昔からカナダの中でも移民が多く住んでいたと言われる国際都市トロントネイバーフッドと呼ばれる中華街などの各国のフードエリアをはじめ、毎月新しいレストランがオープンし、グルメも観光の目的の一つになっています。

昔からさまざまな食文化が培われてきたトロントで、「台所」と呼ばれるほど市民に愛されているマーケットがセントローレンス・マーケット。ずっと訪れたかったライターの桃(@XxPeach)が、今回はこのマーケットの楽しみ方をご紹介します。

トロントにあるセントローレンス・マーケットとは



トロントにある、セントローレンス・マーケット(St. Lawrence Market)は、さまざまなお店が一つのエリアに集まった、食のショッピングモールのような場所です。



トロントは昔、ヨークという大きな街でした。しかし、すぐ近くのニューヨークを含め、世界各国にヨークという都市名が使われたことで、1834年に町の名前を「トロント」に改定。トロント初の市庁舎の跡地が、セントローレンス・マーケットになりました。



この「トロント」に改定したときの歴史などは、マーケットの入り口に写真付きで説明されています。トロントの中でも非常に歴史ある建物の一つで、親しまれているのも納得です。



建物自体が非常に古く、1899年にはアーチより奥が改装され、1970年の改装で今の状態に。昔の市庁舎時代が残るのは、こちらの入り口だけ。アーチを潜ると200年続く、明るい市場が広がっています。

セントローレンス・マーケットでの楽しみ方



セントローレンス・マーケットは二階建て。パン屋、海鮮屋、肉屋など、さまざまな種類のお店が並んでいます。3日間の滞在中、2日連続でマーケットに通った私が紹介する、楽しみ方をご紹介します。

雰囲気を楽しむ



トロントは、ビジネス街が広がっていて高いビルがたくさんあり、想像以上に都会です。そんなトロントにあるマーケットは、一歩足を踏み入れるとこれまで見てきた市内とは違った雰囲気を味わえる、ちょっと特殊な場所。



柔らかく温かい雰囲気の中、たくさんの人がワイワイガヤガヤしながら買い物を楽しみます。トロントにはたくさんの観光スポットが点在していますが、セントローレンス・マーケットもフードマーケットとして歩いているだけで楽しめる観光スポットの一つです。

試食・味見をする



「海外の食事って当たり外れがあるな〜」なんて思ったこと、ありませんか?マーケット内では試食や味見ができるお店が多いため、実際に購入する前に試してみるのも可能。物によっては1個〜購入できるお店もあるので、イートインスペースで味見もOKです。



少しずつ味見をしながらマーケットをぐるっと回ると、ランチ代わりになるかも。お腹を空かせて訪れることで、味見をしながら気に入ったものはそのまま購入し、ランチとお土産選びを一緒に済ませてしまうのも手です。



こちらはカナダグルメで有名なピーミール・ベーコンというサンドイッチが食べられる「Carousel Bakery」。合わせて、カナダの珍しく美味しいチーズが食べ比べできる「Alex Farm Products」は忘れずに立ち寄ってくださいね。

マスタード屋さんはマストで訪れる



日本人から非常に人気が高いと噂の、黄色い看板が目印のマスタード屋さん「Kozlik’s Mustard」。何十種類ものマスタードがずらりと並んでおり、スタンダードな普通のマスタードからトリプルクランチマスタード、ジンジャーが入ったマスタードなど、ちょっと変わったマスタードが購入できます。



人気商品はこのように味見可能。「こんなにたくさんのマスタードからお気に入りを見つけるのって大変……」と思ってしまいましたが、クラッカーに付けて実際に食べることで、どんなマスタードかわかるのは嬉しいですね。

日が落ちたらライトアップも



訪れたときはちょうどクリスマスシーズン。トロント市内のホテルや会社など、さまざまな場所でライトアップや装飾がされていましたが、マーケットも同じくキラキラしていました。



一歩お店の中に入ると大きなクリスマスツリー、外に出ると雪の結晶のように光る装飾。冬は寒いですし早く日が落ちますが、外に出てもワクワクする世界が待っているので、足早に帰るのではなく振り返ってマーケットを見てみてください。

環境に優しいエコグッズを買う

トロントは街全体でもエコや環境保護に力を入れており、タンブラーを持ち歩いたり、エコバックを持って買い物に行ったりする人が多いと言います。

マーケット内にもエコグッズを置いているお店があり、タンブラーやエコバッグはもちろん、何度でも洗って使える&小さくなるタッパー、竹で作られたカトラリー、洗えるストローなど、探せば探すほど出てきます。エコに興味がある方も、今まだない方も、毎日持ち歩きたいグッズばかり並んでいます。

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セントローレンス・マーケットでお土産購入!



セントローレンス・マーケットは「トロントの台所」と呼ばれ、たくさんのお店があるので、お土産を買うためにもぴったりの場所。今回、実際に購入してよかった!と思ったお土産を5つご紹介します。

2種類のマスタード



マスタードが美味しいと有名な「Kozlik’s Canadian Mustard」で、粒マスタードとハニーマスタードを購入しました。粒マスタードは今まで見たことのないつぶつぶ感がたまらず、ソーセージとの相性が良さそう。ハニーマスタードはそこまで甘すぎず、あくまでマスタードとして味わえます。

アイスワイン&メープルの紅茶



カナダの甘いアイスワインと、メープルの香りがとんでもなく癒される紅茶。お湯を入れて蒸らしているときはもちろん、少し時間が経って紅茶が冷えてもしっかり甘い匂いが残っているので、長い時間癒されます。今でも毎晩飲んでいますが、リラックス効果も感じられるのでとてもおすすめです。

ちなみに、お土産屋さんで見つけたメープルクッキーは、カナダ産のメープルを使っていて、甘党にはたまらないかも。

バンブーカトラリーセット



一人一つは持っておきたい、カトラリーセット。こちらは子供用でナイフ・フォーク・スプーンのセットですが、大人用は箸もついて大きめの造りとなっています。

箸はマイ箸をすでに持っていたこと、自分の手が小さいことから今回は子供用を購入しました。竹でなんだか馴染みやすく使いやすい上に、かさばらないサイズがGOOD◎

折りたたみ式ボトル



タンブラーはいくつも持っていますが、飲みものを入れていないときに、カバンの中がかさばってしまうのが難点でした。こちらの折りたたみ式ボトルなら、使わないときはこんなに小さく畳めるのが大きなメリット!



畳める部分がシリコンになっているので、そのまま持つとふにゃふにゃしてしまいますが、ちゃんと役割も果たすスリーブ(熱いカップを持てるようにする紙のようなもの)も付属しているので、タンブラーとして使えます。

持ち運びストロー



徐々に世界各国でプラスチックストローが廃止、紙ストローやストロー自体廃止などが進んでいますが、こちらの持ち運びストローは金属製で何回でも使えます。しっかりストローが洗えるように小さなブラシもセットになっているので、出先でも使い終わったら簡単に洗って元の小さなサイズに戻せるのが魅力的。

セントローレンス・マーケットへのアクセス方法



セントローレンス・マーケットは、トロントの中心駅であるユニオン駅から徒歩12〜15分程度。ずっと大きな通りを東に進んで行くと、左手に大きくレンガのセントローレンス・マーケットが見えてきます。

道中にはカナダで有名なスポーツであるアイスホッケーのミュージアムや、犬の彫刻の噴水やアート作品が楽しめるバークジー・パークもあるので、ゆっくり歩くのがおすすめ。

■詳細情報
・名称:セントローレンスマーケット(St.Lawrence Market)
・住所:93 Front St E, Toronto, ON M5E 1C3 カナダ
・地図:

・アクセス:ユニオン駅から徒歩20分、タクシーで5分
・営業時間:8:00〜18:00(金曜日は8:00〜19:00、土曜日は5:00〜17:00)
・定休日:日曜日・月曜日
・電話番号:+1 416-392-7219
・公式サイトURL:http://www.stlawrencemarket.com/

観光客も住民も集まる大きなマーケット

トロントの台所と呼ばれるだけあり、セントローレンス・マーケットでは、欲しい食材がなんでも手に入ります。早めに閉まってしまい、お昼は平日でも人が多く感じられたので、ゆったり買い物をするなら朝早く訪れるのがおすすめ。

特に、途中でも紹介したマスタードのお店は、ワーホリや留学中の方も家族へのお土産として買う人が多いそうです。トロントでのお土産選びやグルメを楽しみたいなら、セントローレンス・マーケットに決まりです。

All photos by 桃

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