧諸国ほど高くはありませんが、「こんなに安いの!」と驚くほどの安さではありません。500mlの水が本60~80円くらい、庶民的なレストランでは500円~700円くらいを想定しておけばいいでしょう。

実際に行くとよくわかると思うのですが、アゼルバイジャンはオイルマネーで潤っている国です。食事もホテルもピンキリで、豪華なところはとことん豪華でした。

 

アゼルバイジャンの美味しかった料理や食べ物

photo by 西嶋結

地理的に、アゼルバイジャンの料理はロシアやトルコ、イランなどの影響を受けているそうです。ここは世界三大料理にランクインしているトルコ料理を選ぶことにしました。

おすすめは、Fountain SquareのすぐそばにあるDolma Restaurant。トリップアドバイザーのランキングが高かったこと、アクセスが良かったことから選びました。ケバブやアイランなどのトルコ料理をリーズナブルに楽しむことができました。

店員さんのサービスもよく、レストランの内装もアゼルバイジャン風です。女子は絶対にときめくお店だと思います!

 

アゼルバイジャンのエンターテイメントやアクティビティ

私は行けなかったのですが、バクーの近郊にゾロアスター教の寺院があります。バクーから20kmほどの距離で、バスで行くことができます。

ゾロアスター教を調べてみると、世界最古の宗教のひとつであること、ゾロアスター教(拝火教)の名前のとおり火を神聖視することなど、おもしろい情報がたくさん出てきます。中二病の男子が喜びそう……。

バクー近郊にある寺院はアテシュギャーフ拝火教寺院という名前で、常に火が燃え続けているそう。

 

アゼルバイジャンのナイトライフ

決して数は多くないようですが、中心地にはバーやパブがあります。

ですが夜の過ごし方としてむしろおすすめなのは、バクーのシンボル・フレームタワーのライトアップを眺めること、ロープウェーからバクーの街並みを見下ろすことです。

 

アゼルバイジャンのお土産

photo by 西嶋結

アゼルバイジャンのお土産でおすすめなのが、お茶です。アゼルバイジャンはお茶文化のようで、地元のスーパーに行くと、びっくりするほどたくさんの種類のお茶が売られていました。私は会社へのおみやげとして、お茶のパックが大量に入っている箱をひとつ買いました。パッケージもかわいいし、コンパクトでかさばらないのでおすすめします。

また旧市街を歩いていると、絨毯屋さんだらけでした。アゼルバイジャン風の模様がかわいいものもたくさん。値段と荷物の容量さえ許せば記念に購入してもいいかもしれません。

 

アゼルバイジャンのビザ

空路入国であれば、日本人はアライバルビザを取得できます。ビザカウンターで名前などの必要事項を記入した紙を提出するだけ。しかも発行は無料で、カウンターが空いていれば5分も待たずに受け取れます。

 

アゼルバイジャンの基本情報(首都、通貨、言語、宗教、時間帯など)

首都:バクー
通貨:マナト
言語:アゼルバイジャン語
面積:8万6,600平方キロメートル
人口:990万人
宗教:イスラム教シーア派
時間帯:日本より-5時間
気候:大草原気候

 

アゼルバイジャンへの行き方(日本から行った場合)

日本から直行便はないため、モスクワやドバイなどで乗り継ぎ。

 

アゼルバイジャンにある有名な世界遺産

ゴブスタンのロック・アートと文化的景観

ゴブスタンのロック・アートと文化的景観

ゴブスタンのロック・アートと文化的景観

photo by Tony Bowden

ゴブスタンのロック・アートと文化的景観

ゴブスタンのロック・アートと文化的景観

photo by Bruno Girin

アプシェロン地区、ガラダフ地区、ジンフィンダシュ山・ベユクダシュ山・キチクダシュ山のある地区の3つからなる高原にある巨石群。1930年代に、ここで約6000年前に描かれたとされる岩石画が60万点以上も発見されました。

人間の他、野生動物や葦舟、太陽など描かれているものは大変幅広い種類に及びます。2007年に世界文化遺産に指定されました。

 

最後に一言

バックパッカーが意外と行かないアゼルバイジャン。正直なところ期待はしていなかったのですが、「1泊じゃなくてもっとゆっくり滞在すればよかった!」「むしろ住みたい」「旅友にもすすめたい」と思うほど素敵な国でした。アジアの雰囲気とヨーロッパの雰囲気の両方を味わうことができ、アジア人にとっても居心地のいい国です。

イランやウズベキスタンに行くとき、ちょっと足をのばしてアゼルバイジャンにも訪れてみませんか?

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