エチオピア観光の超マイナースポット「秘密のライオン像」がある遺跡
エチオピアの観光地の定番と言えば「ラリベラ・ゴンダール」そして「アクスム」でしょう。
アクスムは、4世紀にキリスト教を受け入れたアクスム王国の都があったところ。もっとも、キリスト教を国教として受け入れたのが4世紀というだけで、王国自体の歴史は紀元前5世紀までさかのぼります。


photo by KM777


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アクスムの見どころは町中に集中しており、ガイドブックにある観光地をトゥクトゥク(インドのバジャジ社製品が多いのでバジャジともいう)と徒歩で一通り観光するのに丸1日はかかりませんでした。
ジュース屋であった青年の囁き
エチオピア滞在中、私は毎日生ジュースを飲んでいました。エチオピアの生ジュースは、ほとんど水を混ぜないのか、ドロドロで非常に濃厚なのです。
私のお好みはスプリス(Sprice)と地元で呼んでいる、マンゴー・アボガド・グアバの3色(3層)ジュースです!町・店にもよるが、20ブル(100円)前後で飲めます。


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いつものようにジュース屋でスプリスを飲んでいると、18,9の青年が声をかけてきました。
青年「トゥクトゥクで町を回りませんか。」
私 「もう昨日一通り回ったよ。今日はこのあとラリベラに飛ぶだけ。ここでゆっくりするよ」
青年「僕は観光客がめったに行かない、秘密の場所を知っているんです。ライオン像見たくないですか?未完成のオベリスク(unfinisshed obelisk)もあるんです。」
シバ女王の宮殿跡の先にあるということ。


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まだ少し時間はあるし、空港までどうせトゥクトゥクにのるので、ライオン像によってもらってからそのまま空港まで行ってもらうことにしました。
料金の言い値は半分(200ブル)に値切って。
ゴバ・デュラ遺跡


トゥクトゥクは町中を過ぎ、シバ女王宮殿跡を過ぎ何もない荒地で止まりました。「ひょっとしてだまされたか?」と思うようなところでした。
ですが、遺跡の名前のような錆びた看板が立っていました。「Goba Dura」という遺跡のようです。観光客はだれ一人いません。
ドライバーの青年は、「ついて来て」と荒地に入って行きます。私が後をついていこうとすると、後ろから別の少年が来て、ドライバーの青年を呼び止めました。


未完成のオベリスク(上)


どうやら(チップ目当てで)、私のガイドをしたいようです。少年の村なので、そういわれると青年も断れないのでしょう。少年についてってくれと、私に頼んできました。私は土地の習慣を受け入れ、少年について行くことにしました。


結果的にはそれでよかったです。英語は片言でしたが、少年の村の中を見せてもらうのは楽しく、少年も自分の村を外国人に紹介しているのが誇らしいようでした。
村を通り過ぎると、岩場を上って行きます。少年の友達と思われる、さらに小さい少年たち(5〜6歳)も、いつの間にか加わっています。
ライオン像との遭遇


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いったいどこまで行くのでしょうか。すでに30分も歩いています。「ライオン像がみたいのは分かっているよね」と念を押すと、行く手を指を指すのでたぶん大丈夫でしょう。
ひときわ大きな岩にたどり着き、裏手に回ると、ライオン像はありました。鬣がないのでライオンじゃなくてピューマかもしれません。
体長1.5mくらいでしょうか。彫像や銅像ではなく、レリーフでしたが。ライオンの口元に、放射線模様の入った大きなボールのようなものが描かれています。「これは何?」と少年に聞くと、少年は間髪入れずに「ブレッド(パン)だよ」と答えました。
パンにしては大きいけど、自信満々に答える少年がほほえましく思いました。考古学者ならきっと、王の権威を高めるような神器の一種とか言いそうですが、考古学者の説だって推論にすぎず確証はないわけです。誰も本当の意味をしらないのだとしたら、正解がパンでもいいような気がしました。
いったいどれだけ古いものなのか、少年の口からは聞けなかったけれど、日本だったら確実に博物館に保管するか、屋根を付けて風化から保護しようとするに違いありません。
村の奥の岩場で、古代の謎と向き合うシチュエーションがなんだか気に入り、いい気分でチップを渡して空港に向かいました。
もし、アクスム観光で時間が余ったら、ゴバデュラ遺跡に是非寄ってみてください。
村に入れば子供たちがきっとあなたをガイドしてくれることでしょう。そして、ライオンの口元にあるボール、あなたには何に見えるでしょうか。