ベルベル人は怖い?そんなイメージを払拭したモロッコでの出会い
こんにちは、AYAです。110日間世界一周に出かけ、帰国してからかれこれ数年が経つのですが、あの楽しい日々をよく(しょっちゅう?)思い出します。
特に世界一周中訪れた国の中で、三本の指に入るお気に入りの国の一つがアフリカ大陸のモロッコ!
photo by AYA
なぜモロッコに訪れたかというと、世界一周前に作ったしたいことリストのうちの一つが「砂漠でラクダに乗りたい!」だったからです。
ワンワールドで世界一周航空券を取った私は、もちろんモロッコもプランに入れました。でもどこで乗るかは……未定。
「とりあえずどっかで乗れるやろー!」のモチベーションで出かけたAYAの、ラクダに乗るまでの行き当たりばったり旅を今日は紹介します。
アトラス山脈を超えてワルザザードへ
photo by AYA
ヨーロッパ周遊中、5日程旅程を取ってやってきたモロッコ・マラケシュ。
食べ物も文化もヨーロッパとは全く違い、新鮮な気持ちで空港に到着。しかしタクシーはあまり信用できなかったので、ほぼ徒歩で中心部まで目指すという波乱万丈な幕開けのモロッコ旅行でした。
photo by AYA
モロッコでしたいことは、ワルザザードに行き、そこからアイトベンハッドゥーを観に行くこと。そして砂漠でラクダに乗ること。
宿で「アイトベンハッドゥーまで行けばその辺でラクダに乗れるよー!」と言われ、次の日にバスで向かうことに決めました。早朝バスに乗り込み無事ワルザザードに着き、タクシーの値段交渉しながらアイトベンハッドゥーを観光。
photo by pixabay
満足しながらも宿に帰るも……砂漠はどこ?ラクダはどこ?
あれ、砂漠は?ラクダはどこ?
photo by AYA
ワルザザードは名前的に砂漠っぽい!と、勝手にイメージしていたのに、砂漠の砂一つ無い小さな町のワルザザード。宿で相談するも「ラクダや砂漠はメルズーガでしょ!」と北を指差され、え?ここではラクダに乗れないの?と落胆しました。
もうこのままラクダに乗る夢を諦めるべきかと迷い、夕飯を食べて宿のロビーでくつろいでいると、受付に旅行会社の人らしき人が。
フレンドリーに話しかけてくれたので、少し会話をしていると、
「どうしても砂漠に行ってラクダに乗りたいの?う〜ん……じゃあマハミドなんてどう?」と地図で指さしました。それは、アルジェリアとの国境付近の小さな町。
「マハミド?聞いたことないけど……でも、砂漠でラクダに乗れるなら!」
そんなこんなで、迷いながらもバスを調べ翌々日にはマハミド行きのバスターミナルへ。まさかの聞いた予定時刻が間違っていたのか、バス停で4時間待ち、遂にマハミドへ出発しました。
電灯のないサハラ砂漠の夜を駆け抜け辿り着いたマハミドでの出会い
photo by AYA
入り口付近にモスクがあり、土壁の小さな家が立ち並ぶマハミド。バスからミニバンに乗り換え夜のサハラ砂漠を駆け抜けてたどり着きました。着いた日は夜だったので、たまたま見つけたゲストハウスで就寝。
元々モロッコでの日程は1週間足らずだったので、マハミドで1日を過ごして翌日帰る旅程になりました。
夜とは全く違う雰囲気の町。ラクダに乗りたかったのですが宿主には高いツアーしか進められず、またまた諦めかけてサハラ砂漠へと散歩に出かけ始めていました。
photo by AYA
ロバが珍しくて写真を取っていると、2人の陽気なベルベル人が話しかけてきました。
photo by AYA
どうも2人はこの町の人みたい。とんでもなく陽気で、私が持っていた砂漠の人のイメージとは正反対。
photo by AYA
砂漠に案内してくれて、町の生活や人々のこと、アラビア語を教えてくれたりしながらサハラ砂漠を案内してくれました。
photo by AYA
他にも友達のフランス人女性を紹介してくれたり、お肉をご馳走してくれたり、砂漠で大爆笑してジャンプして……
photo by AYA
あっという間のサハラ砂漠での午後。
photo by AYA
砂漠に布を貼っただけのような家にも招待してくれました。砂漠の人の生活を垣間見た気分。あまりにもいろんなことが起こりすぎて、すっかり本来の目的「ラクダに乗る」を忘れるほどでした。
「ところで、何でこんな小さな町に?」
あ!ここでようやく思い出す私。そうやん。私、ラクダに乗る為にここまで来たんやん!
話しているうちに、折角だからうちのラクダにも乗せてあげるし、家に泊まっていきなよ!という感じで話はトントン拍子に進み、ラクダに乗れることに!
まさかの展開!こんな小さな町でラクダに乗れるなんて!
ラクダに乗って、砂漠の町でホームステイ
photo by AYA
ベルベル人の一人が誰かしらに電話をかけ、ラクダを頼んでいる様子。後々知ることなるのですが、彼はこの小さな町で小さな旅行会社を営んでいるようです。
おまけに「せっかくこの小さな町にきてくれたんだし!」と、なんと、もう一人のベルベル人の家にホームステイしたら?と誘われ、ホームステイをすることに。
今朝は初めてのマハミドでの1日をどう過ごそうか悩んでいたのに、たまたま出会ったこの二人のベルベル人のおかげで1日が急に特別で楽しい日になりました。人生何があるかわかんないな!って改めて思った瞬間です。
photo by AYA
そんなこんなで白いラクダが到着しました。さらさらの砂を踏みしめながらラクダに乗って砂漠を散歩。大きな太陽を背に、進んでいく。
photo by AYA
……念願のラクダ!乗り心地は決して良いとは言えないけど、絵本や映画の中だけしか無理だと思っていた砂漠でラクダに乗るということ。この夢が叶っただけでも、言葉にできない程の嬉しさでいっぱい!
photo by AYA
ラクダに乗ったあと、ホームステイをさせてもらうもう一人のベルベル人の家へ。
砂漠でもらった心に響くたくさんの言葉
photo by AYA
家に着いて、少しのんびり。テレビから音楽が流れていて、ボブマーリーやセリーヌディオンが聞こえてきてなんか不思議な感じでした。
いろんな話をしたり、旅の話をしたり……この2人と話していると、心に響く言葉をたくさんくれました。
Smile is the best of all over the world!-笑顔でいることが世界中で一番bestなこと-
砂漠でまだ「この2人についてきて本当に良かったのかな……」と思っていた時に、2人が「笑って!」って何度も言ってきた後の一言。来たかったサハラ砂漠に来れた。それだけで幸せなことなんやから、笑わないと!と思えた一言でした。
A lot of fun are waiting you!-たくさんの楽しいことがあなたを待っているよ-
これからの旅路のこと。どこで何をしようか。ブラジルに入国するビザは取れるかな。なんて、いろんなこれからの旅路の不安を話した時にこの言葉をかけて励ましてくれました。
たくさんの楽しいこと、happyなことがあなたを待っているからって。一気に不安がなくなった瞬間です。
そして、Don’t worry be happy! という言葉。
急がず、マイペースにいけばいいんだよ、と教えてくれました。時計なんか見ないで、時間を考えず、自分がしたいと思うことをしたらいいんだよと言ってくれました。
そして、そのもう一人のベルベル人の妹やお母さんにも出会いました。妹にいろんな場所を旅行した時の写真を見せたら、いろんなことを伝えたそうにしていて、「フランス語話せる?」って聞いてきたのです。
でも「ごめんね。英語しか話せない」と伝えたら、ぽつんと「beautiful.」と言って、その一言に全てを込めた気がしました。
その瞬間。あ、別の言語を習おう。砂漠でも話されているフランス語!と、未来の渡仏を決めた瞬間でもありました。
こんな底抜けに明るい彼らや優しい家族。でもふとした時に、「アラビア人やベルベル人と聞くと世間では誰もが怖いイメージを持ってるからな……」って寂しそうにつぶやいた一言。
確かに、私も彼らに出会う前だったら怖いイメージを持っていたかも。「私がみんなにこの思い出をshareしてイメージを変えるね。」と返事をしました。
photo by pixabay
夜には雲一つない満点の星空。これも街灯がないマハミドだから見える景色。何よりもどんな灯よりも星空が綺麗。
そんなあっという間のマハミドでの1日。次の日、早朝にお祈りをしに行く人と共に町に出てMarrakesh行きのバスに乗り込み帰路についたのでした。
モロッコをあとにして……
photo by AYA
行き当たりばったり。思いつきで決めたマハミド行き。でもこの思いつきとラクダに乗りたい!の心に従ってバスに乗り込んだからこそ出会えた人。見られた景色。そして人生を変えるような経験。
一期一会という言葉の意味をひしひしと感じたモロッコ旅行でした。